女装子愛好クラブ

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女装しての京都ひとり旅③

2024年10月03日 | ★女装体験記
紘子さんは旅行記の最後をこう締めています。

 女装の理由は人それぞのよう。失意にあって、周回の現実がひっくりかえって欲しいという変身願望が私の場合。
 この三日間あきる程に女装に徹底すると、女装とは無関係に、この世の中の美しさ、素晴らしさ、人情の切なさを讃えている自分を発見している。
 祭り提灯のむこうの暗い空の深さの美しさを再び見出している私に、大丈夫かもしれないと安堵する。

 九時半、帰り仕度をして、バスの出る阪急ホテルに行く。雨は更に激しくなる。
 人の少ないロビーに腰を下ろし、この旅行を考えていた。
 この馬鹿げた旅は、成功だった。まるでドラマのように色々なことが起った。いつも少し遠慮しながら接した多くの人のほんの小さな触れあいから、優しい力が心にしみてきた。疲れて疲れてただ歩いただけなのに、まるで死の世界から帰還したような感動がある。

 第四日。明け方のバスの中で、女装している自分の姿がおもしろく、思えた。
 出かける前より、ずっと女性が身についてきたけれど、それは大したことではない。
 女性の部分も否定しない新しい人間に生れかわったような。
 そう、本当の変身に成功したような気がする。変身とは、女性に変ることではなかったのだ。
 ありがとう、皆さん。
            新潟 紘子


~女性の部分も否定しない新しい人間に生れかわったような。そう、本当の変身に成功したような気がする。変身とは、女性に変ることではなかったのだ。

一人旅は自分との会話を重ねる時間ですね。
紘子さんは素晴らしいことに気づきを得たのですね。


紘子さん


コメント
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