隆々ブログ

小平市議会議員 立花隆一の活動報告です。

国の原発対応に児玉龍彦教授が満身の怒り。

2011-08-01 | 原発とエネルギー
7月27日、衆議院厚生労働委員会の児玉・東大教授の参考人としての説明(叫び)です。放射線の専門家の中に、こうした気骨のある学者が、まだいたのか、という思いです。すごい気迫と想いが伝わってきます。(抜粋)
 
以下は、「放射線の健康への影響」の児玉龍彦( 東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)参考人の説明。http://www.youtube.com/watch?v=eubj2tmb86M
(抜粋1)われわれが放射線障害をみるときには総量を見ます。それでは政府と東京電力はいったい今回の福島原発事故の総量がどれぐらいであるかはっきりとした報告はまったくしていません。
そこで私どもはアイソトープセンターの知識をもとに計算してみますと、まず熱量からの計算では広島原爆の29.6個分に相当するものが露出しております。ウラン換算では20個分のものが漏出しています。
さらにおそるべきことにはこれまでの知見で、原爆による放射能の残存量と、原発から放出されたものの残存量は1年経って、原爆が1000分の1程度に低下するのに対して、原発からの放射線汚染物は10分の1程度にしかならない。
つまり今回の福島原発の問題はチェルノブイリ事故と同様、原爆数十個分に相当する量と、原爆汚染よりもずっと大量の残存物を放出したということが、まず考える前提になります。
(抜粋2)補償問題と線引の問題と、子どもの問題は、ただちに分けて下さい。子どもを守るために全力を尽くすことをぜひお願いします。
それからもう一つは現地でやっていて思いますが、緊急避難的除染と恒久的除染をはっきりわけていただきたい。緊急避難的除染をわれわれもかなりやっております。例えば図表にでています滑り台の下、ここは小さい子どもが手をつくところですが、滑り台から雨水が落ちて来ると毎回ここに濃縮します。右側と左側にずれがあって、片側に集まっていますと、平均線量1マイクロのところですと、10マイクロの線量が出てきます。こういうところの除染は緊急にどんどんやらなくてはなりません。
(抜粋2)ですから私は4つのことを緊急に提案したいと思います。
第一に国策として、食品、土壌、水を、測定していく。(略)これは今の日本の科学技術でまったく可能です。
二番目。緊急に子どもの被曝を減少させるために、新しい法律を制定してください。私の現在やっていることはすべて法律違反です。車で運搬するのも違反です。(略)手足を縛られたままで、どうやって、国民の総力をあげて子どもを守れるでしょうか。これは国会の完全なる怠慢であります。
第三番目、国策として土壌汚染を除染する技術に、民間の力を結集して下さい。(略)国の財政事情を考えたら、そんな余裕は一瞬もありません。どうやって本当に除染をやるか。七万人の人が自宅を離れて彷徨っているときに国会は一体何をやっているのですか。
以上です。