首相はその後肝いりで「復興構想会議」(議長・五百旗頭真防衛大学校長)を発足させ、会議は6月25日に提言をまとめたが、松本氏は「提言に私たちの案を超える内容は一つもなかった」と打ち明けた。
首相は「仙谷氏が脚光を浴びるのは面白くない」と考え私案を握りつぶしたようだが、これにより復興施策は大幅に遅れた公算が大きい。松本氏は「首相は自分が脚光を浴びつつ『よくやった』と喝采されたいところがある。国民の方を基本的に向いてこなかった」と指摘した。
また、松本氏は「復興の財源確保にあたっては被災者からもあまねく税をとるやり方はダメだ」と復興税の導入に反対したが、首相は「財務省がうんと言うかなあ」と聞き入れず、復興税に固執したことなども証言した。(略)
(インタビューは、以下のように最後を締めくくった…) 菅さんには市民運動家のころから「いずれ首相になりたい」という野望はあったんでしょうが「首相になって何をやりたい」というのはなかった。
だから政策をどうするとか、人脈を築くとか、具体的なものもない。結局外堀を埋められ、そして誰もいなくなった。それでは政治はできない。
菅さんには自分が脚光を浴び、「よくやった」と喝采をされたいというところがある。そういう意味ではポピュリストなんです。(終了)