北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

7・12-13闘争を断固として打ちぬいたぞ

2009年07月13日 | 日記
「田母神講演会粉砕!『つくる会』教科書採択阻止!」7/12労働者集会&デモは、160人の結集で大成功しました。集会・デモともに、明るく戦闘的な行動として貫徹されました。デモ後の阿佐ヶ谷街宣でも公安警察への大衆的弾劾をバンバンやって、あースッキリした!
7/13田母神講演会粉砕荻窪街宣は、40人の大部隊で荻窪駅頭を4時間にわたって制圧し、田母神反革命を直撃する大宣伝活動になりました。制服・私服警察約20人以上が出てきましたが、一切の妨害を許さず闘いました。「チャンネル桜」がいかにも「報道です」みたいなペテン的様子でビデオ撮影にやってきたのですが、徹底弾劾して追い払いました。その時にカメラマンが最初に言ったのは、「田母神閣下が…」だって。「閣下」ですよ。「もう一度言ってみろ!」と追及するとしどろもどろになり、「田母神俊雄さん…」とか言い直してましたっけ。やっぱり奴らは根っからの右翼ファシストなんですよね。

7・12集会基調提起
1)
資本主義の最期を日々私たちに見せつけている世界大恐慌は、いよいよ底のない泥沼と化しています。過剰資本・過剰生産力状態によってデッドロックにぶちあたった資本主義経済は、バブル経済の満展開によってその延命を図ってきましたが、資本主義体制の基軸国であるアメリカ帝国主義における住宅バブルの崩壊をもって、ついにその延命策が尽きたことを全世界に明らかにしました。
サブプライムローン破綻に端を発した世界金融恐慌は、世界最大の自動車資本・GMの倒産をもって実体経済までもどん底に叩き込みました。まさしく史上類例のない世界大恐慌への突入です。帝国主義ブルジョアジーはこの事態に震えあがり、まともに時代の階級的意味を見据えることさえできません。短期的な経済指標の数々のデータに一喜一憂し、「景気の底入れ」を弱々しく呟くことでみずからを慰めているありさまです。
GM破綻がもたらす崩壊的事態はこれからが本番です。GMの国有化=「再建」とは、膨大なGM労働者および関連産業労働者の激しい首切り攻撃と一体です。世界中で100万人単位の労働者の首切り、家族を含めれば1000万人を超える労働者階級の生活が破壊されるのです。さらに、GMは自動車資本であると同時に巨大な金融資本でもありました。GMが発行してきた膨大な証券化商品を保証してきたのが他ならぬAIGであり、再び金融クラッシュが世界中を席巻することは不可避です。
私たちは労働者階級の名においてキッパリと宣言しよう!GMの破綻は300年にわたって労働者階級を搾取し、抑圧のかぎりを尽くしてきた資本主義の歴史的敗北です。1991年ソ連崩壊によるスターリン主義の歴史的敗北に続き、とうとう資本主義体制はここに終焉の時を迎えようとしています。労働者階級がいかに闘い、いかに生きていくのかが鋭く問われざるをえない時代の到来です。
世界大恐慌情勢は極限的な世界経済の収縮をもたらし、世界経済の分裂化・ブロック化をもたらします。それは、保護主義と愛国主義―排外主義を常に随伴する戦争情勢であり、したがって革命情勢でもあります。世界中いたるところで、革命と反革命の激突が始まっています。ヨーロッパでは何百万人もの労働者階級のゼネストが激しく闘われている一方で、EU議会選挙では第4インター系・緑の党系などの中間諸潮流が軒並み凋落するなかで、オーストリア(選挙権を16才にまで引き下げた)をはじめとして極右の台頭が顕著です。
核心問題は、青年労働者・学生を誰が獲得するのかです。崩壊の坂道を転げ落ちる資本主義体制を護持することで戦争への地獄の道に引きずり込まれるのか。それともそうした閉塞を突破するかのような言辞を弄しながら、帰着先は結局戦争である右翼ファシストの跳梁を許すのか。それとも労働者階級の国際連帯=団結を基盤した闘いを貫徹することで、労働者階級が主人公となる社会への根本的変革=革命の勝利への道をつかむのか。そのどの方向性が青年労働者・学生を獲得しうるのかが問われています。今月初めにアメリカのサンフランシスコで、ゼネスト75周年を記念する労働者国際会議が開催され、日本からも動労千葉をはじめとする派遣団が参加しました。米韓日の3ヵ国連帯をさらに強め広げる重要な契機が切り開かれ、労働者には国境がないことを具体性をもって全世界にアピールしています。
2)
こうした情勢に規定されて、山田宏・杉並区長による戦争・改憲と民営化・労組破壊の攻撃があります。「杉並まるごと民営化」で杉並区職労の団結破壊と屈服を引き出し、きわめてファシスト的な戦争推進政策を強行してきたのが山田区政のこの10年でした。
そして大慌情勢はこの稀代のファシスト区長をも駆り立てて、ついに北朝鮮拉致被害者家族の支援という北朝鮮侵略戦争発動の大扇動を強行するまでにいたりました。この運動は「家族会」による制裁強化の主張を、自治体として後押しすることで北朝鮮への戦争発動を挑発し、扇動するものです。絶対に許すことはできません。
「共感の輪を広げる事業」と称するなど、盗人猛々しいにもほどがあります。この事業は明らかに、在日朝鮮人・韓国人と日本人との間に分断と敵意を持ち込み、労働者国際連帯の高揚に楔を打ち込むことをねらっています。そもそも、「杉並まるごと民営化」攻撃によって、労働者の間に「正規―非正規」「官―民」の分断を持ち込み、さらには競争・対立を事とする人事政策を行なってきたのは山田区長その人であり、労働者から団結を奪い去る攻撃を最先頭でしかけてきたではありませんか。「共感の輪」と最も縁遠いところにあるのが北朝鮮拉致被害者家族への支援事業であり、その推進者である山田区長です。
明日に予定されている田母神1000人講演会も、このような山田区長の戦争扇動政策と一体のものとして企画されています。労働者の団結した行動で、断固粉砕していきましょう。
こうした戦争動向に真正面から対決したのが、6・14-15闘争です。動労千葉派の階級的労働運動と法政大闘争に表現された学生運動の新たな胎動が結びついて、戦争・改憲と民営化・労組破壊に絶対反対する日本における闘いの存在を衝撃的に突き出しました。私たちはこの闘争の地平と路線をさらに前進させる気概をもって、田母神講演会粉砕!「つくる会」教科書採択阻止!の闘いを頂点にして山田区長による戦争推進政策をズタズタに破産させ、「杉並まるごと民営化」攻撃絶対反対の闘いの貫徹で、杉並の地に動労千葉派の労働運動を根太く構築していこうではありませんか!
法政大学生運動にかけられた「暴処法」(暴力行為等の処罰に関する法律)弾圧は、日本帝国主義の大学支配=学生支配の破綻を自己暴露するものです。「看板破壊、無許可集会…3年延べ110人逮捕」(7/2読売夕刊見出し)という事実には、誰もがなぜそんなことが大学でまかりとおっているのかと疑問に思い憤らざるをえません。しかも、この延べ110人の逮捕された学生たちが、ただ1人の例外もなく完全黙秘・非転向の闘いを貫徹していることに、国家権力・大学当局は核心的なところで敗北しています。全学連と法大文化連盟の学生の闘いに続いて、法政大学の内部からも、ナチス・ドイツの下での学生反戦運動=白バラのような新たな闘いが開始されています。学生運動が社会情勢の大激動を切り開き、労働運動と一体となって革命情勢を推し進めていくという、70年闘争を超える闘いの萌芽がここにあります。法大暴処法弾圧は田母神反革命クーデタ策動・「つくる会」教科書攻撃と一体のものであり、労学共闘の渾身の力によって粉砕しなければなりません。いまなお獄中に奪われている8人の学生をただちに私たちのもとに奪い返そう!新たな全国声明への賛同署名運動を大爆発させましょう。
3)
そのなかでも山田区長がとりわけ重視してきた戦争推進政策が戦争教育であり、その焦点が「つくる会」教科書採択でした。
山田区長は8年間かけて教育委員―教育長の首をすげ替え、現場教員が作成した教科書調査票の書き換え、ネット右翼をはじめとした民間反動勢力の総動員…など、ありとあらゆる暴挙を行使しながら、05年に「つくる会」教科書採択を強行しました。
しかし、ハッキリと総括しておく必要があるのは、杉並区におけるこの大激突によって、全国各地での「つくる会」教科書採択はストップせざるをえなかったという事実です。「つくる会」教科書採択に傾いていた全国の教育委員会は、この教科書に対する労働者階級の怒りの激しさに震撼せざるをえませんでした。その惨憺たる採択結果が「つくる会」派に醜悪な分裂をもたらし、いまや四分五裂状態を強制しています。この勝利に確信をもって、この7-8月の闘いに突入しよう!杉並は闘いの拠点であり、ここをスルーしてしまったら帝国主義の戦争攻撃は成り立ちません。帝国主義国家権力はだからこそ杉並の労働者人民の闘いを憎悪し、全力をあげて杉並の闘いを叩きつぶそうと、山田宏・杉並区長を先兵にして攻撃をしかけているのです。杉並での闘いが階級闘争の帰趨を決する位置をもっていることを確信し、闘いに立ちあがりましょう!
「つくる会」教科書とは何か?田母神とは何か?歴史の捻じ曲げはたんなる過去の改竄ではなく、いまや最期の断末魔にある資本主義体制をどうにかして救おうとするあがきです。自国の歴史行為を正当化して愛国主義を煽り立て、とどのつまりは戦争へ戦争へと労働者階級を動員することをねらっています。「かつての戦争は自衛のためのやむをえない戦争だった」「大東亜戦争はアジアの解放への考えを育んだ」「日本が侵略国家だというのは濡れ衣だ」「原爆開発が間に合っていたら報復のための原爆投下をすべきだった」…などなど。こんな言辞を一言たりとも怒りなしに聞くことはできません。
「つくる会」教科書の歴史観は、天皇の力によって日本という国家は統一され前進してきたとする皇国史観そのものです。人民大衆の闘いに歴史を動かす原動力を見るといったダイナミックな歴史観、社会の主人公は労働者人民であるといった階級的見方は爪の先ほどもありません。
しかも田母神俊雄前航空幕僚長は、基本的な歴史認識にも堪えない虚偽を並べ立てているだけではありません。全国を講演してまわりながらそこに現役の自衛官を誘い込んでは、クーデタ部隊を自衛隊の中につくりあげようとしています。これまでも栗栖元統幕議長のいわゆる「超法規発言」などの暴言が繰り返されてきましたが、それらとは一線を超えたファシスト的人物としての田母神があり、まさに激動する情勢が生み出してきた反革命と言えるのではないでしょうか。今年の8・6ヒロシマ現地にものり込み、既成原水禁運動の変質につけ込んで戦後日本の反核意識の解体を策し、日本帝国主義の核武装を鼓吹しようともしています。8・6ヒロシマ-8・9ナガサキの闘いも、例年を超える重要な反戦闘争としての位置をもつにいたっています。全力で闘いましょう!
日本経団連をはじめ日本帝国主義ブルジョアジー総体が大合唱している道州制攻撃の真の姿が、山田杉並区政に端的に表現されています。資本にバックアップされた道州の首長が、徹底した規制緩和と民営化攻撃によって労働者の団結を破壊して労働組合(労働運動)をつぶして労働者階級の抵抗力を奪い、道州の首長の側から国家に対して戦争推進をけしかける自治体行政を強行する。これが道州制です。道州制攻撃と戦争攻撃は一体であり、だからこそ道州制攻撃は改憲攻撃としてあるのです。橋下徹・大阪府知事や中田宏・横浜市長が立ち上げ、山田宏・杉並区長がやはり参加した自治体首長による政治集団は、まさしくこうした道州制攻撃の突撃隊と言うことができます。日本経団連と一体となった「道州制国民運動」を許してはなりません。杉並における7―8月決戦は、きわめて激しい道州制との闘いでもあることをしっかりと見すえて闘いましょう。
4)
恐慌と戦争、革命の時代だからこそ、「野党」「革新」「左翼」などと自他ともに認めてきたあらゆる勢力の総転向・総屈服が劇的に始まっています。国鉄1047名解雇撤回闘争をめぐる「4者4団体」派の動きをはじめ、郵政・教育・自治体の4大産別における支配的=体制内的労働運動は総崩壊を始めています。
その端的な事例が、オバマ米大統領の「プラハ演説」に対する賛美運動であり、8・6-8・9にオバマ大統領を招待しようなどという動きです。しかしオバマ大統領就任以来、現実に強行されている戦争政策はどうでしょうか。アフガニスタンには2万人を越える米軍を増派し、アフガン人民の大量殺戮を今日もなお続けており、パキスタン国境周辺では小型核兵器の使用も辞さない姿勢です。北朝鮮貨物船を「武器輸出船」としてイージス艦に追尾させ、北朝鮮への戦争挑発を指揮しているのはオバマ大統領ではありませんか。アメリカ帝国主義は北朝鮮のミサイル発射実験や地下核実験を非難する一方、みずからはICBM(大陸間弾道弾)の発射実験を強行しています。これらの行為のどこに核廃絶に向けての決意があるというのでしょうか。
とりわけ、日本共産党がはたしている醜悪で反動的な役割は許せません。先の杉並区議会でも、「プラハ演説」に賛同する決議があげられました。私はこの演説が、アメリカ帝国主義による核独占と現実に使用できる核兵器体系への更新を宣言するものであり、「対テロ戦争」には断固として核兵器を使用するとの宣言に他ならないことを弾劾し、それを日本共産党が『しんぶん赤旗』のトップで双手をあげて賛美していることを批判する反対討論を行ないました。すると日本共産党区議2人から、「変わったんだよ!」「じゃあどうやって核廃絶をするんだよ!」と野次が飛んできました。アメリカ帝国主義はオバマ大統領の登場によって平和勢力に変わったのだ、と日本共産党は認識しているのでしょう。また、核廃絶や戦争阻止の闘いが労働者階級の闘いをもって推進するべき階級的課題ではなく、政府間交渉によってのみ解決される問題だとでも言いたいのでしょう。労働者階級の闘いに絶望し蔑視する日本共産党スターリン主義を、職場生産点における徹底した党派闘争によって粉砕・打倒しましょう!
日本共産党の掲げる「資本主義の枠内での民主的改革」「ルールある資本主義」というスローガンは、世界大恐慌情勢の下では、文字どおり危機にあえぐ資本主義を擁護するスローガンとなっています。労働者に賃金奴隷の鎖に縛りつけられたままでいることを強い、帝国主義が引き起こす戦争に反対する階級意識を解体することの先頭に立っているのが日本共産党です。長らく日本共産党スターリン主義によって抑圧され歪曲されてきた日本労働者階級の階級性・戦闘性を甦らせて闘おうではありませんか!
日本共産党およびそれが牛耳る杉並区職労指導部の最も許しがたいところは、山田区長が進める「杉並まるごと民営化」攻撃に完全に屈服していること、それどころか民営化を率先して推進する勢力に堕しているところです。民営化攻撃に対する1歩の後退、1ミリの容認は、労働組合の団結破壊をみずからつくりだすことに他なりません。逆に民営化絶対反対で闘う区職労をつくりだすことは、きわめて強固な労働組合の団結を固めることと一体です。団結した労働組合がストライキに突入して闘う力をもつことができれば、「つくる会」教科書採択や北朝鮮拉致被害者家族への支援事業に区職労働者を動員する攻撃など、区職労が「絶対反対である」との一言をもって対決すれば容易にふっ飛んでしまうのです。まさに闘う労働組合の甦りが求められる所以です。
5)
今日は都議選投票日。そして、解散―総選挙情勢です。「政権交代」云々の言説が飛びかっています。体制内労働運動を先頭にして、中間諸潮流から市民運動潮流にいたるまでのあらゆる政治勢力が、「政権交代」による幻想を振りまいています。しかし、私たち労働者階級にとって、自民党から民主党への「政権交代」に何の意味があるのでしょうか。いま歴史的かつ階級的に問われているのは、「政権交代」ではなく、戦争を必然化する帝国主義体制の護持か、労働者階級が主人公となる社会への根本的変革=プロレタリア革命か、「体制選択」が問われているのではないでしょうか。
今こそ「体制内勢力」をぶっ飛ばして、青年労働者・学生とともに新たな労働者階級の闘いを切り開きましょう!7・12-13闘争を跳躍台にして、青年労働者とりわけ教育・自治体の現場ではたらく青年労働者を動労千葉派の階級的労働運動に獲得しよう!「つくる会」教科書採択阻止の闘い、田母神戦争扇動講演会を粉砕する闘い、そして戦争・改憲と民営化・労組破壊の自治体における先導者である山田区政を打倒する闘いに勝利する核心は、この青年労働者の獲得にかかっていると言って過言ではありません。目的意識的な闘いに全力を注ぎましょう!
わが東京西部地区から11月労働者集会1万人結集に向けての号砲を打ちあげましょう。この7―8月の闘いこそ、11月1万人結集の帰趨を決する闘いになります。全力で決起しよう!(以上)