ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

イタリア風景「まるい気持ち」ヴェネチア2018年 水彩画のご紹介です。

2019-05-04 19:37:26 | ヴェネチア

「まるい気持ち」 透明水彩画 A4(297×210)2018年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵 


2018年の夏、

ヴェネチアの正面に浮かぶ小さくて美しい教会の島

サン・ジョルジョ・マッジョーレ島を

税関跡の岬から描いた作品です。


私はこの島や教会のことを親しみをもってサンジョルジョと呼んでいます。



サンジョルジョは、

よく海や空を嬉しそうに眺めているので

どちらもきっと大好きなんだと思います。


たまに凄く嬉しそうな顔をしているときがあるので、

ただ眺めているというよりは

何かを待っていて、それが現れた時に

飛び切りのいい顔になっているのです。


何を待っているのかというと、


海だと

終わることのない魚の追いかけっこや

愉快なクラゲのダンスなどもそうなのですが、

気まぐれな波の妖精が現れるのを待っているようです。


空だと

一直線に伸びる飛行機雲や

ムクムクと湧き上がる入道雲などが好きなようですが、

特に好きなのは無邪気な雲の子どもたちのようです。


待っていても現れない日がほとんどなようですが、

特にサンジョルジョは気にしてはいません。


昨日も、今日も、明日だって

待っているのが楽しいのです。



ある日

幸運にも波の妖精が、まるい輪になって現れました。

サンジョルジョは大喜びで波の妖精たちを眺めました。


すると今日はどうしたことでしょう。

ふと一瞬、空を見上げてみたら、さっきまで雲一つない青空だったのに、

雲の子どもたちが愉快にふあふあと遊んでるでいるのです!


サンジョルジョはまた一段と飛び上がって喜びました。


でも、どっちを見ていいやら困ってしまって、

幸せのあまりに海も空もピンク色の世界に変えてしまいました。


とても嬉しい

ま~るい気持ち♪












この写真のアンズ色のお家の屋上には素敵なテラスがあって、

小さな屋根裏部屋の窓もいい感じですね。


ここからヴェネチアを眺めたり

友だちを招いてお茶でもしたいものです。


この屋根裏部屋の窓は

いつも何を眺めているのかな・・・・


おそらく

ほっぺが、ま~るくカールしているので、

この世界を愛していて、愉快に楽しく眺めているのでしょうね。




今日もどこかで

ま~るい気持ち♪