九品人の落書帖

写真をまじえ、身の回りで見聞きしたことを、つれづれなるままに!

八兵衛

2017年09月25日 | 書籍
 ‘八兵衛’と聞けば時代劇ファンなら水戸黄門に出てくる‘うっかり八兵衛’が有名。
 だが、ここに出てくる‘八兵衛’は、また別。
 下ネタ好きの御仁むきの話しで、女郎など私娼を指す隠語である。
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 房総地方の言葉に、何にでも語尾に「べえ」を付ける方言がある。
 例えば、行くなら「行くべえ」、食うなら「食うべえ」といった具合。
 当然、するは「しべえ」となる。
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 昔、遊郭などが公然営業だった頃、女郎が男に誘いをかけ、
 「アレしない」と言葉をかけるとき、「アレしべえ、しべえ」と誘った。
 「しべえ、しべえ」で合計「八べえ」という訳である。
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 江戸川柳にも‘ 旅日記この八兵衛は駕籠屋かえ ’というのがあった。
 旅先で、女郎を買ったときの値段を、亭主がつけておいたもの。
 日記を見た女房は、八兵衛の意味を知らずに、亭主も事なきを得た。


コメント
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