暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

回想

2020年03月31日 | 古民家

 ふと・・・止まった時間を思い浮かべてしまう・・・

それは、いつの頃だった自分の時間を思い出しているのだろうか・・・?

記憶もあいまいな小さな頃・・・?はしゃいで走り回った子供の頃・・・?

思春期で、親をうっとおしく思いながら過ごした頃・・・?

就職して初めて多くの大人に囲まれ、慌ただしく毎日が過ぎていく頃・・・?

楽しかったことやうれしかった事よりも・・・苦労した時代を思い出してしまうのは・・・

昭和なオヤジの回顧主義的な古い想いが残っているからなのか・・・

老い先短い人生を想い・・・若く活発だった頃を思い出してしまうのかも知れません・・・。

古民家に想いを寄せるのは・・・手仕事が醸し出す部分が多いような気がして・・・

良く見れば、同じような物でもどこか違っていて・・・時間と共に色が変化して・・・

角が削れて・・・置かれた場所でも、使う人によっても・・・その姿の変化は十人十色・・・。

ただ朽ち果ててしまうだけでは無く・・・儚さを感じる・・・・それが手仕事にはあるような気がします・・・。

丁寧に下地処理され素材を・・・あきれるくらい手間を掛けて仕上げる工程・・・

そこには・・・思いを寄せてその作業に関わる人と・・・その価値を認めて大切に使い続ける想いがあるから・・・

もったいない・・・子供の頃教わって来た、物を大切にする・・・そんな単純な教えがあるからで・・・

使い捨てる・・・と言う言葉が見えない・・・そんな暮らしと文化があったから・・・。

古き良き時代・・・と思い起こす時・・・

今、この混沌とした時を刻むこの時代を・・・

止まった時間と思う人は・・・何を想い・考え・・・思い浮かべるのでしょうか。

 

 

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危うさ

2020年03月30日 | 古民家

 季節外れが何度も続いて・・・おかしな気候になっても、それがずっと続けば日常になってしまいます・・・。

あきれるくらいの時間が流れて・・・動物も植物も進化を遂げて来た長い歴史・・・

人のいる時間は一瞬で・・・瞬く間にもならないくらいの時しか刻んでないのに・・・

・・・人が気候を変えるくらい影響がある暮らしとは・・・

計り知れない力を持っているのか・・・ただ愚かなのか・・・?

大陸から伝わって来た文化を、自国の環境に合うように工夫を凝らし・・・

培われた技術・・・木造建築が花開いたのは、飛鳥時代・・・と言われます・・・。

加工をする為の道具が揃っている現代の技術・・・・ただ形を再現することは出来ても・・・

その後100年・・・1000年と繋がる技術と言えるのか・・・?

大きな時間の流れを見据えた想いで、携わった仕事と言えるのだろうか・・・?

切り出した木材は・・・立っていた場所・姿と同じように配置して加工する・・・

木の癖を見ながら適材適所に配置する・・・。

大量に安く、多くの人に行き渡るようにと工夫されて来た技術とは相いれない考え方です・・・。

伝統の技術を遺憾無く発揮出来るのは・・・社寺仏閣か、ある一部の豪邸建築のお話し・・・?

・・・そんな事は無く・・・あるものを何度も使いまわし、古い材料でも手間を惜しまず・・・

時間を掛けて加工する・・・伝統の技とは言えなくても、物を大切にする暮らしがありました・・・。

古い物を直すよりも・・・新しくても、ただ朽ちていくだけの作りのモノで良い・・・が当たり前と思われる今・・・

それが日常になる事に・・・危うさを覚えてしまいます。

 

 

 

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変化と流れ

2020年03月29日 | 古民家

 日本どこに行っても養蚕が盛んに行われていました・・・。

茅葺屋根・・・その下には、人の住環境よりもお蚕様が快適に過ごせる空間を造り・・・

家族総出で養蚕や農業にいそしむ日々を送っていました・・・。

海外の需要も大きかった養蚕ですが・・・お茶も多く輸出されていたようで・・・

一般庶民がお茶を飲み始めた江戸期から・・・

農業として営むお茶業者さんが増えたのは明治を迎えてのお話・・・

国内では緑茶やほうじ茶・・・高級品では抹茶(宇治茶)でしたが・・・

海外では紅茶・ウーロン茶などの発酵茶が多く飲まれていて・・・機械を導入しての加工輸出業も盛んだったようです・・・。

各家庭や地域でこじんまりと行われていた、日々の生活の作業が・・・・

開けた社会に変化して・・・事業や産業として大きくなる事で様変わりしてきました・・・。

昭和半ばまで行われていた養蚕も衰退し・・・お茶産業も、名産・産地として一部が残り・・・

時代の移り変わりはとても速く・・・町の様子も同じように変化して行きました・・・。

茅葺の屋根から瓦屋根や板金の屋根・・・アルミサッシに新建材の外壁・・・

それが豊かさの象徴で・・・TVや冷蔵庫に洗濯機、椅子やテーブルで飾られた食卓・・・

農村・・・里山での暮らしは遠い昔・・・近代的な社会に向かうのは致し方ない流れだったと思います・・・。

伝統ある日本の暮らし向きから100年以上が過ぎて・・・取り残された地方の暮らしに残る文化が見直され・・・

海外からの観光の賑わいがありました・・・。

引き継がれて来た文化は・・・少しづつ変化はしても、失ってはいけないと思います・・・。

博物館に飾られる部分もあれば・・・伝え残していかなければいけない家庭や地域の歴史があります・・・。

文化や歴史は変化しながら繰り返される・・・それは大きな時間の流れも同じような気がします。

 

 

 

 

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ゆとり

2020年03月28日 | 古民家

 家の前・・・子供達が遊ぶ姿を見かけなくなったのは何時の頃からか・・・

縄跳びや・ゴム飛び・・・メンコに缶蹴り・・・

家と家の間は鬼ごっこの逃げ道で・・・缶蹴りの隠れ場所・・・

ロウ石で丸や四角を書いて・・・けんけんぱや陣取りで道路を平気で占領していました・・・。

路地裏まで、誰かが入って来る事が少なかった理由もあれば・・・

宅配や営業の車が走り回る時代でも無くて・・・

たまに通るのは・・・郵便局の自転車か・・・回覧板を回るおばさんくらい・・・

ちょっとした雑木林に裏山・・・いつの間にか入れなくなって・・・

ガーガーとシャベルカーやダンプカーの音が鳴り響いて・・・メリメリと木が倒され・・・

・・・子供の隠れ家も・・・秘密の基地も見つかってしまい・・・真新し住宅街が出来上がり・・・

ただただ、自転車で家の周りを走り回り・・・公園のなんてことないブランコや滑り台で遊んで満足して遊びは・・・

子供の成長と・・・時間の流れと共に、沈んで消えてしまいました・・・。

お父さんも・・・おじいさんも、ひいおじいさんも・・・そのまたおじいさんから受け継いで来たモノを・・・

自分の代で無くしてしまうのは忍びない・・・

そんな気持ちが理解できなかった・・・・考えようともしなかった慌ただしい社会の進み方に・・・

ようやく、少しのんびり歩きだして・・・考える時間が出来たと思えて・・・

まだまだ、都会に出てくる若者は多く・・・目まぐるしく慌ただしい暮らしに揉まれていても・・・

二十歳も後半を過ぎると・・・ふと考える時間が生まれて・・・

移住を考える・・・田舎に戻る事を考える・・・生きる・暮らすとは・・・?

そんな生活もあるのかな・・・?と・・・思える・・・。

のんびり・・・ゆっくりだけでは生活出来ない現実があって、人がいなくて仕事が無くて都会に出る事情があっても・・・

どこで暮らしていくかを真剣に考える時間を持てる・・・そんなゆとりある時間を持っても良いと思います。

 

 

 

 

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あらがう

2020年03月27日 | 古民家

 たまたま森を歩いていて遭遇した花に果物・・・

一度に全部取ってしまうと、その後見つけられるかどうかは解らなくなります・・・。

少し残しておいて・・・次に来た時に増えていればまた少しづつ頂く・・・

作物を育てる知識がない頃・・・初歩的な、生きて行く知恵だったと思います・・・。

人は冬、冬眠は出来ないので・・・保存食を造り、一冬を越せるだけの準備をしていました・・・。

雪深い地方でも・・・インフラが整い、陸の孤島となる生活では無くなり・・・

家庭で作っていた食材が、大きな工場で生産され・・・家庭の味も少なくなって・・・

親から子へ伝えられて来た文化は・・・失われてしまうのも時間の問題です・・・。

健康食品として、発酵食品・保存食が見直されはしていますが・・・

味噌や醤油・・・ぬか漬けに梅干し・・・一汁一菜となる一番大切な食材作りが出来ない・・・

・・・簡単な食材なのに、時間の掛かる準備や手入れが必要で・・・

買ったほうが安いと言われるしまつで・・・

食の中にも・・・建売の住宅のような感覚が生まれています・・・。

人の血となり肉となる・・・体に与える影響が一番大きいのは・食・・・です・・・。

暮しの環境が体に与える影響も大きく・・・シックハウス症候群・・・

温熱環境・・・いろんなデーターが取れ始め・・・研究が進み、住まい方に大きな変化が生まれました・・・。

星の数で、体に悪い物質が少ない建材を表し・・・

分厚い断熱材で建物を包み・・・極限まで隙間を無くす高気密の細工をする・・・。

自然の力で育つ食べ物があり・・・自然の環境で育つ食べもので体を造る・・・

人の浅はかな考えで失敗して来た問題をなんとなく、いなして・・・

無かった事のように・・・自分ルールを作って大丈夫な事にする・・・。

自然にあらがう生活は・・・なんだかとても疲れてしまうような気がします。

 

 

 

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