しかし、台詞もいつの間にか覚えてしまって、指示通りの演技ができる才能のある人っているんですよね。逆に、台詞も覚えられない何回やってもうまく表現できない、そんな人もいます。じゃぁ、才能の無い人は全くだめかというとそうではありません。才能のある人に追いつこうと思って、何倍も努力すれば、深みが出るので、演技が熟成するのです。才能のある人に勝つ瞬間です。
残念ながら、努力を要する場合は、過酷な訓練に耐えかねてつぶれてしまう人が多いのは事実です。そういう意味では、努力できることも才能のひとつなのかもしれません。しかし、努力するという才能は、本人の気の持ちようでいくらでも伸ばすことのできる、人に等しく与えられた才能だと私は信じます。
今日の稽古では、感極まって涙ぐむ場面もありました。かなり気持ちが入ってきている証拠です。逆に全体のレベルアップについていけず、苦しい心持ちで稽古を続けている人もいます。負けない気持ちがあれば必ず、成果はついてきます。
苦しんでいる皆さん、負けるな。私は最後までお付き合いします。