『松』が来ました。これで、本当の意味で役者がそろった。演出も力が入ってきました。
今日からは、台詞の中にこめられている細やかな感情の表現を重視した演出からの助言を始めました。一言いうだけで、『あっそうか。』と思って、台詞の言い回しなどを変えてくれる人たちがほとんどなので、確実にステップアップしています。
今の時点で他の市民劇場よりも優れていると確信が持てるものがひとつあります。それは、子役の使い方です。子どもたちには大きな可能性があるのに、子どもだからできないだろうと思って、子どもたちに稽古をつけなければ、その可能性は消えてしまいます。かわいいから、出るだけでいいだろうという、安易な演出であってはいけません。(滝沢の子どもミュージカル劇団『劇団ゆう』は、別格で、そのあたりはしっかりやっていますが…。)今回の舞台は子どもたちの見せ場が十分にあります。それは、子どもたちの力量を十分に理解している作家がいて見せ場をきちんと書いてくれ、なおかつ、演出が自分を伸ばしてくれることを子どもたちが確信しているという信頼関係ができていることがあるからだと自負しています。何よりうれしいのは、子どもたちの大人に対する礼儀がしっかりしていることです。この子たちは、釜石市民劇場でがんばっているよと、胸を張っていえます。これは、最後の最後まで維持したいものです。
今日やっとジグソーパズルの外枠が完成し、出来上がりの概要と方向性、後どれくらいどんなことをやっていけばいいか見えたような気がします。
今日だけでも、やり直し5回以上の場面がありました。稽古はかなりきつくなるかもしれませんが、皆さん音をあげずに、付き合ってください。耐え切れなくて泣いた役者には、どうかフォローを入れてあげてください。稽古拒否にならないような雰囲気作りには心がけるつもりですからよろしくお願いします。