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幻の「白王茸」量産化、常陸太田で

2008年03月07日 | きのこ ゼミ 情報メール
◆幻の「白王茸」量産化、常陸太田で
 asahi.com 2008年02月26日

常陸太田市のきのこ製造販売会社「ワイ・フーズ」が、幻といわれる「白王茸(はく・おう・だけ)」の量産化に成功した。栽培が難しく少量しか採れない珍種の白マイタケだったが、2年前から本格生産に入った。高級きのことして首都圏の市場や料理店で好調な売れ行きを見せているという。

 同社の無菌室。女性従業員が、白王茸の菌をプラスチックの瓶に入った培地に植えていた。マスク、帽子、専用衣という格好で黙々と手を動かす様子は医者の手術にそっくりだ。

 「白王茸の菌は雑菌に弱いので、完全防備です」と案内役の山縣好和社長(46)が話す。部屋に入る前には、強い風がシャワーのように注いで体のほこりを落とし、殺菌灯もつける念の入れよう。

 工場には、白王茸を秋の森の環境と似せた温度と湿度で管理する部屋や、芽が出てから一気に生育させる蒸し蒸しした部屋などがある。出荷できるまでに50日間。繊細なきのこで、温度や湿度、風通し、二酸化炭素濃度を何度も微妙に変えてやる必要があるそうだ。農薬や化学肥料は使わない。

 友人が細々と作っていた白王茸の生産設備を受け継いだ山縣社長は、試行錯誤で栽培方法を研究し量産化に成功。2年足らずで、群馬県に第2工場を造るまでになった。小売店では100グラム400円前後。月間約4トンを製造している。今春には城里町に第3工場が完成予定で、現在の1・7倍の生産量を見込む。

 白王茸は、ビタミンB1や体内でビタミンDになる栄養素などを多く含む。大ぶりの貝類のようなこりっとした食感で、きのこ独特のくさみが無い。きのこ嫌いだった山縣社長も、味にほれこみ「これは売れる」と確信、大阪の家業のガス会社を辞め、きのこ栽培の世界に飛び込んだ。

 飛行機のファーストクラスの料理、料亭、百貨店と白王茸は販路を広げる。「高級きのことして着実に売れ行きが伸びている」と山縣社長。作業着姿で、全国各地を営業活動で飛び回っている。

※asahi.comのサイトには写真もあります。
 http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000350802260001