朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

「吉朝庵」書感

2011年11月22日 08時13分47秒 | 落語・講談・お笑い

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吉朝が亡くなったのが2005年11月8日。
ちょうど今年が7回忌にあたり、
追善の一門会が開かれたり、「落語研究会」のDVDが売り出されたりしている。
おそらくこの「吉朝庵 桂吉朝夢ばなし」という本も、
この「7回忌」の一環で出版された本なのだろう。
CD(「くっしゃみ講釈・深山隠れ」)付き。

内容は吉朝の息子である上田康介が、
自分の思い出話やいろいろな関係者に聞いた話をまとめた本。
まず最後の高座になった「米朝・吉朝親子会」の高座前後を描き、
吉朝の産まれた頃からだいたい時系列に沿って話を進め、
亡くなった後、通夜葬式・送る会の話まで。

知らなかった話も多く、一気に読み進められた。
染丸と仲が良かった話、
かんべむさしの吉朝との距離感の話、
「上方の江戸前」と言う馬桜や一朝の話などが
特に興味深かった。
また、白髪のカツラをかぶった証明写真や
(個人的には)米研の客席写真など、
掲載されている写真も面白い。
巻末には年譜と上演ネタ一覧もあり。

CDはサンケイホールの独演会の音らしいが、
「くっしゃみ講釈」「深山隠れ」とも、
今まで販売されていないと思う。
出来も、当然良いもの。
最近、彼の(そこそこ評価されているらしい)弟弟子の
目の行き届いていない「くっしゃみ講釈」を見る機会があったが、
同じ志向とすると論ずるのも愚かな位、全くレベルが違う。

税抜2,500円だし、
個人的には「買わんでどうする」レベルの素晴らしい本・CDと感じる。
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2 コメント

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Unknown (どっぺる原画)
2011-11-22 08:36:06
染丸と仲が良かったんですか。
でも、違和感は無い組み合わせですね。

枝雀のくっしゃみばかり聴いていますから、こちらのCD気になりますねぇ。吉朝のCDはもっとあってもいいと思いますが種類が少なくて残念。お弟子さんも残念。

小佐田は氏は余計なこと書いていませんでしたか。「日本の和芸」の時、いつも出て来て冒頭でいらん話していますから。
返信する
Unknown (kkmaru)
2011-11-22 08:53:32
染丸と仲良かった話は、私も全く知らなかった。
「ふぐ鍋」は染丸から習ったらしいですよ。

小佐田は「小佐田に聞いた話」とあとがきで出てくるくらいで、
基本的に何も書いていないと思います。
基本ニュートラルに「聞いた話を紡ぐ本」+息子さんの感想、で綴る本ですし。

お弟子さんは残念でない人もいますけどね。
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