「縦横無尽」 フローレ21社長のコラム

花の仲卸フローレ21社長小池潔がつれづれに語ります 快調に更新中

新規事業の展開

2006-09-23 09:54:46 | Weblog
9月20日付農業新聞によると、大田花卉が生産者委託という卸としては新しい概念による取引をはじめるとの記事がでていた。
従来の契約栽培、契約取引を一歩進め、より卸としてのイニシァティブを強め、農家のリスクを軽減し、マーケットの要求をいち早く捕らえながら、生産へとつなげていく。
このプロジェクトを大田花卉では「プロダクトパイプライン事業」と名づけたそうだ。
卸の従来持っている機能を、更に発展させ進化させている。
当面は葬儀用の白バラを作り、葬儀業務用として販売していく。

卸売法の改正、さまざまの規制緩和のなかで、卸も仲卸も、より新規事業の取り組みの可能性がふくらんできた。
仲卸も開設区域内で小売店を出店することが出来なかったのが、可能になるなど、互いの境界線はボーダレス化しているが、ビジネスのチャンスは膨らんできた。

フローレも現在、新規事業案件が十数件ある、その半分以上の案件は進行中である。
フロ-レの全スタッフの半分ぐらいが、何らかの案件に関わっているから忙しい日々である。会議、ミーティング、商談の繰り返しで、多くのスタッフは大奮闘している。
フロ―レでは、毎週行う営業会議で1ヶ月に1回、各事業部より、新規事業の提案が義務付けられている。
第1回目の提案が、営業会議で承認されると、翌月第2回目の提案となる。
2回目の提案にはF/Sを提案者は作り、事業としての可能性があるのか調査し、投資と利益が見合うか?そしてなにより、その事業で花の消費が拡大するのか?またその事業をとうして社会貢献が可能なのか?等を検討して、営業会議で最終決定する。

9月16日の日本経済新聞にフロ―レが取り組んでいる新事業、「花育」「職育」がとりあげられ、各方面より、好意的な反応を頂いた。

この両方の事業は二つの異なる部門からそれぞれ提案があった。
新事業の提案が社長や副社長の発案でなく、部門から出た案件だったということに価値がある。

「花育」の提案者は企画書の中で「本物を見て・触れてそこから{どう感じたか}{なにを感じたか}{どんな気持ちがしたか}といったような、{五感}が幼少年期にバランスよく使うことが大切だと考えます。花に触れる・体験することで、子供たちは大自然・芸術からの感動・感激を満たすことが出きるのではないでしょうか。
{花育}をとうして、子供たちに命の大切さ・喜びなど、豊な心を育てることが大切だと私たちは考えます」11頁からなる企画書なので全部は伝えることは出来ませんが、カリキュラムも含め、大変よくできた企画書だと思った。
いよいよ十月から2ヵ所の「品川児童センター」で実施され、その後、保育園、幼稚園と順次進んでいく予定である。

一方「職育」のほうは、すでに9月13日と15日にシュミレーションを行った。
職場でのストレス,疲れを「アフター5」の花と戯れることで,少しでも癒せることが出来たらとの思いから始まった。
フラワーアレンジメントの教室ではなく、集まった人達に「花」をとうして、和み、癒すことが目的である、よってカリキュラムは、ごく優しいものとなっている。
シュミレーションは2日間で延べ20数人と盛況のうち終わり、全参加者からアンケートを取らしてもらった。

子供たちに花をとうした新しい体験、20代の女性を中心とした人達に花をとしての新しい体験、いずれも今後の新しい花の消費をうむ可能性がある取り組みだと思う。

我々の今年の課題{永遠の課題でもある}である、十人の中で、四人しか花を買っていない現状を、あと一人、あと二人の人に買ってもらうための一つの事業が「花育」と「職育」の二つの取り組みです。

勿論、大田花卉の「プロダクトパイプライン事業」も消費拡大に結びつく事業であることに間違いない。
花に携わっているものが、生産者から小売店まで、花に携わっている、全ての人達が、同じ目的に向かって、力と知恵とお金を惜しみなく出すときである。

フローレも、その時には微力ながら、その役割を担いたいと思います。

{写真は9月15日の「職育」の様子}

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