前回弥生時代の「朝日遺跡」について『幻の王国・狗奴国を旅する』を引用して紹介しまし
たが、表題の狗奴国とは『魏志』倭人伝にしるされた倭人の国30ヵ国の中で卑弥呼の邪馬
台国に唯一対抗する国として登場し、「その南に狗奴国あり、男王を王となす。その官に狗
古智卑狗あり。女王国に属せず」と記されている。
西暦247年前後に女王国連合と狗奴国とが戦闘状態となりこの抗争の後に「初期大和王権」が誕生したと考え . . . 本文を読む
「尾張百年戦争説」は朝日遺跡の環濠防御施設の逆茂木から発想された仮説であるが、、近
年これらの防御施設は敵の侵入を防ぐためだけではなく、水害を防ぐための治水事業を行っ
ていたのではと考えられるようになってきた。
実際にこれらの遺跡の発掘調査に当たってきた愛知県埋蔵調査センター調査課長・赤塚次郎
著『幻の王国・狗奴国を旅するー卑弥呼に抗った謎の国へ』(2009年風媒社)には弥生時代
に大規模で計画的 . . . 本文を読む
天火明命の二人の子供から尾張系と物部系とに分かれているが、この両者の間に争いが起き
八岐大蛇退治の説話が生まれた可能性を考えている最中に夫の弟の訃報が入った。
友人たちと話をしてみるとどこの家にも一家を悩ませる親族を抱えているらしいことは判っ
てきたけれど、義弟は妻子にも見捨てられ孤独の中、人知れず死を迎えていた。
哀れと思う反面、これまで続けてきた義弟の不始末のしりぬぐいから解放されると思うと . . . 本文を読む
天火明命(饒速日命・鵜葺草葺不合命)の長子である天香語山命から尾張氏や度会氏が、
次子である宇摩志麻治から物部氏に分かれたが、「虚空(そら)見つ日本(やまと)の国」
を継ぐべき天香語山(尾張氏)より宇摩志麻治(物部氏)の方がはるかに王権の中枢に登る
ことが出来たのは何故か?
神話から現実の世界に現れ、しかも皇位継承のしるしという三種の神器のひとつ草薙剣。そ
れは尾張の熱田神宮の神体でもある。また . . . 本文を読む