ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

イタリア風景画 「みんなおすまし」 ヴェネチア2017年 水彩画

2018-11-18 19:58:02 | ヴェネチア

「みんなおすまし」 透明水彩画 A5(210×148)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵


この絵はヴェネチアの玄関にあたるサンマルコを、友人のペアーさんの船に乗せてもらって、

ゆっくりと波に揺られながら進み、通りすがりにスケッチをして描いた作品です。



普段のサンマルコはもっとヤンチャでおしゃべりなのですが、

私が描こうとしていることに気づいたのかして、みなさん急におとなしくなり、

そして上品なおすまし顔になりました。


やっぱりきれいに描かれたいと思う気持ちは誰しも同じようで、

サンマルコもそうでしたし私だってそうですからね。



その時のサンマルコのおすまし顔がこの絵になっています。



けれども私達の乗った船がサンマルコから遠くにはなれてしまったころ

またいつものガヤガヤとしたおしゃべりが始まり、

なにやらゲラゲラ笑って愉快にやっていました。








そういえば

こないだ動物園でスケッチしたライオンたちは

ラッキーなことにみんな起きていて、

私が描こうとしていることに気づいたのかどうかは分かりませんが、

手を振る幼稚園児たちにキャーキャーとはやされ、

ちょっとにらみの利いた目で

上品なおすまし顔に


なっていたように思います。

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「時計塔のある広場」イタリア・ヴェネチア2017年 水彩画のご紹介です。

2018-11-03 19:08:47 | ヴェネチア

「時計塔のある風景」 透明水彩画 A5(210×148)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵




この作品はヴェネチアのサンティ・アポストリ広場に架けられた橋の上から

サンティ・アポストリ教会の鐘楼を描いた作品です。



鐘楼にはロマンチックな丸い時計が付いていまして、

文字盤の真ん中にある太陽が四方八方に手を伸ばしてグルグル回っています。

1本長い手があるので、おそらくそれが現在時刻だと思います。



私は時計やスマホを持ってないので、時刻を知りたいときは分からなくて困るのですが、

街に時計塔なんかあると、その時計を見に足を運ぶし愛着もわくしありがたいですね。



この鐘楼が見える橋の上でスケッチをしていた時のこと


ゴーゴー響かせながら、

絵にも描いた水色の運搬船が勢いよく自慢気に広場へ横づけしました。


船は見慣れない形のピカピカの最新で

異常にパワフルできびきびした動きに自然に目を奪われます。


船を運転していたのは、

マッチョでイカツイお兄さん!


派手に現れた船とお兄さんに、

人も建物もみんな釘づけ。


あたりの視線を一身に集め

そうでなくちゃと言わんばかりにワインの荷卸しをカッコよく始め、

さっさと運んで、またゴーゴー響かせて風のごとく去っていきました。

カッコイイ~




鐘楼さんも

みんなが時間を気にしてちょくちょく時計を見上げるものですから

その視線を四六時中感じちゃって

いつも僕を気にして見ててくれてると思ってるのですよ。


そして、かってにご機嫌になって

お礼にみんなを大事に見守ってくれています。











そういえば

通天閣にも大きな電飾時計がありまして(たまに消えてて困る)、

私もよく見上げて時刻を確認しているのですが、


おそらく

天王寺動物園のチュウゴクオオカミやらフンボルトペンギンやらも

ごはんまだかな~って

通天閣の電飾時計をたまに見上げながら心待ちに待っている


ような気がしました。



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「こんにちはヴェネチア」イタリア・ヴェネチア2017年 水彩画のご紹介です。

2018-11-01 19:10:46 | ヴェネチア

「こんにちはヴェネチア」 透明水彩画 A5(210×148)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵


この絵はサンマルコ広場を海側から描いた作品です。

大きい塔がサンマルコの鐘楼

その右の丸いのがサンマルコ寺院の屋根

そして真ん中のピンク色のおっかない建物がドゥカーレ宮殿です。



ヴェネチア共和国時代はここが正面玄関でして、

政治の中心でもありヴェネチアの顔でした。

当時ここへ訪れる人々は、船の上からさまざまな思いでこの風景を眺めたのでしょうね。

そして、敬意を払い丁寧に挨拶をされたのだと思います。


ドゥカーレ宮殿がブルドック顔で牙をむき出しにして、にらんでいますから

けしからん奴は見逃しませんよ!



そして時代が移って人が変わり

この風景の主人公たちは本当の使われかたをしなくなり

寂しく役目を終えたとしても

その当時の人々の、挨拶を通して見た瞳の中で輝く何かを忘れずに、

今でも誰かが挨拶してくれるのを待っていますし

そしてなにより皆にむかって「こんにちは」と話しかけています。









そういえばこないだ動物園で見たマレーグマの雄のマーズと雌のマーサは

下向いてペタペタゆかいに歩いていましたが、

周りの様子はよく見ているようでした。


おそらく、

マレーグマさんに町中でばったり出会ったとしても

下向いてるからって挨拶しないで通り過ぎたら

「けしからん!」って急に立ち上がって怒られそうなので


ご注意ください ませ。


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「サルーテ教会」イタリア・ヴェネチア2017年 水彩画のご紹介です。

2018-10-26 19:51:46 | ヴェネチア

「サルーテ教会」 透明水彩画 A4(297×210)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵 



奥の白く丸い屋根の建物がサンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会です。

以前に油絵でも描いていまして、

「壁とサルーテ」


ヴェネチアを代表する私の大好きな教会のひとつですね。

そのサルーテ教会をアカデミア橋の上からスケッチして描きました。


橋の上からこの風景をのんびり眺めていますと、

船がひっきりなしに通っていて、とても賑やかで面白いですよ。


タクシーから気持ち良さそうに自撮りする人やら、

運搬船の舵を、腕を組んで前を向いてお尻で操縦する人やら、

スマホ片手に危なっかしい運転をする人やらいろいろです。


船がたくさん通っているときは音も騒がしいのでガヤガヤしてうるさいのですが、

たまには誰も通らない静かなときもありまして、

騒がしい世界からうって変わって、

遠くにいるネズミのかすかな足音さえも聞こえてきそうなほどの緊張感のある世界に変わります。


その静かな緊張感は

チャポチャポ鳴ってる運河の妖精のしわざでしょうか?

耳中の黄色いものがポロリとはがれ落ちて、急に聞こえが良くなったせいでしょうか?


いえいえ

たぶん

大運河の両側にぎっしりと建っているお邸のせいだと思います。

そのお邸たちが聞き耳を立てて、お顔全面で運河やあたりを眺めているからなんです。






そうそう

動物園でカラフトフクロウの丸い顔をスケッチしたときも同じだとおもいました。

まーるい顔で音を集めて聞いて、世界をしっかり覗いているんですね~



大運河のお邸たちもカラフトフクロウのように顔で聞いて見ていますものですから、

どこか音に神秘的な緊張感が伝わって、こっちまでドキドキと緊張するのです。



そこに1隻の船が

のんびり進んできました。

じろじろお邸たちに見られてるなんて知りもせず・・・・





まーるい顔って いいな~

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イタリア ヴェネチア Kokonton Gallery にてグループ展のお知らせです。

2018-10-24 19:00:55 | 作品展案内




グループ展のお知らせです。


2018年10月27日よりイタリア ヴェネチア Kokonton Gallery 主催のグループ 展に参加させていただきます。


会場 Kokonton Gallery
会期 2018年10月27日〜11月8日
時間 16時〜20時
休廊日 月曜日
住所 Castello ,Via Garibaldi 1771 ,Venezia Italia
Mail : kokontonvenezia@hotmail.it
Info : www.facebook.com/kokontongallery
※ オープニングパーティー 10月27日18時より


去年は波のテーマで参加させていただきまして、

今回のテーマはLo spirito(精神)です。

アーチストそれぞれの精神世界が

ひとつの空間の中で集まって

はたしてどんなふうに見えてくるのかとても楽しみです。


ヴェネチアへご旅行の際は、Kokonton Galleryへ是非お立ち寄りくださいませ。
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色塗りで失敗した作品で、お話しを作ってみた劇場 「水色の船のおじさん」3/3

2018-10-21 20:15:58 | ヴェネチア

「犬とおじさん」スケッチ 2017年作 イタリア・ヴェネチア

※「水色の船のおじさん」の始まり1/3はこちら



おじさんは、「庭木にまんまとはめられたぞ!」と怒ってはいたが、
子犬を見ている姿はどこか嬉しそうである。

帰り道に子犬とペットショップに寄って
犬の育て方の本やらトイレやらドッグフードやらを買って
家で一緒に生活できるようにした。


子犬の名前はルーナと決めた。

ルーナは家の中が目新しいらしく
何でも興味をしめしていたが、
おじさんに「ダメだよ!」と注意されるので
目を白黒してムズムズしているようだった。

翌日、
職場にルーナを連れて行くわけにはいかないので、
少し心配だったがルーナを家において仕事に出かけることにした。

夜になっておじさんが慌てて仕事から帰ると
ルーナは玄関で待っていてピョンピョン飛び跳ね
嬉しそうにおじさんに飛びついてきた。

おじさんはルーナを抱きしめて撫ぜてやり、嬉しい気持ちの中でふと思った。

「ああ~この感じは何年ぶりだろうか・・・心が満たされていく気がする」

が、おじさんの顔はすぐに青ざめた。
なぜなら家の中はハチャメチャになっていて、
とても大切な思い出の品のすべてが噛みちらかされていたのである。


「ああ・・・・」
と、おじさんは声を失った


なんのことやら?
と、ルーナは相変わらずピョンピョンはねて嬉しそうである。


翌日、
あまりのショックに仕事を休んだおじさんは、
ボロボロになった思い出の品を集め、
ため息をつきながら眺めたあと、
何かを決意したかのように大掃除を始めて
思い出の品の全部を捨ててしまった。


そして
疲れて放心状態になってはいたが
ルーナが外に出たがるので一緒に散歩に出かけることにした。

人ごみから抜けて
教会前の静かな庭を歩いていた時
前から子犬を連れたおばさんとすれ違った。

子犬とルーナがじゃれ合って遊びだしたので
二人は立ち止まった。

おばさんが微笑んで「こんにちは~」と挨拶をした。

おじさんも「こんにちは!」と挨拶をかえした。


おじさんは思った。
「挨拶って気持ちがいいもんだな~」



その日から、
おじさんは挨拶が言えるようになり
自然で素直な人生が始まった。


そして今日、
あの挨拶を交わしたおばさんと子犬を
ルーナと一緒に水色の船に乗って迎えにいって、
近くの島まで遊びに行くところであった。


運河沿いの庭にピンクの花が咲いていた
そして花にはミツバチ達が嬉しそうにブンブン集まってるのである。
それを見たおじさんはこうつぶやいた。

「ほんと、こんにちは!って、いいものだな~」




おわり
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「山中 清隆 作品集」ポートフォリオサイト作りました。

2018-10-09 20:50:58 | 山中 清隆 作品集のサイト


ポートフォリオサイト作りました。

こちらをクリック「山中 清隆 作品集」


過去の作品が年代別に見れますので、

お暇なときにでもお立ち寄りくださると嬉しく思います。

2018年のヴェネチア作品は、ただいま準備中です。



お茶とか

でませんけど

どうぞ見てやってくださいませ。



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2018年9月ヴェネチア Kokonton Gallery にて個展のお知らせです。

2018-08-29 08:30:48 | 作品展案内




2018年9月7日よりイタリア ヴェネチア Kokonton Gallery にて個展を開催いたします。

Kiyotaka Yamanaka 展

会場 Kokonton Gallery
会期 2018年9月7日〜9月23日
時間 16時〜20時
休廊日 月曜日
住所 Castello ,Via Garibaldi 1771 ,Venezia Italia
Mail : kokontonvenezia@hotmail.it
Info : www.facebook.com/kokontongallery
※ オープニングパーティー 9月7日18時より

Kokonton Gallery さんでは2回目の個展です。
去年に続き今年も水彩画でヴェネチアを描きました。

ヴェネチアにきっといる見えない妖精たちが、
実に愉快でご機嫌なものですから
私はいつもご機嫌になるわけです。

展示会だって、そらーご機嫌なものになります。

そう信じて今日も描いています。


ヴェネチア観光ついでに、ぜひお立ち寄りくださると幸いです。






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「山中清隆 絵画展 水と空と私たち」開催のお知らせです。

2018-05-09 23:01:44 | 作品展案内

「九十九島」 透明水彩画 長崎 A3(420×297) 2018年作

大阪での個展のお知らせです。


山中清隆 絵画展

「水と空と私たち」

■日時
2018年6月4日(月)~6月9日(土)
AM11:00~PM6:30(最終日PM4:30)

■会場
伏見ビル・サロン
541-0044 大阪市中央区伏見町2-2-3 伏見ビル3F サロン
TEL 06-6222-5022

■主催 山中清隆
E-mail kiyonamaste@yahoo.co.jp


このたび大阪で個展をさせていただくことになりました。

会場は、いつもお世話になっております伏見ビルさんの3Fにあります
伏見ビル・サロンさんにて開かせていただきます。
伏見ビル・サロン


風景を眺めるのは楽しいですね。

水はときめきをあたえてくれて
空は愉快な気持ちにさせてくれて
人のいとなみは微笑みをあたえてくれます。

風景からの沢山の贈り物を
私なりに水彩スケッチとして描きました。

お時間がありましたら、ぜひお立ち寄りいただければ幸いです。



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色塗りで失敗した作品で、お話しを作ってみた劇場 「水色の船のおじさん」2/3

2018-04-24 20:05:04 | ヴェネチア

「子雲の木」スケッチ 2017年作 イタリア・ヴェネチア

※「水色の船のおじさん」の始まり1/3はこちら


あれから何か月も練習に励んでみたが
おじさんはいまだに「こんにちは」を言えないでいた。

道端で遊んでいる子どもたちにも
スーパーのレジのおばさんにも
パン屋のかわいいおねえさんにも

こんなに練習しているのに
なぜだか言えない

「苦しい・・・気が狂いそうだ」
そんな気持ちを心のなかでつぶやくようになり
どうしても乗り越えられない壁が
おじさんの目の前に分厚く高くそびえ立ち
希望だった「こんにちは」が、いつのまにか絶望に変わっていたのであった。

ある日
夜中に怖い夢を見てうなされ目が覚めた。
気持ちを落ち着けようと青く淡く光る薄暗い窓に目を向け
しばらくぼんやり眺めていたが
どうしても眠れなかった。

眠るのをあきらめて
退屈しのぎにユーチューブを見始めてみると
動物のハプニング集が面白くていつのまにか笑っていた。

次々と見ているうちに
オウムが「こんにちは」と言っている動画に目が留まった。

「こっ・・・・これだ!」と
おじさんは思わず声に出して言った。

いきなり人を相手にするからダメなんだ。
相手がオウムだったらきっと言える。
鳥だもの恥ずかしくはないさ
もっとハードルを下げればいいんだ。
なんで気が付かなかったんだろう
ばかだな~と思った。

おじさんはミラコリ教会の裏の家に「こんにちは」と話すヨウムがいることを
どこかでで聞いたのを思いだし、次の休日に行くことにした。

そしてむかえた休日の朝、
おじさんは朝食を取ってから入念に歯磨きをして髭をそり
1時間ほど鏡に向かって「こんにちは」の練習をした。
これでよしとなっとくをして
お気に入りの帽子をかぶり水色の船に乗って
ミラコリ教会の裏のヨウムのところまでやってきた。

天気も良くて
清々しい

「いたいた あいつだ!
 3階の窓でヨオムがひなたぼっこしてる
 みてろよ・・・・」とおじさんはつぶやき

歩幅を大きくとってヨウムの見える橋の真ん中までくると
まるでオペラ歌手が両腕を広げて歌うかのように
溜めを作って目を輝かせてヨウムを真っ直ぐに見つめ立った。

そして
おじさんが息をいっぱい吸って
ありったけの力で「こんにちは」と言おうとしたその瞬間

ヨウムがおじさんに向かって

「コンニチワァァァー」と先に言い放った!

そのヨウムのあまりの美しく大きな声に
あたりの人も観光客もみんなびっくりして
一斉に振り向いた。

おじさんは「こんにちは」と返事する間もなく
口を開けたまま腰を抜かしてそのままスローモーションのように地べたへお尻をつき
一瞬の静けさのあと
みんなはお腹をかかえてどっと笑いだした。

おじさんは
ヴェネチアで一番美しい「こんにちは」を自ら選んで対戦してしまい
結局、立ち直れないほど完全にくじけてしまったのである。

笑い声がおさまったころ
やっとの思いで立ち上がり
その場から逃げるようによろよろと水色の船へと向かった。

船の前で、運河に映る太陽の光の輪がせつないぐらいにユラユラとしている。
悲しい気持ちが抑えられずに少し涙いた。

運河の眩しさに目を細めると
だんだん頭の中ががグルグルまわって視界が暗くなり
周りの音も気配もすっかり遠ざかって
孤独な静けさがおじさんをつつみこんでいった。

ふと気付くと
どこかで泡のはじけるような音が聞こえる

「ポワッ ポワッ」

運河ではなく空からのようである。

なんだろうとおじさんは音のする方に顔を向けた。

驚いたことに
一本の庭木の中ほどから「ポワッ ポワッ」と泡のようなものが
どんどん生まれ出ているのである。
その泡はまるで雲の子供のようだ。

おじさんは何も言わず
その不思議な庭木を眺めていた。

「ポワッ ポワッ ポワッ」

夢だろうかとも思った。


すると庭木はおじさんの方を向いて
「夢じゃないよ、ほんとうの夢さ」と喋った。

おじさんは驚いたが、
「あんたはなんで雲の子供を吐き出しているのかい?」と聞いてみた。


「ポワッ ポワッ」

「だれかの夢を叶えるためさ
 だれかが夢をほんとうに叶えることが出来たら
 それは俺の喜びになるからね」
と庭木が言った。

「何言ってるかわからないよ?
 夢と雲の子供がどう関係があるの?」
とおじさんはまた尋ねた


「この子雲達には夢を叶える不思議な力があってね
 なんだって叶えることができるんだよ
 君もそのことを信じるならなんだって叶うさ」

「ポワッ ポワッ」と子雲を吐き出しながら
庭木は続けて話した。


「ためしにひとつの雲をずっと眺めてみてごらん
 心を空っぽにして
 無邪気にころげあそぶ雲をたよりに
 そのまま
 ほんとうに遠くを見るんだ

 そしたら・・・・

 あっ
 そうそう
 君には友達が必要だ
 一人でいちゃいけないよ
 今、庭の玄関を開けるから
 中に入って私の木の幹まで来ておくれ
 そこに君の友達が待っている
 さっ
 早く入っておくれ」

ガチャっと目の前の大きな屋敷の玄関が開いた

おじさんは庭木に
「この屋敷の玄関でいいのかい?」と尋ねてみたが
返事はなかった。

しかたがないので
おそるおそる玄関を入り
小さな薔薇の木が植えてある手入れされた庭へと進み
あの不思議な庭木の幹のところまでやってきた。

あたりを見渡してみたが
友達らしき人はどこにもいない。

「庭木さん
どこに友達が待っているの?」

やはり返事が無いし
もう子雲も吐き出していなかった。

庭木の幹のすぐ後ろに段ボール箱が落ちていて
気になったので開けて覗いてみたら
黒い子犬が一匹入っていて驚いた。

お腹を空かしているようで
尻尾を振ってクンクン言っておじさんの手をかるく噛んだりした。
段ボールの外に出して遊ばせてやるとずっとついてくる。
無邪気で可愛らしい子犬だと思った。

突然
「だれだお前
 ここは犬の散歩をする所ではないぞ
 犬を連れてさっさと出ていきなさい!」

立派な邸の2階の窓から主らしきおじいさんに怒鳴られ
子犬を抱いて慌てて外へと飛び出した。

どうしようかと
子犬を抱いて
困り果てて
外から庭木を眺めてみたが
もうあたりまえの木のように黙り、静まりかえっていた。


まんまと庭木にはめられたと思いつつも
しかたがないので
おじさんはこの黒い子犬を家で飼うことにした。


つづく
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色塗りで失敗した作品で、お話しを作ってみた劇場 「水色の船のおじさん」1/3

2018-02-15 19:32:04 | ヴェネチア

「黄色い花」スケッチ 2017年作 イタリア・ヴェネチア

人生には失敗がつきものです。

色塗りで失敗して、
お見せできなくなった作品は
お話しでいきましょう~


■「水色の船のおじさん」1/3

イタリア・ヴェネチアのカステッロ地区の北側に
レンガ色のとても大きなサンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ聖堂があり
その左には市立病院の入り口になっているスクオラ・ディ・サン・マルコが
ひときは白く輝いています。

そこには広場があり、いつも賑やかで人々の笑顔であふれ
たくさんの物語が今日もくりひろげられていました。


休日になると
きまってベージュ色の帽子をかぶったおじさんが
水色の船に乗ってここへ一人でやってきます。

彼は何をするでもなく
運河をただ眺めているだけで、
ときおりため息などをついていました。



この日は天気も穏やかで
いい風が吹き、だれもが気持ちよかった。

運河のゆらめきもここちよかった。

どこからか
サラサラとした乾いた笑い声が聞こえ
ベージュ色の帽子をかぶったおじさんは
気になってあたりを見渡した。


周りは笑い声にあふれて賑やかだったが
さっきの声とは違っていた。

どうやら
病院の二階から聞こえてくるようだ

もっと耳を澄まして聞いていると
窓のそばの壁の隙間に生えてる雑草のようである。

サラサラと乾いた笑い声は
いかにも風と楽しんでいるようだった。


おじさんは立ち上がって歩きだし
病院の前まで行って雑草を見上げた。


雑草は可愛らしい黄色い花を咲かせていた。

そして風にそよぐのを止めて
だれかと話し出した。


「おはよう 今朝はいい風が吹いていて気持ちがいいわね~

 今日の私、きれいかしら」

・・・・

「ふふふ ありがとう。

 やっぱり、 あなたの目の前で、一番きれいかしら」

・・・・

「ふふふ よかった。

 私は、本当は土の上でミミズさんと仲良くしながら暮らしたかったけれど、
 あなたが寂しくなるといけないと思ってここでがんばっているのよ」

・・・・


「ふふふ そうでしょ よかった」



おじさんは
耳を疑った
雑草の話し声がわかるのである。

だが、話し相手の声はまったく聞こえなかった。
感じからすると、向かいの聖堂のようである。

雑草の会話はつづいた。

「ミツバチが飛んでくると耳を澄ますの
 そしたら、小さな声で私に向かってこう言ってるの

 かわいいお花さん こんにちは!」

・・・・

「私は小さい花だけど子供じゃないし
 かわいいとかいわれると、ほんとは恥ずかしいのだけれど、

 私の方も笑顔で、ミツバチさんに聞こえるように

 こんにちは! あなたを待ってたわよ
 って返してあげてる。

 そしたらうれしそうに花に止まってくれて
 蜜と花粉をたくさん持って帰ってくれますのよ」

・・・・

「こんにちは!っていいものね~」


この不思議な雑草の会話に
夢中で耳を澄まして聞いていたおじさんは
ふと我に返って思った。


そういえば
俺は

ここ何年も
こんにちはを
言ったことがない。

それに
聞こえたこともない。


なぜだろう・・・・


考えていると急に目の前が暗くなり
胸がドキドキして息苦しくなった。

しぜんと
空に向かって大きな深呼吸をした。

ふーはー
ふーはー

こんどは
吸いすぎて疲れてガクッと首を垂れた。

しばらくすると
視界が明るくなってきて
いつもの広場と、水色の自分の船が見えた。


そしてまた二階の雑草を見上げて
耳を澄ませて、ずっと立っていた。

雑草はもうなにも喋らなかったが、
ときおり風と楽しんでいるようだった。

喋っていたかもしれないが、
おじさんには聞こえなかった。


日が暮れておじさんは家に帰り
食事もろくにとらずに
ベットの上にころがっていた。

深夜になっても
頭の中で雑草の会話が何度も繰り返し聞こえ
ひとときも寝れなかった。

この不思議な体験以来
「こんにちは!」を真面目に考えるようになった。

そして
なにより
言いたくなった。


でもどうやったら
こんにちはを言えるのか
まったく忘れてしまっていた。

そこで、
鏡を買ってきて
部屋にこもって一人で練習をした。

帽子を右手で少し持ち上げて言ってみたり、
録音した自分の「コンニチハ」に合わせて振り向いて返事してみたり、
ありとあらゆる努力をした。

だが、ひと月たっても、ふた月たっても
顔はひきつりガチガチであった。



「コンニチハ」

「コンニチハ・・・・!」



つづく


つづきはこちら■色塗りで失敗した作品で、お話しを作ってみた劇場 「水色の船のおじさん」2/3



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天王寺動物園 オウサマペンギンのオスの鳴き声

2018-02-12 18:36:19 | YouTube 動画
天王寺動物園に動物スケッチをしに行きました。
まだまだ寒いのでスケッチはちょっとだけにして、観察して楽しんでいます。

特に面白かった動物の表情を、せっかくなのでご紹介。


オウサマペンギンのオスの鳴き声です。
(小さいのはフンボルトペンギン)

餌をもらう前後に鳴くようで、
くちばしを空に向かってゆっくりと伸ばし
SFチックな声で鳴きます。

鳴き終わると力尽きて
ぐったり首を垂れるような姿がとてもかわいらしい。




オウサマペンギンは寒い地域に住んでいるので、夏は空調の効いた室内舎でしか見れませんが、
冬場だけ野外のフンボルトペンギンと一緒に見ることが出来ます。

ちょこちょこ動くフンボルトペンギンと
大きくてゆっくり動くオウサマペンギンとが一緒に見れるので
そのギャップが面白いですよ。


悲しいニュースなのですが、
今年の1月25日に
天王寺動物園のアジアゾウのラニー博子さんが亡くなりました。
推定で48歳だそうです。

今まで動物園の中で
たくさんの人々に夢をあたえてくれて
ほんとうにどうもありがとう。

ご冥福をお祈りいたします。







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「アカデミア橋」この作品は失敗しましたが、よろしければ、お話しでもどうぞ~

2018-01-21 17:40:33 | ヴェネチア

「アカデミア橋」スケッチ 2017年作 イタリア・ヴェネチア

残念ながら色塗りで失敗してしまって、
みなさまに完成をお見せできなくなってしまったスケッチのご紹介です。



アカデミア美術館からサルーテ聖堂に向かって歩いていきますと、
橋をひとつ越えたところにサン・ヴィオ広場(Campo San Vio)があります。

大運河に面していて、広々とあたりを見渡せる気持ちのいい広場で、
アカデミア橋を渡る賑やかな人々や
行きかう船を楽しみながらスケッチをしました。


そういえば、このとき
めずらしくお巡りさんが三脚にカメラ機器を据えて
船のネズミ取りを始めまして、

それが気になってしまい見ていたら
ハトのフンが私に命中し、

気を取り直してスケッチを再開したら
ウミネコに靴をひつこく突かれて、
危うく食べられそうになったのを
よく覚えています。


ちなみに1998年にもアカデミア橋を油絵で描いていまして
記事はこちら「ベネチア人の立ち話し好き」



おや
アカデミア橋のたもとにある
一番背の高い木が
風にふかれて
なにやら話しだしました。


さらさらさら~


昨日の夜のことは夢だろううか?

サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の塔に住む
翼の生えた妖精が空からやってきて
僕の腕に腰かけてこういったんだ。

「君のてっぺんの葉っぱには、なんでも叶う力があるよ!
 もちろん、そのことを本当だと信じればだけどね・・・」

そして笑いながらまた空へと飛んで行った・・・。

ほんとうのように思えてしかたない。



ぼくは、向かえのアカデミア美術館の前に住んでいる
可愛らしい木のことが大好きなんだ。

彼女を大運河越しに毎日眺めれて、幸せではいるけれど

思いを伝えられなくて
胸がギシギシなって苦しいよ。


彼女はスズメが好きで、手のひらにのせてよくお話ししている。
そのときの彼女の瞳ときたら急に細く真っ黒になって
キラキラした光があちこちからあふれて、
とびきり嬉しそうなんだ。



よし
信じるぞ!
信じて失うものなど何もないさ


てっぺんの葉っぱよ
魔法の風にふかれて離れ
くるくる回って
落ちたときに
チュンチュン鳴く
スズメに生まれ変わりなさい

そして僕のこの思いを伝えておくれ


サラサラサラ~

(風にふかれて葉が一枚
 くるくる回って落ちていきました)

 くるくる
 くるくる
 ぱさぁ

「チューチュー」


違う違う!
チューチューじゃない
チューチュー鳴くネズミなんかじゃないよ

(ネズミは「チュー」と鳴いて走って逃げていきました)


よし、もう一度
イメージ
イメージ
スズメの飛ぶイメージ

てっぺんの葉っぱよ
魔法の風にふかれて離れ
くるくる回って
落ちたときに
可愛らしく空を飛ぶ
スズメに生まれ変わりなさい

そして僕のこの思いを伝えておくれ


サラサラサラ~

(風にふかれて葉が一枚
 くるくる回って落ちていきました)

 
 くるくる
 くるくる
 ぼとっ

「ポロッオ ポッポッ」


違う違う!
ポロッオ ポッポッじゃない
ポロッオ ポッポッ鳴くハトなんかじゃないよ

(ハトは驚いて飛んで逃げていきました)


鳥にはなってくれた
近いぞもう少しだ。


スズメはハトより可愛くてかしこい

イメージ
イメージ
スズメのかしこいイメージ!


てっぺんの葉っぱよ
魔法の風にふかれて離れ
くるくる回って
落ちたときに
可愛らしくかしこい
スズメに生まれ変わりなさい

そして僕のこの思いを伝えておくれ



サラサラサラ~

(風にふかれて葉が一枚
 くるくる回って落ちていきました)


 くるくる
 くるくる
 ばたぁ

「ミァオー クォクォクォクォ」


違う違う!
ウミネコじゃない
ウミネコは、ずるがしこい鳥じゃないか!
それにデカくて怖いよ

もー
おまえなんかは
そこらの絵描きの靴でも食べていろー

(ウミネコは目をギラッと光らせて飛んで行きました)


あ~あ

やっぱり夢か


サラサラサラ~




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「リアルト橋とグルリ」イタリア・ヴェネチア2017年 水彩画のご紹介です。

2018-01-17 19:30:39 | ヴェネチア

「リアルト橋とグルリ」 透明水彩画 A4(297×210)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵 


今回ご紹介いたしますのは、
イタリア・ヴェネチア、Kokonton Galleryにて2017年に発表させていただいた、思い出の作品です。


「リアルト橋とグルリ」


ヴェネチアには島を大きく二つに分けている
大蛇のように蛇行した大運河がありまして、
そこに架かる4つの橋の1つを描いた作品です。

列車の駅から船に乗って、大運河を楽しみながら進んで行くと
大蛇が突然グニャリと体を折り曲げたような急カーブに出くわし、
おそるおそる、ゆっくりとその難所を通りぬけますと
目の前に現れるのが、白大理石で作られたリアルト橋です。



上にはアーケードが2列あり、
そこに商店が並んでいて日中はいつも賑やか。

以前の商店は深緑色とか茶色とかに塗られていて、
それぞれ表情があったのですが、
最近、大掛かりな外見掃除をされて、
きれいにネイビー1色に統一されました。

20代のころ、やっぱりこの橋が好きで、反対側から油絵で描いていますね。
その記事はこちら
イタリア・ベネチア 「リアルト橋」


そしてグルリは私が勝手に付けた、大運河の急カーブに住んでいる妖精の名前です。



■この絵を描いたら生まれたお話し。


リアルト橋はもう400年もの間、いつもグルリに話しかけていますが、
グルリは、いまだかつて返事をしてくれたことがありません。

リアルト橋はアーチ型に伸ばした見事な腕の上に、商店を24軒も乗せていますから、
商売上手な売り子さんのように
おしゃべり上手で陽気で、
グルリの返事が400年無くても平気です。

リアルト橋の話しによりますと、今までに3度だけですが、
グルリが泡を吐いてブクブク笑ってくれたそうです。

ただ、他の誰もそのことを見ていませんので、
どうやらこの話はあやしいという、もっぱらのうわさです。

グルリは喋れないのか喋りたくないのか、
誰にもわからないのですが、
ときたま水面に姿が現れることがあります。

ときに女神のように美しかったり
ときに光の結晶のように眩しかったり
ときに風に揺れる花のようだったり

その姿は見るものによっても違うそうです。

町のみんなは、いつグルリの返事が返ってくるだろうかと、
それとなく気にしていますが、
リアルト橋のように毎日話しかけるものは誰もいません。

そして今日もまた
400年前と変わらぬ風景のように
リアルト橋が微笑みながら、
陽気に話しかけています。



グルリさん
こんにちは。

ご機嫌いかが?
今日は波の音が優しいね~

昨日、不思議なことがあったよ!
グルリさん 聞きたい?

友達のアカデミア橋くんに、
借りてた本を返しに行ったときのことだ。

橋のたもとに木があるだろ
その木のてっぺんから茶色くなった葉っぱが1枚、
風につつかれて落ちたんだ。


その落ち葉がね
落ち葉がだよ
木から落ちるときにね

グルグルまわって
グルグルまわって

ほんとに目が回るぐらい

グルグルまわって

地面に落ちてったんだ。

そしたらどうだい


その葉っぱがね
葉っぱがだよ

スズメになっんだ!


そしてチュンチュンいって飛んでったんだ。

おどろいたよ~


あなたも急カーブだからって
あんまり、はりきって
目が回るぐらい
グルグルやってると

いつかは
チュンチュン言って
スズメになっちまうよ!

水の中だから
ブクチュン ブクチュンだな~



「ブクブクブク・・・・」


あっ!


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「いつも嬉しい3兄弟」イタリア・ヴェネチア2017年 水彩画のご紹介です。

2018-01-16 12:13:16 | ヴェネチア

「いつも嬉しい3兄弟」 透明水彩画 A2(594×420)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵


今日ご紹介いたしますのは、
イタリア・ヴェネチア、Kokonton Galleryにて2017年のギャラリー夏休み中に発表させていただいた思い出の作品です。



「いつも嬉しい3兄弟」

ヴェネチアでの滞在先のすぐ近くの運河沿いの風景で、
出かけるときは毎回ここを通ってこの3本の木を眺めて
嬉しい気分にさせてもらっていました。

作品題名にある3兄弟はこの3本の木のことです。

干潟に杭を打って、埋め立てて出来たヴェネチアの町をうろうろ散歩していると、
古い建物や石畳や運河などの人工物がほとんどで、
緑や木や土を目にする機会が少ないように思います。

そうなると禁断症状のように緑が恋しくなってきて、
勝手に足が木のある方へと向かい、
そして眺めて「ほっ」といたしました。

3兄弟を眺めて思うことは、

「風に葉っぱをゆらして緑が光って綺麗だな~」とか

「今日の運河はとても機嫌がいいし、
木の映り込みを美しくしてくれてるもんだから、
きっと3兄弟もご機嫌だろうな~」

とかのたわいもないことです。

なにも考えずに通りすがりに眺めましても
不思議と心を素直にさせてくれました。

出かける時は、まずここを通って3兄弟から嬉しい気分をもらい、
また、スケッチが空振りでガックリ疲れて帰る時も
わざとここを通って3兄弟から嬉しい気分をもらって帰宅しました。

きっと木の存在は、私たち人間の生い立ちにまでさかのぼって関係する
なくてはならない大切なものなんでしょうね。



おや
風が吹いてきました。

3兄弟がサラサラ葉をゆらして
キラキラと光りながら
何やら話を始めましたよ。


サラサラサラァ

人には癒されるよな~
(中の木が言いました)


人がこう賑やかだと
楽しくて気分がいいよ
(右の木がいいました)


人観察最高♪

彼女がいなくったって
寂しくないし退屈しないね
(中の木が言いました)


まったくだ
(左の兄の木が言いました)

まったくだ
(右の木が言いました)

まったくだ
(中の木が言いました)


この楽園のようなヴェネチアに生える俺たちに比べて
人のいない森に生えてるやつは可哀そうだ

一歩譲って
林だって俺は無理だね

こみあっててさぁ
光は取り合いだし
人はめったに来ないいし

肩はあたるし、お尻は触られるし
もうわやくちゃだよ
(右の木がいいました)


それに
タケノコの地下茎もこまるよな
(中の木が言いました)


そうそう
どんどん地下から領土広げて
とんでもないところからタケノコだすし
(右の木がいいました)



それにまだある

ヤブガラシなんかのツルに絡まれたら大変だよ
うろうろ地面をはって
あつかましく体に登ってくるし
光を全部奪うし

しかもあいつは、土中から来る地下茎なんだぜ!
(中の木が言いました)



手におえんよ
くわばらくわばら
(右の木がいいました)


(通りすがりのハトが、ときをり餌を突っついて言いました)
ポロッポ ポロッポ

聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂に巣がある
森好きのモリバトさん
に聞いた話だけど

森とか林の方がたくさん女木がいるって!

ポロッポ ポロッポ
(ハトはせわしく歩いて行ってしまいました)



それは

出会い系かぁ・・・・
(左の兄の木が言いました)



うらやましいな~
(3兄弟がしみじみとつぶやきました)


サラサラサラァ




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