ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

船のおみおくり

2016-11-19 12:56:20 | 長崎


「おみおくり」 透明水彩画 長崎 A3(420×297) 2016年作 個人蔵

長崎港にカッコイイ客船が来ていたので、おもわず描いていましたら、
夕方になって楽器を持った学生さんがゾロゾロとやってきました。
なにやら先生と打ち合わせをしてポジション決めて、楽器のチューニングが始まり、
そこに長崎観光を終えた乗客の人々がぽつぽつ戻ってきて、
何が始まるものかと興味しんしんで船の上から覗いておりますと、
勢いよく演奏お見送りが始まりました。

学生さんとはいえ、吹奏楽部の生演奏ですから
迫力が違いますね~

船の人も、あたりの人も、私も
気持ちをあっさりと持ってかれてしまいました。

言葉や説明はなく、演奏という行動に変えてのお見送り。

最高ですね~

皆さんも私も拍手喝采です。

出航時刻が決まっておりますので、
さすがにアンコールでひっぱることは無かったですが、
きっと、長崎旅行のいい思いでになったでしょうね。


いつも気持ち良く人を見送れたらいいな~


あかいろの小学校

2016-11-14 10:52:00 | 長崎


「あかいろの小学校」 透明水彩画 長崎 A3(420×297) 2016年作


この春の長崎スケッチ旅行で、グラバー園近くの大浦小学校を描きました。

鍋冠山の斜面にあって、どこから行こうと上り下りや、くねくね階段からは逃れられません。
登下校時間になると、細いくねくね階段には子供たちでいっぱいになり、
肩を組んだり、走ったり、振り向いて立ち止まったり、おしゃべりしたり、
わいわいガヤガヤ、見ていて楽しい風景です。

私も子供のころ、近所の友達を誘って楽しく登校していました。
当時、学校までの距離はかなり遠いと感じていたのですが、
大人になって実際同じように歩いてみると、
とても近く、道も狭く、こじんまりとした庭のような風景であることに驚きます。

この距離のギャップは、強烈な道草をしていたのかもしれませんが、
それだけそのころ小さかったのでしょうね~

忘れ物があるときは走って家に取りに帰らされました。
走っても遠い距離には変わりなく、とても嫌なことでしたが、
残念ながら忘れ物は無くならなかったです。

この学校の子供たちは、さらにくねくねの階段ときていますから、
もっと遠い距離に感じてるんでしょうね。
忘れ物をした日には、半泣きになるかも知れませんね~

いえいえ、
生まれた時から階段育ちですから
へっちゃらなのかもしれません。



日本丸とクアンタム

2016-11-08 09:58:54 | 長崎


「日本丸とクアンタム」 透明水彩画 長崎 A3(420×297) 2016年作 個人蔵



今年の春の長崎の絵で、
左の帆船が日本丸、右の大きな客船がクアンタムです。

クアンタムは長崎港に入港する客船の中でも最大級だそうで、
全長348m、重さ167,800トン、旅客4,180人、船員1,500人のビックサイズ。
海に浮かぶちょっとした街のようでした。

これだけ窓の数が多い船と真っ暗な夜の海でばったり出会ったりすると、
さぞかし明るくきれいでしょうね~。


今年の夏のことですが、北海道へスケッチ旅行に行くのに
新潟~小樽間をフェリーで移動しました。
夜に船内放送があって
「まもなく下りのフェリーとすれ違います。とてもきれいですので、
皆様外に出て是非見てやってください。」ということでした。

ほんとかな~と思いながらも外に出てみると
海は真っ暗で夏風の押しが強く
波しぶきの音と何となく上下している運ばれている感がとても気持ちいいです。
遠くに目をやると一つのあたたかい明かりが見え
やがて明かりの数が横に増え
みるみる近づいて
たくさんのドラマが海に鮮やかに映るとびっきりのショータイムがさっと通りすぎ
また真っ暗な闇の中に消えて見えなくなりました。
あっという間でしたが本当にきれいでした。

(船内放送に感謝!)

クアンタムとすれ違ったら
やっぱり
いつまでも消えないのかな・・・・