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ブログ 古代からの暗号

「万葉集」秋の七草に隠された日本のルーツを辿る

古代からの暗号 <飛鳥>は<秘朝>か?三輪山を頂点とする謎の菱形(不等辺四方形)

2025-04-22 10:46:22 | 日本文化・文学・歴史

 九州の宮崎県は記紀によると日本を生み出した神々の降臨の地・日向国である。しかしながら、21世紀
の現代人にとっては天孫降臨やワニの姿で子を産む話など現実にはあり得ない物語の世界なので歴史学
者の対象とはならないらしく、古代日向に関する情報は少ない。
幸いに宮崎県出身の考古学者・日高正晴(1922年〜2009年)氏の著書『古代日向の国』(NHKブックス)
に出会い様々な情報を得る事が出来た。


 前回のブログでは古代史の中でスター的な存在の藤原(中臣)氏の祖・天児屋根命の古墳が西都市西
都原に存在していたことから、天火明命(饒速日命)も日向との関わりがあるとする想定が可能になった。
当ブログでは2021年12月18日に『三輪山山頂に鎮座していた<神坐日向神社>』を掲載しており
 ①大己貴命を祭神として祀る日向国一宮・都農神社。
 ②何故?三輪氏が日向国一宮に関わる理由。
 ③都農神社を見下ろす尾鈴山。
 ④三輪山が禁足地だった理由。
以上の4項目を考察し、都農神社と大神神社が全く同じ形態の神社であると気がついた。

記紀によれば大和の大神神社の祭神は大物主神であり、大己貴神の幸魂・奇魂であると記されてはいるが
日向の伝承の方がより古い伝承の可能性があると思うので、日向の尾鈴山に坐す饒速日命(天火明命)は
三輪山の神になる以前に日向に降臨し力を蓄えた後に、東遷を果たして三輪山に鎮座したのではないか?

日向国の都農神社と奈良の大神神社の形態が同じであると気づいた事により大神神社の山頂に坐す「神坐
日向神社」の存在がさらに重要なメッセージであろうと思った。
というのは、当ブログの謎解きで私の教科書的存在である横田健一(1916年〜2012年)博士は著書『飛鳥
の神々』(1992年・(株)吉川弘文館)で以下のような問題を提起されていました。

『上図の飛鳥周辺図によると大神神社を東北の頂点とし、高市御県坐鴨事代主命神社が西北の頂点、高鴨
坐阿治須伎高彦根命神社(高鴨神社)が西南の頂点、加夜奈留美命神社が東南の頂点というほぼ菱形に近
い不等四辺形が成立する』

大神神社を頂点として飛鳥の都をかこんでいる不等四辺形の三方の頂点にある神社は『出雲国造神賀詞』
(いづものくにのみやつこのかんよごと)に登場する出雲系の神々の中で最も有力な神々である。大国主
神(大己貴命)が天孫・瓊瓊杵尊に国譲りをして出雲に引退してのち大己貴の和魂と三人の御子神で天皇
を守護するという誓いが「出雲国造神賀詞」である。
しかし、三輪山の神は大物主命としながら、出雲の大穴持命(大国主命)の和魂であるとする説が流布し
ており混乱しているが、三輪山の禁足地に祀られているのは<神坐日向神社>である。ならば大物主命の
正体は三輪山に坐す日向神社の祭神・饒速日命(天火明命)であるべきではないか?

日向の御鈴山の頂上に坐す饒速日命(大物主神)が下界に鎮座している都農神社の祭神・大己貴神を見下
ろしている構図と三輪山の<神坐日向神社>の祭神・大物主神が国譲りをした出雲の有力な氏族の祖先神
を祀る神社を見下ろしている構図は全く同じである。そして出雲系の神々は菱形の見えない枠の中に閉じ
込められているように見える。
<菱形>を<秘中の秘=秘密の方>ととれば、隠されたのは大神神社の祭神・大物主命(饒速日命またの
名火明命)が出雲系の三社の神々を滅ぼしたのか?あるいは大物主命と協力して飛鳥の都を築いたのか?
何故に火明命隠しがあったのか?疑問は尽きません。
                                 草野 俊子











 

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