あるところで政治情勢について議論をしていて、「尖閣」問題と日米安保体制という話になりました。中国・日本の「領土」対立としてのみ見るのではなく、対中戦争体制としてある日米安保体制の実戦化に対する中国の激烈な対応として見るべきではないかというような議論でした。そのなかで考えたのは、日米安保体制のような“堅固”な体制も根底から崩壊する時代に突入しているのではないか…という時代認識についてです。世界大恐慌のさらなる激化・深化は、自国の生き残りをかけた帝国主義間争闘戦を爆発させ、“何でもあり”の情勢を到来させることでしょう。つまり、既成の体制的枠組にとらわれた政治認識-情勢認識は通用しなくなる時代が始まったということではないでしょうか。そうした観点から「戦争と大失業」の時代を考える必要があるのは確かなようです。