暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

正直

2023年02月08日 | 古民家
 残されるすべての中に、意味はあるのか解らないけれど・・・
古民家の棟や柱に残される墨書きの・・・上棟の日や大工さんの名前・・・
名の知れた名工でも無ければ・・・親戚でも無く・・・
落書きか・・・メモ書きみたいな文字にも・・・自分なりの手仕事を残す意味があるのかも知れない・・・。

知らぬ間に解体されてしまえば・・・誰の手仕事かも解らないまま消されてしまい・・・
移築や曳家・・・繋がれる住まいになれば、その手仕事をお手本に技術は繋がって行く・・・
仕事に誇りをのせて・・・次の世代に繋いで行くには、正しい手仕事をどこまで当たり前に出来るかなんだろうと思う・・・。

いつの間にか、装う事を覚えてしまえば・・・どこかで埃をばらまいて・・・
むせ返る中に・・・自分の誇りもどこかで煙に巻いてしまう・・・。
どこを向いて仕事をしているのか・・・柱も梁も、土壁も漆喰の仕上げも、目に見えてしまう真壁造りの古民家・・・
顔も手仕事も見えない作りには・・・正直を持てなくなってしまうのかも知れない。
コメント
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