東日本大震災や福島第一原発の大事故などが発生した時、議会は?自治体は?どのように行動すべきなのか、を考えるべきです。特に地方議会のあり方が問われています。今回(Ⅲ)は、震災時の議会の役割です。
3・11大震災の発生時は、4月の選挙が間近でもあり、個人や会派で「義援金」の募金活動をする姿を目にしました。その後は、視察やバスボラなどの被災地ボランティアや放射能線量の測定が議員活動の主流になりましたが、これも、個人・会派の活動の領域を出ていません。議会としてのまとまった取り組みは、残念ながら具体的に無かったとしか言えません。
その一方、行政から議会は、どう見られているかというと、議員の意見は(全体観に基づかない)一部の市民意見(支援者)を実行せよと迫るので実際、業務が止まってしまう。だから、行政の業務遂行には邪魔?というのが本音ではないでしょうか。
そこで自分なりに、大災害が発生した時、議会は、どうあるべきか、以下に提案してみます。
①議会として議員単独(のパフォーマンス)でなく、災害時の基本は、議会全体(チーム)として行動すること。
②平時から、(3・11を教訓に)大災害を想定した即効性のある「災害対策本部」を自治体として整備しておく。議会としては議会基本条例の中に、災害時の議会の行動原則を条文に入れておくこと。
③「災害対策本部」には、議会の代表(正副議長)を入れ、災害・被災者対策を議会と行政一体で進めること。※条例改正などの整備は必要
④大災害が発生した時には、即座に、議長の権限で全員協議会を開くこと。その際、議員は市内をまわり、被災の情報・市民要望を持ち寄り、議会で独自の対策を協議すること。
⑤宮古市議会のように、議会として具体的な震災対策をチームとして行政に政策提案すること。
以上です。