
「サンジョルジョ」 透明水彩画 A5(210×148)2018年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵
2018年の夏、
税関跡の岬よりサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会をスケッチして描いた作品です。
ヴェネチアで一番好きなのは何ですかと問われると
迷わず答えれるのが、サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会です。
名前が長いので私は親しみを込めてサンジョルジョと言っています。
午後からあちこち出歩いて、夕暮れにスケッチが終わって
一人ぼんやりと税関跡の岬に立ってサンジョルジョを眺めていた時のこと
なんだか
サンジョルジョの建物がぶつぶつと話しているような気がしてきまして、
耳を澄ませば澄ますほど
波の合間にまぎれて、こちらまで運ばれくるようで、
とぎれてはいますが
たしかに
会話している話し声のようでした。
何を話しているかは分かりませんが、
心地よい響きの音楽のようで、あたたかく愉快な気持ちになりました。

仕事が終わって肩の力が抜けた時など
どこからか吹いてくるやさしい風に運ばれて
心地よい音や、ひそひそとした話し声が耳に入ってきたことはありませんか?
それはきっと、不思議な世界とあなたが繋がっている瞬間かもしれません。
なにかに一生懸命になっている人は、だれにも見えない素敵な光が出ていたりするもので、
きっとその光が不思議な世界にまで届き、現実との境界線の鍵を開けるのでしょうね。
そして、その不思議な音や話し声は
あなたを心の底から喜ばせたり
ほんとうに勇気付けてくれたり
ひらめきの光を導いてくれたり
と
いいことばかりです。

ほら
この建物だって大きな口を開けて
おしゃべりしていますよ。
何をおしゃべりしているかですって?
ちょっと
覗いてみましょう

ほらねぇ
聞こえるでしょ♪