隆々ブログ

小平市議会議員 立花隆一の活動報告です。

困った時の「小沢氏頼み」なのか。

2010-09-30 | 政治
仙谷官房長官は29日の記者会見で、中国漁船問題に関し、「司法過程についての理解が
(日中間で)ここまで異なるということについて、もう少し我々が習熟すべきだったのか
なと思う」と述べ、中国についての学習が足りなかったと、見通しの甘さを認めました。
また、中国への外交ルートが民主党にないことを嘆いていた仙石長官は、細野氏特使を派遣
しました。
以下、読売新聞(9月30日)を引用します。

(引用開始)
29日から北京を訪問していた民主党の細野豪志前幹事長代理が30日、帰国した。

中国政府関係者と会談し、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で悪化した日中関係の
修復を探ったものとみられる。

ただ、細野氏は成田空港で記者団に、「個人的なつながりで行ってきたので、誰と会った
かは言えない。(会談内容も)控えたい」と述べるにとどめた。

民主党内では、細野氏の訪中は菅首相や仙谷官房長官の意向を受けたものだとの見方もある。
仙谷長官は30日の記者会見で細野氏の訪中について、「間接的には聞いていた。政府として
関知しておらず、止めも認めもしなかったということだ」と語った。

伴野豊外務副大臣は記者会見で、細野氏の訪中が中堅ゼネコン「フジタ」の社員解放につな
がったとの見方について、「現時点では釈放案件とは全く別物と考えている」と否定した。
(引用終了)

誰が見ても、仙石長官の指示で中国に独自の人脈があると言われている小沢氏グループから
起用した細野氏を特使として、総理大臣の親書を携えさせ派遣させました。
しかし、マスコミに囲まれ「個人的なつながり」と釈明し、菅首相からは「まったく承知しない」
と発言され、ぎくしゃくとした日本政府の対応と言わざるを得ませんでした。

外務省の外交ルートがうまくいかないから、仙石官房長官ら政府が新たなルートを闇雲に
打つという一貫性のない外交は、民主党が以前、批判していた「二元外交」そのものでは
ないでしょうか。

焼却施設で何が起きたのか。

2010-09-29 | お知らせ
市役所から連絡が入りました。
9月29日(本日)、3時45分ごろ、小平・村山・大和衛生組合(中島町のごみ焼却施設)の粗大
ごみ処理施設で爆発事故があった、ということです。

施設のコンベア上にあったごみに着火した模様で消防署に直ちに連絡し消化活動の結果、
5時15分に鎮火した、とのことです。けが人などは、ないということです。

明日、消防署による現場検証が行われる予定で、今後の原因究明が待たれます。

組合では3市のごみを焼却処理していますが、この粗大ごみ処理施設は粗大ごみ1日4トン
(収集車で16台)と不燃ごみ1日33トン(収集車で33台)の処理をしています。ごみを砕き鉄と
アルミを回収し、残ったごみは、さらに、可燃と不燃に選別され処理されます。

組合で事故が発生した時は、(立川市の工場のように情報を小出しするのではなく)地域
住民への速やかな情報提供が必要になります。
(東大和市に予定されている廃プラスチックの処理施設建設問題もあるので)そのスピード
が住民との信頼を保つことに繋がると考えます。

中国の圧力に屈した日本への評価は。

2010-09-28 | 政治
9月25日、尖閣諸島付近で起きた漁船衝突事件で、那覇地検が24日、逮捕した中国人船長
を処分保留で釈放したことについて、各国メディアの多くは一斉に「日本が中国の圧力に
屈した」と報道されていますので以下に列記します。

◇米紙ワシントン・ポストは24日、釈放決定は「中国の影響力(の大きさ)の証し。最大の
貿易相手国の一つ(日本)に強烈な圧力を行使できることを示した」と報じました。

◇米紙ロサンゼルス・タイムズは那覇地検の決定について「突然の発表」と驚きを示した上
で、背景には中国政府からの「圧力の高まりと脅し」があったとの見方を伝えました。

◇英BBCは「日本は(中国との間で高まっていた)緊張を緩和するだろうが、弱腰とみられ
る」と指摘。「長期的にみれば、中国も失うものがあるだろう」と分析しています。

◇中国との国境紛争で1962年、大規模な軍事衝突を経験、現在も国境地帯で互いに軍備を
増強し合っているインドの主要紙タイムズ・オブ・インディアも「日本は圧力に屈した」
と伝えています。

中国政治外交史が専門の横山宏章・北九州市立大教授山氏は、
「民主党政権は普天間問題で日米関係をぎくしゃくさせ、外交ルートも貧弱。完全に中国に
つけ込まれている」と懸念する。尖閣問題で“勝利”した中国がさらに増長するようなこと
になれば、ASEAN各国から日本の弱腰に対する非難の声が出てくる可能性もあります。


外交問題は一度発生し、実行された結果、「日本は圧力に屈した」「日本は弱腰である」
との海外からの評価は、後になって容易に、覆すことはできません。
だから、日頃から海外(中国を含めた)諸国との友好交流が重要なのです。これができて
いれば、必然的に、外交ルートを構築することも常時の備えもできます。
民主党政権にはどういう外交をするかというに日本の国益に直結した全体像がありません。

仙石官房長官のように、検察だけに泥をかぶせて自分は知らぬ存ぜぬを決め込む手法は、
国内は騙せても海外の目は騙すことはできないと思います。

10月1日から始まる国会で、この問題を集中審議の中ですべて明らかにしてほしい
ものです。

政治主導は何処へ行ったのか。Ⅱ

2010-09-27 | つぶやき
9月21日ブログのつづきです。

もう1つあげれば、長妻昭・前厚労大臣の更送人事問題です。
国民の期待が大きかっただけに期待倒れの大臣で、しかも仕事をしない大臣の筆頭でもあり
ました。

また、「年金問題」が進展しなかったことの諜報人でもあります。
「だから首を切られても仕方がない。」ともいえますが、仙石官房長官が「官僚の意見を聞
かないから、(官僚の)評判が悪いから。」として今回、更送したということですが、もし、
それが本当だとするとどっちを向いて政治をしているのか判らなくなります。

仙石氏は、表向き官僚の意見をよく聞く策士であるといわれています。
確かに、民主党全員がどの程度「政治主導の意味」を理解しているか判りませんが、官僚
から見て、取り込み易い人事(本格的な仙石人事)を行ったといわれても仕方がないのでは
ないでしょうか。

本来の政治主導とは、官僚をどう使いきるかです。
大きな方向性(骨格)を政治が指し示すことで、官僚はその達成のために知力を振り絞る。
だから政治家は官僚の意見を常に書きながら時として、軌道修正し指示を出す。
政・官の信頼関係は、最後は政治家が責任をとるから(官僚に責任を擦り付けたりしない
ので)官僚は安心して知りえる必要な情報を出し、仕事の指示を仰ぐこととなるとなるのです。
これが政治主導ではないでしょうか。

その観点からすれば長妻前大臣のやり方は政治主導の間違った手法として今後、引き合いに
出される事例となると思います。

それは、大臣に就任当初から官僚は悪者、政治家は善人で正義の味方であると威勢よく厚生
労働省に殴り込みました。(確かに厚労省は無駄を放置し、情報を小出し、天下りをつくり出した
問題の省でした。)
長妻氏は、厚生労働大臣として仕事する上では、医療などの社会保障や労働行政等、多くの
事業に精通することが必要だったのに、情報に知悉してように思われた年金問題でさえ知識
が偏頗であり全体像がわからず、指示ができず、しかも「箸の上げ下ろし」など細かなこと
ばかりにしか目が行き(チェックしか、し)ませんでした。官僚から評判が悪い訳です。

普天間基地移設問題での民主党の迷走劇で判ったように、政治家が官僚以上に細かな部分
まで様々に口を出すことで出口のない迷路に入ってしまい、日本のかたちを左右するような
大きな進路を示すことができなったわけです。だから、このようなことを繰り返す民主党政権は
本当の意味の「政治主導」を進めることができないのです。

その中で政治主導の辣腕をふるっているのが、首相でもなく、幹事長でもなく、影の総理として
(はき違えた政治主導の)仙石氏一人だけというのが現在の「民主党の実態」であります。

東アジア共同体とは、中国に屈することだったのか。

2010-09-25 | 政治
中国人船長の釈放問題での新聞記事を引用します。読売新聞 9月25日(土)3時16分配信

「『超法規的措置』は、取れないのか」 22日の訪米を控えた菅首相は、周囲にいらだち
をぶつけた。沖縄・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件で、中国の対抗措置の報告が次々に
上がってきていた。

首相は「民主党には(中国で副首相級の)戴秉国(たいへいこく)(国務委員)と話せるやつ
もいない。だからこういうことになるんだ」とこぼした、と関係者は語る。

首相とその周辺が中国人船長の扱いをめぐる「落としどころ」を本気で探り始めたのは、
船長の拘置期限が延長された19日以降のことだ。この日を境に中国政府は、日本人4人を
拘束し、レアアース(希土類)の対日輸出禁止の動きに出るなど、本格的な「報復カード」
を相次いで切った。

実際に「船長釈放」に動いたのは、仙谷官房長官と前原外相だったとされる。

23日朝、ニューヨーク。日中関係の行方を懸念するクリントン米国務長官と向かい合った
前原外相は、こう自信ありげに伝えた。  「まもなく解決しますから」  

那覇地検が船長を釈放すると発表したのは、その半日余り後の日本時間24日午後2時半だっ
た。東京・霞が関の海上保安庁に、寝耳に水の一報が入ったのは、そのわずか10分ほど前。

「戦争になるよりはいい。このまま行けば、駐日大使の引き揚げ、国交断絶もありえた」―。
首相に近い政府筋は24日夜、船長釈放に政治判断が動いたことを、周囲に苦しげに認めた。

「那覇地検の判断なので、それを了としたい」  仙谷官房長官は24日夕の記者会見で、
ひたすら「地検の判断」を繰り返し、政治の介入を否定した。

だが、こうした弁明は、世間には通用したとはとても言えない。首相官邸には直後から「弱
腰だ」といった抗議電話が殺到。官邸職員は対応に追われた。

「中国に譲歩した」と見られて再び世論の支持を失う失態は、できれば避けたかった。
首相がそれでも「政治決断」を選択したのは、中国の反発の強さが当初の予想を超えていた
ためだ。

19日の拘置延長決定後、中国は、20日に日本人4人を拘束、21日にはレアアース(希土類)
の対日禁輸に踏み切るなど、たたみかけるように「対抗措置」を取った。日本側はこれらを
公表しなかった。だが、ニューヨークにいた温家宝首相は21日夜、在米中国人約400人が出席
する会合で、船長釈放を要求する異例の動きに出た。これが、「このままではまずい」と
いう思いを、政府の共通認識にまで押し上げるきっかけとなった。

「あそこまで強硬にやるとは……。海上保安庁の船長逮捕の方針にゴーサインを出した時、
甘く見ていたかもしれない」。政府関係者は、そもそも「初動」に判断ミスがあった、と
苦々しげに振り返る。

菅政権の政治判断の背景には、「今なら検察も言うことをきくだろう」との思惑が働いて
いたとの見方がある。
検察幹部も双方で早い段階からやりとりをしていたことがわかる。その際、起訴に向けた
表立った異論はそうなかったとみられる。政府内に「迷い」が生じたのは、やはり19日に
船長の拘置延長が決まった後だったようだ。

船長釈放は、結果として日米首脳会談直後というタイミングになった。このため、「米国
からこれ以上の日中関係悪化について、いいかげんにしろ、と圧力がかかったのでは」との
指摘すら出ている。

「菅も仙谷も、外交なんて全くの門外漢だ。恫喝(どうかつ)され、慌てふためいて釈放した
だけ。中国は、日本は脅せば譲る、とまた自信を持って無理難題を言う。他のアジアの国々
もがっかりする」。党幹部はうめいた。