ウルトラQやウルトラマン関連では多くの出版物があります。でもこの本は、ウルトラマンの話ではなく、沖縄の歴史を一人で背負い込んでしまった男・金城哲夫を通して描く「沖縄戦後史」に思えてなりません。著者は玉川学園の同窓生の山田輝子さん。
よく知られるように、金城哲夫はウルトラQやウルトラマンの中心的な脚本家で、沖縄出身です。沖縄出身なんですが、両親が東京在住中の際に、東京で生まれま . . . 本文を読む
富山市総曲輪の古本屋「ブックエンド1」で、熊谷守一の『蒼蝿』を見つけました。熊谷自らの「言行録」のような本です。2700円で即購入!。 買ったこの本は昭和51年発行の初版本です。10年前位に出版された「増補改訂版」ではありません。なので「撮影:土門拳」とわざとらしく印刷もされていません。 熊谷守一は、「あおはえ」だって愛しい美しい生命として感じたんでしょうね。自宅の庭の小宇宙で . . . 本文を読む
ずいぶん前から自宅の本棚にあった『私にとっての20世紀』(加藤周一)を、急に読みたくなり、取り出しました。この本、彼が存命中のNHKのインタビュー番組をもとに出版されたものだそうです。20世紀のあらゆる問題を縦横無尽に語りつくしています。
例えば、A=B、.B=C、よってA=C など普通に語ってくれれば、凡人にもわかりやすいけど、知の巨人である加藤が語れば、A=E、E=M、よってA=Zって . . . 本文を読む
年末のNHKテレビ「100分de名著」で、『カラマーゾフの兄弟』をしていました。全4回で亀山郁夫が語ったことは、テキストになっています(写真の左側)。
買って読みましたが、内容は、2007年に同氏が、光文社文庫で新訳をだしたときの、第5巻の『解題 「父」を「殺した」のはだれか』に沿ったものでした。
解題といっても文庫本で180ページ以上もあるもので、これ自体亀山氏の「渾身の力作 . . . 本文を読む
富山の総曲輪の古本屋「ブックエンド」さんで購入した本。お気楽なエッセイ本です。タイトルは収録されている中の一文からで、同居していた実の母の、母親らしい最期の様子を描いた文からですね。
自分もそろそろ、そういう時期になりました。今や日本人の二人に一人は癌になる時代。配偶者の両親含めれば、4人の親のうち2人は癌になるわけです。
それどころが、自 . . . 本文を読む
こういう本を書くのは、ポストも給与も保障された大学のセンセイかなと思っていました。
でも、著者の木下さんは、非常勤講師をしながら(大学の非常勤講師がどのような待遇かは、すでに周知のこと)、社会政治運動にかかわる、思考し行動する研究者なんですね。
一般の新聞マスコミ(左右を問わず)の視点とは全く異なる、市民が世の中を動かしていることを、選挙結果分析ではなく、リアルの市民運動を通じて洞 . . . 本文を読む
自民党の元幹事長の古賀誠氏が昨年「憲法9条を世界遺産に」という講演を行い、それが本になりました。このタイトルは講演会の主催者が決めたそうですが、保守政治家古賀誠のバックボーンをなす考えですね。
古賀氏は父親を戦争で亡くし、幼い二人のこどもを飢えさせないため身を粉にして働く母親の背中を見て育ってきたそうです。そういう古賀氏ですが、自民党の要職を歴任した国会議員ですから、その主張は当然、保 . . . 本文を読む
この本、かなり売れているらしいです。というか縄文時代って その前の旧石器時代よりも、そのあとの弥生時代よりも、人気があります。なんかこの時代だけ「異質」って感じです。土偶にしろ縄文式土器にしろ。それだけ人気な時代になったのも岡本太郎の功績の一つかな。でもたしかに「エネルギッシュ」ってイメージですよね。
そんな縄文時代その研究者が、学術的正確さを保ちながら一般向けに書いた本の様 . . . 本文を読む
渋谷駅南口に『富士屋本店』という地下にある立ち飲み屋がありました。そこには大滝秀治の色紙が壁に無造作に貼り付けてあり、たしか「もうだめだと思ったり まだやれると思ったり」だったかな、味のある文句が添えられていました。大滝は、運転手の秘書を車に待たせて、この地下の店に来ていたとのこと。まあ大滝秀治らしいです。
その『富士屋本店』も閉店(新業態に転換?かな)した今、この『長生きは三百文の得』 . . . 本文を読む
10年間山小屋で働いた若い女性の書いた本です。だから「山ガール」ではなく「山小屋ガール」です
山小屋で働くスタッフにしばしば向けられる質問に「都会生活に疲れたのね?」「山で働いてたら癒されるんじゃない?」などなど・・
そんな疑問に、軽いタッチで応えながら、山小屋の仕事の実情、山小屋での様々な出来事、下界だろうが山小屋だろうが、繰り広げられる人間模様は同じで . . . 本文を読む
この本も、富山市総曲輪の古本屋『ブックエンド』で300円で購入。巨匠大島渚の雑文集です。でも私、大島渚より、奥さんの方のファンです。はい。
で、このタイトルが気に入って買った次第。確かに、日曜日に元気なのは午前中くらいで。午後になるともうブルーになってきますよねえ。「サザエさん症候群」ならまだいい方で、「のど自慢症候群」ですね。
この大島渚の書名の言い回しって、石垣りんの「太陽は、私に . . . 本文を読む
石垣りんさんは もう説明不要の有名な詩人ですね。
この本は富山の総曲輪の古本屋『ブックエンド』で300円(だったかな?)で買いました。詩集ではなく、日常生活の中で綴った「散文集」です。
しかし、そこは詩人。本質を見抜く洞察力は健在です。書名にもなっている「ユーモアの鎖国」なんて、深い~文章ですね。
で、思わず大笑いしたのは「日記」の2月28日の文章。「太陽は私に無断で傾いてし . . . 本文を読む
円谷プロのTV番組「ウルトラマン」シリーズで活躍した実相寺昭雄氏の小説です。これまでドキュメンタリー本はいくつか書いていたけど、どれも「あっ あれを書いていなかった」「あっ これも書いておけばよかった」などの思いがあふれ、ならばいっそのこと、小説を書こうということになってできた本です。 まっ 内容は予想どうりの青春物語なんですが、なぜこの本を買ったかというと、やはりこのタイトルですね。
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東海村の元村長へのインタヴューを新書にまとめたものです。1999年の東海村でのJCO事故では、作業員2名が悲惨な死をとげ、かつ日本で初めての住民避難となった原子力事故でした。 ウランをバケツや柄杓で扱ったなど、「現場のずさんな作業」が事故の原因であるかのようにマスコミは報じましたが、まさにそれは批判の矛先が国や原子力企業に向かわないよう、全部現場の責任というように矮小化する作戦だ . . . 本文を読む
富山市総曲輪の小さな古本屋『ブックエンド2』に久しぶりに伺いました。
2Fもあるのですが、小さな建築面積の「町の小さな古本屋:です。
しかし、その品ぞろえは渋いですなあ~
『アルプ』がそろっているのにも感心しました、
さっそく購入いたしました 1959年発行の「第17号」です。
こういう感じの古本屋 やってみないなあ~
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