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胃がんになってから読んだ本『世界中の医学研究を徹底的に比較してわかった 最高のがん治療』( ダイヤモンド社、2020)

2021-04-12 21:12:01 | 健康
『世界中の医学研究を徹底的に比較してわかった 最高のがん治療』(津川友介ほか、ダイヤモンド社、2020)
978-4478106891

新聞広告か紹介記事か何かを見て、タイトルをメモしていた本。

読み始めて最初の印象は「何をキャッチーなタイトルを付けているのか」。要は「標準治療」こそ最高の治療ということを伝えたい本のようだ。

しかし、改めて考えると、がんについて悩んでいる人が書店等で変な本を手にしないように「こっちの本を見て!」というメッセージと解釈しました。

内容は、がんについて基礎知識を伝えるもの。若干専門的な記述と感じるところはありましたが。


所感:
・他の本で、日本では放射線治療の割合が少ないとありましたが、それについては記述はなかったと思います。

・「受けるべきがん検診」として、大腸については、便潜血検査が推奨と。内視鏡検査は「C」で「利益が不利益とほぼ同等か小さいので、実施はおすすめできません」に該当。(p.191)
 他に読んだ本だと、便潜血検査は統計的に死亡率を下げるらしいですが、見逃し率もそれなり(3割前後?)とか。自分が”死亡率を下げないグループ”に入るのはイヤだなぁと(科学の一般性よりも、個別性!?)

・腫瘍マーカーは「検診目的で…使用することは推奨されません」(p.200-201)
これは、他の記事で書いたことと同様のようです。
<a href="https://blog.goo.ne.jp/kuboyan_at_pitt/e/08c6dbe379703adba0c6432d0cb2e589">https://blog.goo.ne.jp/kuboyan_at_pitt/e/08c6dbe379703adba0c6432d0cb2e589</a>

PSA検診(前立腺がん)は感度が高い(発見率が高い)と、他の本などで読んだ記憶がありますが、本書では「死亡率は減らさない」と。(p.201)
新聞記事か何かで、過剰治療について触れたのもあったと思いますので、この辺りは難しいところかと。

・がんのリスクを下げることについても書かれています(p.205~)
やはり、魚や野菜を多めに、鶏肉はいいけど、豚肉・牛肉・加工肉は控えめにと思います。
塩分も控えめに。これは自分で味付けする時はそうしてますが(元々薄味が好み)、時短でスーパーの惣菜は注意ですね。焼き魚は塩漬けかと思うこともありますし、野菜の惣菜も湯通ししたく!?なるほどのことも。

「最も健康によい飲酒量はゼロである」(p.219)
という見出しもあります。次のページに次善の策?として「最低限に抑えることをおすすめします」と。
季節ごとに一杯くらいでいいでしょう。

・情報の見分け方についても、分かりやすく伝えようとされています。ただ、やはりこれは難しい。知らないことの妥当性を調べようとするわけですし、大きな病気が見つかったという状況で冷静に情報収集するのも難しいはず。

それと、自分の経験から思うのは、「妥当で一般的な」情報と、「じゃあ、自分の状況ではどんな治療をすべきか」という個別性の溝は、なかなか埋まらないんですよね。僕の場合は、信頼できる別の医師と、医師の友人2名がいたおかげで、助かりました。

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