KONASUKEの部屋

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ササコナフキツノアブラムシ20201021

2021年02月28日 | カメムシ目
ササコナフキツノアブラムシ。
別名ササコフキアブラムシ。
アズマネザサに寄生する、体に白いロウ物質の粉を吹いたアブラムシです。

「昆虫エクスプローラ」に載っている「ニセネコアシエゴアブラ」との別名は、エゴノネコアシフシ(エゴノネコアシアブラムシの虫こぶ)に似た虫こぶを作るからでしょうか?
ただ、ネット検索では「検索条件と十分に一致する結果が見つかりません。」と出てしまうので、あまり一般的なものではないようですね。

ゴイシシジミの幼虫のエサになります。
ゴイシシジミの幼虫は、国産のチョウの中では唯一の純粋な肉食です。

ササコナフキツノアブラムシは分布が局地的で、それに伴って、ゴイシシジミも分布が局地的になるようです。
このアブラムシが居るということは、ゴイシシジミも発生しているかも♡

しかし、そう単純には行かないようです。
ササコナフキツノアブラムシは、天敵に対して角で闘う「兵隊アブラムシ」が現われることで知られているのですが。
このコロニーには、それが見当たりません。
論文によると、捕食者が多いと、兵隊アブラムシが増える傾向にあるんだそうです。
コロニーの様子を見るに、捕食者は少なそうですね⤵

また、同論文では、コロニーにアリがいると、捕食者が少なく、兵隊アブラムシが少なくなるとしています。
近くにアリが写っていますね。
それも関係しているかも知れません。

別名:ササコフキアブラムシ
分類:カメムシ目 腹吻亜目アブラムシ科ヒラタアブラムシ亜科
体長:2mm
分布:北海道、本州、九州
   平地~亜高山帯?
成虫の見られる時期:1年中
エサ:アズマネザサの葉裏にコロニーを形成する
その他:体は白いロウ物質で被われる。
    分布は局地的。
    天敵にゴイシシジミの幼虫(通年)、セグロベニトゲアシガの幼虫(夏)がいる。
    ササ世代(2次寄主世代)では1齢幼虫に「兵隊アブラムシ」が現われる。
    太い前脚で天敵にしがみつき、角で攻撃する。
    角は大きいほど攻撃力が高く、大きさは地理的に変異する。
    これは不妊のカーストであり、本種は真社会性アブラムシである。
    天敵が多いほど兵隊カスト率は高くなる。
    エゴノキにエゴノネコアシフシに似た開放型の虫こぶを形成する(ゴール世代)。
    兵隊幼虫は、頭部を使って、排泄物である甘露球を開口部まで転がして、外に捨て、虫こぶ内の清潔を保つ。
    ゴール世代と二次寄主世代では、兵隊幼虫の進化起源・特徴が異なる。
参考:昆虫エクスプローラ
   明石・神戸の虫 ときどきプランクトン
   九重自然史研究所便り
   東由木地区公園日誌
   蝶・チョウ・ゆっくり歩き・・・「千蟲譜物語」
   森林総合研究所 多摩森林科学園
   日本生態学会
   産総研
   科学研究費助成事業 研究成果報告書
   信州大学市野研究室
   新ひむか昆虫記
   科学研究費助成事業 研究成果報告書

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