ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

高照寺さんのもちつき

2010-04-27 17:09:28 | オーダー風景透明水彩画
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「高照寺さんのもちつき」 透明水彩画 小全紙(660×505) 2010年作 大阪(高照寺蔵)

この絵はオーダー制作です。
今回のお題は、高照寺さんの寺子屋くらぶ風景。


瓦葺の屋根がかっこいい高照寺さんの門をくぐると、柴犬のモモちゃんが右側から吠えてくれます。ぅぅぅ~ワン!
誰もいない静かなときは、猫の黒ちゃん(自称)が寺の中に入っていたずらしようとするので、
コラ!って叱ると逃げてくれます。ミィヤ~ぁぁぁ!

この絵のシーンは、年末に高照寺で行われた賑やかな寺子屋くらぶのもちつき大会で、
本当はもっと子供達がいましたが、動き回るので描き込めませんでした。

以前はもちつき道具を、お借りしていたそうなのですが、今回は大阪・南の道具や筋で注文したピカピカの新品で、
おろしたての石臼と杵が、出番を今か今かと心待ちにしておりました。
もち米が蒸せたところで、もちつき先生の登場!
てきぱきと指示を出していただき、
初めにお住職さんがもちをつかれました。

いきよいよくペッタンペッタン♪

次に子供用杵で子供達が交代でつきました。

ドキドキはらはら ペッタン  ペッタン♪

つきたてのおもちは、きな粉をまぶしてみんなで食べました。

うっ うまい♪

自分でついたおもちは心が集中して食べ物を観察していますから、当然美味いし実際美味しい。
お寺の行事としてあたたかくみんなで参加した手ごたえは、
大波にかっこよく乗れたサーファーのように自由自在に駆け巡って
きっと新鮮なままいつまでも記憶の奥深くに残ってくれそうです。

大人になっても
きな粉もちを食べたときに思い出す
子供のころの輝きと
あたたかく見守られた思い出。

思い出っていいな♪



高照寺さんのホームページに寺子屋くらぶが紹介されております。
アドレスをクリックするとご覧になれますよ!
どんなお寺さんか覗いてみてね(私がチラッと・・・♪)。
「高照寺ネット」
http://www.koshoji.net/


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ライオン橋

2010-04-22 11:43:55 | オーダー風景透明水彩画
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「ライオン橋」 透明水彩画 (380×280) 2009年作 大阪(個人蔵)

「ライオン橋」
この絵もオーダー作品です。

依頼者さんのいつもの犬との散歩道で、
いつも見ている風景を山中清隆の透明水彩画にするとどうなるのかな~依頼。

お題は空、川、ライオン橋を入れてくださいでした。

中ノ島側からライオン橋を見たときの木が気に入りました。
ビルに負けないように大きく頑張っています。

ライオンの石造のお尻が気に入りました。
プリッとして張り切っています。

橋の石組みが気に入りました。
石の表情に年月を感じて素敵です。

依頼者さんを描き入れたいと申し出ましたが、
遠慮されましたので、なんとなく似た人にイメージを重ねて描き、
犬も入れました。

初めに色を入れる時は依頼者さんがこの街を好かれて風景に包まれていることをイメージしてかかります。
いろんな思いが溶けあった、冬の寒い日に美味しいスープを頂いているような、幸せなぬくもりが出ればいいな~って。

たまたま描き入れたワンちゃんは黒色。
たまたま依頼者さんのワンちゃんも黒色
依頼者さんも「ワンちゃんと散歩してるみたい」と喜んでくださったので嬉しかったです。

たまたまって・・・・
いいな♪



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こいずみさん

2010-04-19 00:17:50 | オーダー風景透明水彩画
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「こいずみさん」 透明水彩画 (380×280) 2009年作 大阪(個人蔵)

オーダー制作の記念すべき第一号作品「こいずみさん」です。

「もずさん」と親戚作品ですね。



小泉さんは昨年の小浜展に来てくださって展示中の「もずさん」作品を気に入ってくださり、オーダー依頼して頂ました。
Kさんは伏見ビルのテナントさんで、窓から外を見ているシーンと綺麗な奥様ともずさんと
ご家族さまとご友人さまとフレンチのシェフさんと1階のテナントさんと木を入れて、
「もずさん」と同じような雰囲気で描いてくださいとリクエストをされたので、
実際に皆さんにモデルになってもらって描かせて頂きました。
ご家族さまとご友人さまだけは都合がつかなかったので、写真を使って街中の実際の人のイメージを借りて制作。

とても楽しかったです。
柴犬ガールは、家の近所の公園で散歩中の女の子にちょっとモデルになってもらって描きました。
猫も同じく家の近所の畑で物見中の野良猫君です。
木を一本入れてほしいとリクエストされていたので、伏見ビル近くの楠木を描きました。

ビルを描く時は小泉さんのことを思いながら描きます。

伏見ビルを気に入られて、事務所を開かれたんだな~
伏見ビルで待ち合わせされて、ご夫婦仲良しだったな~
伏見ビルの手水鉢のことを誰よりも気に入っておられたな~

たまたまお仕事で見させていただける大切な人生のドラマ♪
絵の中で生まれた物語と、お客様と私の共通の思い出とが重なり、
今までに無い新しい楽しみが一つ増えました。

いつまでも残る思い出。そのお手伝いができるのはとても嬉しいです。

小泉さんは、小泉司法書士事務所のホームページにオーダー作品を載せてくださいました。
こちらからご覧になれます。
http://www.koizumi-shihoushoshi.com/hushimi.html
伏見ビルの素敵な写真なども載せておられますよ♪

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おおそうじ

2010-04-13 10:15:57 | 透明水彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.「おおそうじ」 透明水彩画 大衣(509×394) 2010年作 大阪


大阪府堺市北区に高照寺というお寺さんがあります。
そこの住職さんが小学生を対象に寺子屋くらぶを開いておられまして、
そこで行われた年末大掃除の風景です。
お勤めの後はみんなで学んだり遊んだりと、楽しく充実した内容で、
住職さんの子供達に対する、真面目な温かい教育への取り組みがにじみ出ていました。

むじゃきにはしゃぎながら掃除する子
ひたすら拭きまくる子
考えながらなんとなく掃除している子

個性いろいろ
どんな人生を歩んでいくのかな~
泣いて笑って大きく広がって大人になる。

人生の先輩達に

教えて頂いたこと、
注意して頂いたこと、
守って頂いたこと、

その人達のことをよく思い出します。
激しい人が多かったような気がしますが、
皆優しい人だったんだな~って♪

教えてもらえる機会があったことに感謝!


心のバトンタッチは宝物っす。




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大阪の登録有形文化財・伏見ビル

2010-04-11 18:00:59 | 透明水彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「もずさん」 透明水彩画 (380×280) 2009年作 大阪(個人蔵)


もずさん
もずさん(伏見ビル)との出会いは10年も前になります。
当時は2階にも画廊がありまして、そこでイタリア・ベネチア油彩展を開催したのが始まりでした。
大阪中の画廊を回りまくって気に入ったもずさんなので、今でもお付き合いさせていただいています。

大正生まれの伏見ビルは、お隣の青山ビル(ツタのある左の建物)とペアーで、
登録有形文化財に指定されている街中の貴重な財産です。

伏見ビルの初めのころはビジネスホテルだったそうです。
1階のギャラリーもずには、当時の理髪店の名残を今でも残している大きな鏡があり、
店内を観察しているうちに散髪してほしくなってくるから不思議です。
建物の玄関を入ると、大きな石で作られた桜の花?の形の手水鉢があって、
いつも自然に花が生けてあるところが素敵です。
他から持ち込んだ名残らしいのですが、伏見ビルの命かもしれません。

名残は
建物を生み出した時の人の心と
建物を残そうとする人達の心が反映されています。
維持費も労力も必要ですし、ビルとして経済効果も生まなければ存続できません。
その荒波を乗り越えて、
思いが形として残り、表情となって私達の目に映る。
時にその姿は、その人達を眺めているかのように美しく綺麗なことがあります。

うっとり眺めていると、
しっかり眺めかえしてくれます。

あっ 姿勢を正さなくっちゃ!
あっ できれば挨拶しなくっちゃ!
あっ お礼を言わなくちゃ!

相手が目に見えないと思って、
ついつい
忘れがちな私・・・・・

です。






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アンティカ オステリア ダル ポンピエーレ

2010-04-09 00:55:08 | 透明水彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「イタリア食堂消防署」 透明水彩画 (380×280) 2009年作 大阪

アンティカ オステリア ダル ポンピエーレ

大阪市中央区今橋4-5-19(電話06-4706-1199)

この絵はイタリア料理の洒落たお店です。
この店のシェフが、私のイタリア・ベネチア滞在中時代の友人の彼氏(今は旦那さま)で、宮田さんと言います。
昨年の暮れに退社されて、今年の2月に念願のオーナーシェフとして福島でラ・カッレッタをオープン。
ポンピエーレのお店がとても可愛く好きだったので、退社される前に描かせていただきました。
彼は、左から2番目の植木整理中の人物で、実際はもっとワイドな方です。
この時、宮田さんは次へのステップが、心の中でダイヤモンドのように光輝いていたのかして、
目がどこまでも透き通っていて、とても爽やかだったのを覚えています。
イタリアでの7年間の修行はミラノで、北イタリア料理の腕前はすばらしく、ピント合わせはピカイチ!
近々紹介いたします。

この建物は元々消防署だったので、赤いランプが名残でのこっていまして、
1階の開口部分にスッポリと消防車が入っていたそうです。
想像するとかなり可愛い消防署ですね♪

右に描いているまだあどけない木は楠木です。
楠木は私の大切なお友達で、たいがい彼にはお世話になっております。
描いたときは10月でしたが、桜が咲く今は新芽ラッシュで大忙し。
楠木の新芽は透けるような黄緑から、縁が少し赤いオレンジがかった薄緑まであって個性豊かです。

新芽が風に触られてサラサラゆれると
桜の花びらのように何かが風に乗って広がり落ちてきます。
広がり落ちてくるものは決して見えませんが、

キラキラとした生まれたての輝きなのでしょうか
ドキドキとした生まれたての恥ずかしさなのでしょうか
クスクスとした生まれたての喜びなのでしようか

実はなんだかよくわかりません。
が、あの時の宮田さんのように、どこまでも透き通った芽と同じく、とても爽やかです。


あ~
たぶん
僕ぐらいです。

満開の桜を背に

楠木の前で何時間も一人座り込んで新芽見をしているヘンテコリンは♪
(※桜も大好き)



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風の道

2010-04-06 11:55:51 | 透明水彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「せんだんのきばし」 透明水彩画 50号P(1167×803) 2009年作 大阪


たくさんの大きな木と共存している街って大好きです。
木に癒され、木陰に癒され、木に集まる生き物達に癒され、
人以外の存在を当然ながら受け入れてくれている人の優しさに癒されます。

この絵は、栴檀(せんだん)の木が気に入って描きました。
不思議な位置に生えているものですから描かずにはいられません。
この木は昔の名残で架け替えられられた橋(栴檀の木橋)の名前の縁で、
寄付によって新しく植えられた命らしいのですが、
今じゃ立派に枝を伸ばして、この交差点を大きく上から見守ってるみたいに見えます。
足元がアスフアルトで窮屈そうですが、街の中ですから贅沢は言ってられません。
何を思っているのかな~

やっぱりいろんなことを知っているかもしれませんね。
いやいや案外子供っぽいかもしれません。
実は今日一日精一杯生きたことでクタクタなのかもしれません。

そこそこ生き抜いてきた木を伐らない気持ちって嬉しい。
100年も200年も数百年も生きてきた先輩を伐らない気持ちって嬉しい。


大川が大きく開けているので風がよく流れます。
海へとつながる川は、風の道ですね。






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大阪風景画のデビューです。

2010-04-02 01:28:43 | 透明水彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「よどやばし」 透明水彩画 50号P(1167×803) 2009年作 大阪(個人蔵)

小浜島さま~
今までどうも有り難うございました。

今日から大阪シリーズのはじまり はじまり~


小浜島から大阪に帰ってきて、思う存分野菜を食べると、単純に元気が出てきました。
食事は大事っす♪

で、心の扉が開いたので、すかさず片足を突っ込み、

「きよたかさん、もう 閉められませんよ・・・・ うふぅ♪」

っと、大阪の淀屋橋を題材に制作です。

この場所は色々思い出があって大阪でも好きなところだったので、
まず最初に選びました。
小浜島での制作上のポイントは、日ざしよけの日陰でしたが、
街中制作の最重要ポイントは・・・・

大阪市役所の中と淀屋橋地下通路にあるんです。

スケッチは大作になると何時間も何日もかかりますし、
集中力を維持するのに、お茶やコーヒーをガブガブ飲みます。

で、よく出る。

「おしっこ」が!

描きたい風景を見つけたら、次はトイレが近くにあるか無いかが重要なんです。
街中って不便ですからね。

小浜以前と小浜以後では私の絵を描くニュワンスがちょっと変わりました。

風景を描きたいと思うよりか、
風景の歌をうたいたい感じでしょうか。

ゲラゲラ笑えるほどではありませんが、
にっこり楽しいです。

たまに小浜の草原が恋しくなって、無意識に草を探していたり、
足が勝手に草のある方へ向かっていたりしますが、
やっぱ人工物って楽しい!ビルビルビル最高♪

人物画は、まだまだ出来ないけれど、
人が好きなのかもしれないな~



いつかきっと人物画なのかも。  (・・・もしくは草?)








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