クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

幼子を“館林市立資料館”に連れて行くと?

2018年08月26日 | 子どもの部屋
館林市立資料館は図書館と併設されている。
図書館へ行ったついでに資料館、
あるいは資料館へ行ったついでに図書館というコースが可能だ。

同館では、9月2日まで収蔵資料展「水辺の風景」を開催している。
低地に暮らす身としては心くすぐられるテーマだ。
以下の切り口で展示構成されていた。

 ・水辺の環境
 ・歴史に見られる水との関わり
 ・水辺の環境を描いた芸術家
 ・生業と道具に見られる水との関わり

僕が目当てとしたのは「上毛館林城所産水草図」(8月26日までの実物展示)。
弘化2年(1845)に作成されたもので、
その名のとおり、城沼に生息する水草が描かれている。

描かれた水生植物は12種類に及ぶという。
よく見ると、タヌキモとその黄色い花も見ることができる。
ここには描かれていないが、食虫植物ムジナモもいたのだろう。
館林最古の野生植物の記録であり、
オモダカ、ハス、ヒシなどと一緒に、水中に遊ぶ魚も描かれている。

もうすぐ2歳になる娘を連れて館林市立資料館を訪れた。
まだ展示の内容はわからないし、
そこがどんな場所なのかも把握していない。
展示資料も目にしているようで見ていないのだろう。

何かと走り回ろうとする息子に比べて、娘は大人しい。
男の子と女の子の違いだろうか。
展示室には僕たち親子以外に誰もいない。
展示室に設けられたイスの上で、
娘は泣きもせず、騒ぎもせず、チョコンと座っていた。
もの言わない水生植物の花のように。

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