――忘れられない女。
山本勘助の胸中には“ミツ”(貫地谷しほり)が生きています。
“由布姫”(柴本幸)の首から下がった摩利支天を見て、動揺する勘助。
彼女にミツが重なります。
ミツが登場したのは最初のほんの数回でしたが、
その存在感は思いのほか強いものです。
ミツはおそらく勘助の子を初めて宿した女。
勘助にとって忘れられるはずがありません。
――戦で人を殺したときゃァ、こうして花を摘んだと思やァいいずら。
――うらにゃ見えるらに……勘助の中に咲いている花が……
ミツの言葉が勘助の胸中によぎります。
そして、彼女と重なる由布姫を殺すことができないのでした。
“忘れられない女”役は貫地谷しほりの得意とするところ。
ドラマ「花より男子2」(TBS)でも、
西門(松田翔太)の忘れられない初恋の相手として登場していました。
そのとき彼女は別の男と結婚することで、
最終的に西門との恋に終止符を打ちました。
しかし、「風林火山」においては武田信虎に殺されてしまいます。
西門は気持ちの整理がつけられても、
勘助にとっては自分の感情とは別のところで彼女を失わなければなりませんでした。
「忘れられない」と言っても、両者の心中は自ずと違ってきます。
武田家により身内の者を殺された点において、
勘助と由布姫は共通しています。
勘助はミツを、由布姫は父諏訪頼重を……。
しかし、前者は武田家の軍師(軍配者)となり、
後者は晴信(信玄)の側室となってのちに武田家を継ぐ勝頼を産みました。
戦国乱世とはいえ数奇な運命を辿ったと言えます。
特に由布姫の胸中はどのようなものだったのでしょう。
父を殺した本人の側室となりその子を設けた彼女の運命は、
「女風林火山」と言えるかもしれません。
今後武田晴信と対面し、どのように自分の運命を受け入れるのか、
もはや文学とも言える由布姫は、しばらくドラマの中心軸となりそうです。
そして、彼女に殺されたミツを重ねる山本勘助は、
どのような態度と言葉で接するのか……。
いままでアクション面の要素がやや強いきらいのあった「風林火山」ですが、
今後は人間の内面が見どころになると思います。
その伏線としていまでも生きているのが、
忘れられない女ことミツでしょう。
まるで亡霊のごとく「風林火山」の裏側で跋扈(?)しています。
山本勘助の胸中には“ミツ”(貫地谷しほり)が生きています。
“由布姫”(柴本幸)の首から下がった摩利支天を見て、動揺する勘助。
彼女にミツが重なります。
ミツが登場したのは最初のほんの数回でしたが、
その存在感は思いのほか強いものです。
ミツはおそらく勘助の子を初めて宿した女。
勘助にとって忘れられるはずがありません。
――戦で人を殺したときゃァ、こうして花を摘んだと思やァいいずら。
――うらにゃ見えるらに……勘助の中に咲いている花が……
ミツの言葉が勘助の胸中によぎります。
そして、彼女と重なる由布姫を殺すことができないのでした。
“忘れられない女”役は貫地谷しほりの得意とするところ。
ドラマ「花より男子2」(TBS)でも、
西門(松田翔太)の忘れられない初恋の相手として登場していました。
そのとき彼女は別の男と結婚することで、
最終的に西門との恋に終止符を打ちました。
しかし、「風林火山」においては武田信虎に殺されてしまいます。
西門は気持ちの整理がつけられても、
勘助にとっては自分の感情とは別のところで彼女を失わなければなりませんでした。
「忘れられない」と言っても、両者の心中は自ずと違ってきます。
武田家により身内の者を殺された点において、
勘助と由布姫は共通しています。
勘助はミツを、由布姫は父諏訪頼重を……。
しかし、前者は武田家の軍師(軍配者)となり、
後者は晴信(信玄)の側室となってのちに武田家を継ぐ勝頼を産みました。
戦国乱世とはいえ数奇な運命を辿ったと言えます。
特に由布姫の胸中はどのようなものだったのでしょう。
父を殺した本人の側室となりその子を設けた彼女の運命は、
「女風林火山」と言えるかもしれません。
今後武田晴信と対面し、どのように自分の運命を受け入れるのか、
もはや文学とも言える由布姫は、しばらくドラマの中心軸となりそうです。
そして、彼女に殺されたミツを重ねる山本勘助は、
どのような態度と言葉で接するのか……。
いままでアクション面の要素がやや強いきらいのあった「風林火山」ですが、
今後は人間の内面が見どころになると思います。
その伏線としていまでも生きているのが、
忘れられない女ことミツでしょう。
まるで亡霊のごとく「風林火山」の裏側で跋扈(?)しています。
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