新型コロナは、石川県では「第3波」は収束しつつありますが、3月21日の関東圏の「宣言解除」を受け、怒涛のように観光客がやって来ています。
もちろんこれはありがたいことですが、マスク、手洗いの励行、食事時に大声のおしゃべり、大人数での会食は、お互いにくれぐれも気を付けましょうね。
たぶん世の中には「新型コロナ」に関する本はたくさん出版されているのでしょう。帯に登場する山中伸弥の推薦の言葉 . . . 本文を読む
先般亡くなった半藤一利氏と、菅原文太氏の明治維新をめぐる対談集です。
旧長岡藩にルールを持つ半藤氏と仙台出身の文太氏のコンビなので、本のサブタイトルが「われら賊軍の子孫」となっています。このサブタイトルが、本の内容を雄弁に物語っていますね。
内容的には既に語りつくされたことが多く、新しい見解も「私の推測ですが」というものが多い。でも、それが故に、とても面白い内容になっています。それもま . . . 本文を読む
正月休みに読んだ本 その③は、『過労死ゼロの社会を 高橋まつりはなぜ亡くなったのか』です
電通の新入職員の高橋まつりさんが、就職した年の12月25日に過労自殺したことはみんな知っていると思います。この本はまつりさんの母親の幸美さんと代理人の弁護士の川人博氏が著した本です。
実は昨秋、このお二人が厚生労働者の後援で 金沢で講演会をされましたが、不肖私も行ってきました。母親の言葉は、リ . . . 本文を読む
正月休みに読んだ本 その② 『教誨師』です。
教誨師とは、死刑囚に対して、自分自身を取り戻すように説話などをする宗教者の事です、死刑執行にも立ち会います。
長年その仕事をしてきた僧侶の渡邊普相氏にライターの堀川氏が、長年にわたって地道に聞き取りを行った内容をまとめた本です。著名な死刑囚は実名で、そうでない人は仮名で出てきますが、記述内容はみなリアルで、その息遣いまでが伝わってきます。
. . . 本文を読む
新年おめでとうございます。この拙ブログ 2011年6月に始めました。以後紆余曲折がありながら 基本 土日祝を除く平日は記事をアップしてきました。もうじき10周年です。とりあえず20周年までは目指したいと思いますので よろしくお願い申し上げます。
さて、正月休み読んだ本 その①です。新年早々強面の写真ですが、中村喜四郎元建設大臣の長時間インタヴューの本です。今の人は「この人 誰??」って感 . . . 本文を読む
日曜の午後にHNKFMで『松尾堂』と言う番組を放送しています。
毎回二人のゲストを招いて、貴重な話、意外な話、心底共感できる話が聴けます。
ただ、進行役の松尾貴史氏が、ゲストの話を引き出すのではなく、すぐに自分の話に持って行ってしまうのが、この番組の致命的欠点です。はい。
で、毎回、番組の終わり近くに、ゲストのお薦めの本を紹介するってコーナーがあります。これに準えれば、小生のお薦 . . . 本文を読む
沢村貞子の本に最近はまっています。彼女の本は、平易な言葉で平易なことを書いている(でも本質的なことが書かれている)ので、1冊2時間もあれば読み終わります。
『老いの道づれ』に続いて『寄り添って老後』も、夜の22時から24時までビール飲みながら読みました。
ドラマの撮影で一緒になる、同僚や若い役者さんに対し、立ち入ったことは聞かないし、逆に自分たちの「領域」にも、踏み混んできてほしくは . . . 本文を読む
たしか古在由重だと思うが、『一哲学徒の苦難の道』と言う本があったように思う。
それに準えれば、沢村貞子の出生から1945年8月15日を37歳で迎えるまでのこの半生の記録は、まさに『一新劇学徒の苦難の道』と言えます。戦前の37年間、壮絶な人生を歩んでこられたんですね。その内容は僕がここで書くよりも、現物を呼んでいただいた方がいいと思います。
沢村貞子が生前、親交のあった脚本家の山 . . . 本文を読む
この沢村貞子の本ですが20年以上前、発売直後に買って読みました。今、自宅の書棚にないということは、誰かに貸したままになっているのか、はたまた処分したのか思い出せません。
本を処分する(=売る)ということは、基本的にしない主義の小生が、この本が今手元にないということは、この本に限って、手放しかったのかもしれません。その理由は、たぶん本の内容がリアル過ぎたからでしょうか。
沢村貞子は、今 . . . 本文を読む
IT企業DeNAの創設者で、プロ野球の横浜DeNAベイスターズのオーナーである南場智子氏の「DeNAストーリー」です。
アップルも、マイクロソフトもそうだったんでしょうが、この業界の会社の創業時って、ほとんど学生サークルのノリですね。ただし、「超優秀な若者たちによる」ですね。
南場氏はそういった才能あふれる若者たちを、引き付けまとめる才能がありますね。もっとも本人に言わせれば「“私 . . . 本文を読む
で、早速読みましたよ。この本。田中氏の長編は、難しくて読み辛いですが、短編は初期の作品も、この新刊も、読みやすいです。
がしかし、当の田中氏自身が、「読みやすけりゃいのか」と思い続けているんですね。純文学は、普通は読んで感動したり、人生について深く考えたりするもんでしょうが、田中氏は「読んで不安になる文学だっていいじゃないか」と考えているのでしょう。たしかに、田中氏の作品はそう . . . 本文を読む
小生、よほどのもの好きと見えて、田中慎弥のファンなんです。先日たまたま、彼が昨年11月に金沢に来ていたことを知りました。しかも泉鏡花文学賞の授賞式で。知っていたら絶対行っていたのになあ~。
まあ、芥川賞をもらった作家が、今更、地方の文学賞を受賞したところで、そんなにうれしくはないとは思う。いつものあの調子で「もらっといてやる」と言ったかどうかは不明。
でも数年前に、長年住み続け . . . 本文を読む
柳澤秀夫さんは、NHKの朝の情報番組「あさイチ」で知られているそうですが、残念ながらその番組、見たことありません。僕としてはかつてNHKの夜の看板番組「ニュースセンター9時」のキャスターになったものの、病気のため短期間で降板したという印象の人です。 その柳澤さんの初の著書『記者失格』を読みました。各章のタイトルを見るだけで、どういう内容の本か想像できるでしょう。【第1章】現場に行 . . . 本文を読む
現職の臨床医が書いた本です。発行は2019年12月ですから、「新型コロナ」のことではなく。風邪(=ウイルス性上気道炎)や、季節性インフルエンザを念頭に書かれています。でも「新型コロナ」にも十分当てはまります。
熱、のどの痛み、鼻汁、咳、痰等の風邪の症状は、侵入したウイルスを排除するための免疫反応、自己防衛反応。発熱で体温を上げウイルスの活動を抑え、鼻づまりでさらなる遺物の侵入を防ぎ、 . . . 本文を読む
5年前に読んだ本ですが、先日沖縄に行ってきたこともあり、本棚から引っ張り出して再読しました。
元サントリー宣伝部勤務だった作家さんによる、沖縄の食べ物と酒についての紀行文です。
世のブログにあふれる「どこそこの店で食った何々が美味かった」というような話ではありません。
昔から沖縄の家庭で食べられていた「かまぼこ」や「豆腐」「豚」等について、現地の人の生活習慣から丁寧にインタヴューして書き上 . . . 本文を読む