福井田鶴子アートギャラリー

日々の生活で感じた事、絵画制作への思い入れ
絵画教室「小人の森」での楽しい出来事など綴てみました。

母さまが好きな赤い布の記憶

2009年03月10日 | 福井田鶴子アート



「赤い布の記憶」S10 油彩.ボールペン.色鉛筆 (二次複製を禁止します。)
そろそろ現代童画会春季展の作品を描かなければならない時期になって来ました。
作品を変革してみたいと年初めから取り組んんで楽しく描がいていた二ヶ月でしたが
そうもいかなくなって来ました。
小人の森の作品約120点近くの作品の整理も日々忙しく
スピード化をはかり「赤い布の記憶」S10を余り制作時間かけなで
布と少女の質感がリアルに表現される様にまず
ボールペンでスケッチ風に描いて見ました


私の母さまも絵を描く事が好きで某上野公募団体の会員迄なった人です。
私ぐらいの年齢の時に赤い布を題材に東京都美術館出品作を良く描いていました。
その母さまも「余り才能がない」とある時描く事に見切りをつけ筆をおいてしまったのです。
そしていっぱいの油彩絵の具、他の画材道具、額が私の家に引っ越して来てしまったのです。
その中に絵の題材になった赤い布も何枚か入っていました。
中でもビロード地で赤と黒の薔薇がアンテイーク調にプリントされた布に
ズウ~~~~と魅力を感じ続けていました。

それを描いてみたい衝動に突然かられ
10号の画面全部にその模様をボールペンで描く計画を立てたのですが......
さすがそれはしんどくそれに.....
画面全部にその意思を描いて何か意味があるのかな?
それより私の熱くるしい思いを沈めるためにもバックは遥かに抜けて行く空が良いのではと思い
少女の周りだけにしてしまいました。
赤い布を真剣に描いているとつくずく私は母さまの子と思いました。
そしてこんな事がふと頭をよぎったのです。
「お世話になった母様を描いてみようかな!」
つい最近ホームを訪ねたとき元気に外玄関まで見送りに出てくれた母さまの姿を陽の光の中で
デジカメに何枚も収めて帰って来たのです。



そういえば子供達の作品の整理や春季展の創作をしている内にひな祭りを忘れかけていた様で
3月3日の前の日に虫が知らせたのかしら?
何気なく和ダンスの引き出しを整理して見た所
可愛い人形達をプリントしたカドミウムレッド色の愛いらしい風呂敷が下の方から忘れられて様に出て来たのです。
「可愛いコト、そうだこの上におひな様をおこう」と触発され、何とか心の中でお祝いが出来ました。
赤って!.....ほんとうに心にエネルギッシュな行動を起こさせる
義理固い色です。


                   
コメント
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