ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

モロッコ・シャウエン ありがとう

2009-01-15 22:21:31 | 透明水彩画モロッコ

Copyright2008-2009 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「シェフシャウエン」透明水彩画 30号F 2007年作
モロッコ・シャウエン


モロッコにはビザの関係で3ヶ月しか旅行できず、カサブランカ、メクネス、フェズと観光したので、シャウエンには結局2ヶ月間滞在で帰ることになりました。
絵を描く時間が少なかったので、シャウエンで遊んだのは山登り1日だけです。

山を毎日見て過ごしたので、いつの間にか山は私の喋り相手になってしまいました。
何を問いかけても返事はありませんが、勇気や活力を毎日もらっていたように思います。

「ありがとう・・・・。」

帰りは早朝発の長距離バスに乗ってカサブランカまで行きました。カサブランカはビール天国でしたが、調子にのって飲みすぎて体調を壊し、2日間寝込んでしまいました。

今思うとあっというまのモロッコ制作旅行ですが、食事とホテル事情に悩まされたので、滞在中は苦しく長かったし、胃も痛くて辛かったです。


やっぱり日本人の私には、サッパリとした和食とミミズの落ちてこないお風呂と、ダニのいないお布団と洗濯洗剤濯ぎ済みのシーツが最高で~す♪




モロッコ・シャウエンの憧れの山 ④

2009-01-13 22:48:48 | 透明水彩画モロッコ
Copyright2008-2009 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「あさいち」透明水彩画 4号F 2007年作(個人蔵)
モロッコ・シャウエン

前回のつづきです。

畑の道を左に折れてから私達は山に近づいたのですが、結局道は無くなり険しい山が目の前に立ちはだかってるだけです。
お昼前だったので、とりあえず昼食を取る事にしました。

「近くて遠いな~・・・・・」

山を見ながら楽しく食事をしていると、遠くで畑仕事をしていた人がこっちにやって来ました。笑顔の可愛らしい10歳ぐらいの女の子です。
リンゴをあげると凄く喜んで、向こうで畑仕事をしているお爺さんを連れてきました。
挨拶を交わして 「あの山に登りたい」 とジェスチャーで言うと、「ここからは険しくて登れない。右側へ迂回すればゆるやかな道があるからそこから登れ!」 と教えてくれました。

食事を終えて教えられたとうりに行くと、ゆるやかな道に出ました。道は快適に山へと導いてくれます。景色も綺麗です。

途中、崖に遮られ道はプッツリなくなりましたが、崖下の沢づたいに登れば行けそうです。 

「前進あるのみ!」

色々ありましたが、ついに山の9合目ぐらいまではたどり着きました。時計を見ると1時30分。
日が暮れるのが7時半ぐらいなので、3時半には引き返すことに決めました。

頂上は岩山でその下が杉林50メートル、さらに超高密度低木林100メートルと2重のシャンプーハットみたいに続いています。頂上までの道は見当たりませんでしたが、ここで諦めるわけにはいきません。作戦会議の末、左の超高密度低木林が甘そうだということになり左から攻めました。

1回目アタック
超高密度低木林は1・5メートルほどの高さですが、足の踏み場がまったく無く、木の上を行く感じです。50メートル進んだところで日本人青年旅行者が 「足が痛い」 とギブアップ!実は彼のズボンは半パンなんです。

2回目アタック
今度は超高密度低木林の少ないとても急勾配な真ん中のルートです。
メチャメチャ急だし足はスベルし~ なんだか危険!
あっ 行くことも戻ることも出来なくなりました。
「ひえ~ 助けて~」
が、なんとか無事に2人とも引き返せましたが、彼の右スニーカーは踏ん張り過ぎて、靴底がめくれてしまいました。

3回目アタック
懲りない2人は右ルートを気合をい入れて登ることにしました。
このルートは超高密度低木林は少なく緩やかなのですが、谷やら中木やらで先があまり見えない迷路コースになっています。
あ~ 迷って行き止まり。  あ~ また迷って谷。 

ふと時計を見ると3時半!2人は顔を見合して、

「帰ろっか♪」

帰りはあんがいスムーズに、道にも迷わず、ビールの冷えてるバールめがけて一目散!7時半ごろに無事到着。2人ともクタクタのボロボロでしたが、お目当てのビールが飲めるものですから水さえ飲まずに下山してきました。スゴイ!!

バールの怪しい扉を開けて、カウンターに手をカッコ良くのせて、オヤジの顔めがけて!

私達:  「ビール2本おくれ♪」

オヤジ: 「あっ 今隣の客が飲んでるビールで売り切れたよ!」

私達:  「がぁぁぁぁぁ~ん ・・・・・・・」



人生、山あり谷あり ビールなし。





モロッコ・シャウエンの憧れの山 ③

2009-01-13 00:04:54 | 透明水彩画モロッコ
Copyright2008-2009 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「そうだん広場」透明水彩画 4号F 2007年作(個人蔵)
モロッコ・シャウエン

シャウエンの丘の上の教会跡を越えてどんどん行きますと、ポツポツと民家があります。
たいがい番犬を飼っていてワンワン吠えられるので 「こんにちは」 と挨拶すると、牙をむき出してくれます。

さらに道を登っていくと、岩陰に頑固そうなお爺さんと牛が数頭休んでいました。
すれ違う時に 「こんにちは」 と挨拶すると、しわしわの笑顔で返してくれて、あんがい優しい爺さんみたいです。

さらに登っていくと、湧き水で出来た小さな泉があって神秘的な青い色をしています。 「あっ カエル!」 がいました。

今度は畑仕事をしているスカーフの似合う若いお姉さん達に出会い、張り切って手を振り 「こんにちはー!」 と挨拶すると、笑いながら手を振って挨拶を返してくれました。
日本人青年旅行者が持っていたカメラを向けると、「ダメダメ!」 っと後ろ向きになって断られ残念。(でもだいたい女性にカメラを向けると怒られます。)

お姉さん達に見とれてしまった後、標識がパタリと無くなり少し不安です。
しばらくして今度は少年2人に出会い挨拶を交わして、ジェスチャーで!

私: 「あの山に登りたい」

少年: 「この道を進んで左に折れろ」

私: 「ありがとう」

少年に教わったとおりに進んでいきますと、山から離れて行きまた不安に。
しばらくして今度は畑仕事をしているおじさんを発見、挨拶を交わして、ジェスチャーで!

私: 「あの山に登りたい」

おじさん: 「この道をもっと進んで左に折れろ」

私: 「ありがとう」



あぁぁ~ 山が離れてゆく~ しかも下って行く~  標識も見当たらないっす!


「おっ 道発見!」

左折標識は無かったのですが、左に折れる道が出てきました。山の方に向かって伸びていたので、我慢できずに左折♪


甘かったんだよな~  この判断が致命傷になるとは!!



モロッコ・シャウエンの憧れの山 ②

2009-01-10 23:32:15 | 透明水彩画モロッコ
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「機織り門」透明水彩画 4号F 2007年作(個人蔵)
モロッコ・シャウエン



山登りに行く約束をした日本人青年旅行者と、いつもの大衆食堂で前夜祭をいたしました。もちろんお酒はないので、シャウエンの水で乾杯です。無事生還できたらシャウエンに1軒(この時は1軒しか知りませんでした)しかないバールでビールをご馳走する約束もいたしまして、大いに盛り上がりました。
翌朝8時に会う約束をしてホテルに帰り、受付のおじさんに「明日山登りに行くから」 と念のために告げて、リュックに弁当詰め込んでシャワー浴びて直ぐに寝ました。

朝6時に目が覚めると雲ひとつ無い晴天です。久々に心がワクワクと躍りました。

日本人青年旅行者と8時に待ち合わせ場所で会いまして、さっそく出発いたしました。谷川の共同洗濯場と水飲み場を越えて、丘の上の教会跡に続く道が登山のスタートになります。

ちなみに■前回の絵の右下に描いてある丘の上の水色の塔が教会跡で、さらに道は正面に描いてある山をかわしながらグルッと回って、右奥の黒く塗ってある一番高い山へと続いていました。

登山道の山側の岩に割れ目には鷹の巣があって、時折親が帰ってきては中でヒーヒー鳴いていて可愛らしいです(もちろん高く危険な所にあるので姿は見えませんが)。
教会跡を通り過ぎる頃に地元の人に声を掛けられました。

「山に行くならガイドしてやるよ!頂上へのルートは難しいし危険だぞ!」

タイミングのいいせっかくの申し出でしたが、実は以前ここから1時間半ほど一人で登って登山案内標識が200メートル間隔であるのを知っていたのと、山を甘く見てしまっていたのとで、断ってしまいました。



甘かったんだよな~   ・・・・・・やっぱり。



モロッコ・シャウエンの憧れの山

2009-01-09 21:36:49 | 透明水彩画モロッコ
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「ティスカー山と教会」透明水彩画 30号F 2007年作
モロッコ・シャウエン

私にとってのシャウエンの魅力は、町の可愛らしさと迫力ある山の景色です。
山は毎日眺めていて飽きませんし、表情も変わるしいいものです。

シャウエンの丘で絵を描いていると地元の人によく声を掛けられます。
「いつまでシャウエンに居てるんだ?山に登らないか?上にはサルもいるし面白いぞ!3日かけたら山を越えて海まで行けるぞ!ガイドしてやるよ!」
たいがいこんな内容なんですが、肝心のガイド料金の話になると 「気持ちだけでいいよ」 とか 「おまえは友達だから要らないよ」 とかで、曖昧な怪しい返事ばかりだったので相手にはしませんでした。

が、本当は登りたいんです。

登りたい気持ちは日々募るばかりですが、一人で登るのはさすがに危険なので、山好きのタフそうな旅行者と出会えたら、誘って一緒に登ろうと決めていました。

が、出会えませ~ん。 

もうかれこれ45日は待ちました。

だめかも~

と、その時偶然日本人青年と遭遇!彼はなかなかマッチョでスポーツもやってそうです。貴重な獲物だけに話は慎重に気付かれないように進めなければなりません!

「あっ この町いいとこだよ~♪」
「すっ 少なくとも3日ぐらいは滞在しないともったいないよ!」
「おっ 何かスポーツとかして足丈夫そうだね~ スニーカーとか持ってる?」

「で、いつまでシャウエンに居てるんだ?山に登らないか?上にはサルもいるし面白いらしいぞ!3日かけたら山を越えて海まで行けるらしいぞ!ガイドは出来ないけど・・・・」

「いっちょ行っとく? とくとく?」


見事に・・・・・・成功いたしました。



早速明日朝出発で~す♪  チョコ買っとこーと。


モロッコ・シャウエンの山羊

2009-01-08 23:12:56 | 透明水彩画モロッコ
Copyright2008-2009 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「丘の上の教会」透明水彩画 4号F 2007年作(個人蔵)
モロッコ・シャウエン

シャウエンの丘では山羊飼いの人がたくさんの山羊を引き連れ、山や丘をどんどん移動している風景を見ることが出来ます。草が食べつくされないように毎日コースを変えたり、雨季が終わって雨が降らなくなり草が少なくなると、山の上の方にまで山羊を引き連れ移動していました。

たいがい番犬も一緒に来ていて、私みたいな見慣れない人に出会うと凄い勢いで吠えまくられ囲まれます。アルプスの少女ハイジに出てくるペーターみたいな少年がそこに急いで現れ、口笛を吹いたり石を投げたりして助けてくれるので安心です。
が、たまに来ないときもあります。

山羊飼いが、おばさんやお爺さんだと非常にゆっくりとした移動スピードになりまして、行動範囲も狭く山羊の数も少数になります。もっぱら石を投げて山羊の行動をコントロールしていました。
山羊は日の良く当たるところの草を好んでたべていまして、いつも日陰の中にある草は美味しくないのかして、日向の草が無くなるまで手を出しませんでした。

町の中でもたまに山羊に会うことがあります。

町の谷川の崖っぷちにナスターチウム(キンレンカ)が川まで垂れ下がって、オレンジ色の花を綺麗に咲かせていました。誰が植えたのか自生してるのかはわかりませんが、かなりの見ごたえで毎日ここを通るたびに眺めて楽しんでいました。

が、ある日突然綺麗サッパリ無くなっていまして、何事かと側まで行くと、動物に食べられたみたいな痕跡です。足元には山羊の糞がポロポロ落ちていたので、犯人は山羊だと思いますが、気になるのはナスターチウムの可愛らしい葉っぱに見事にたくさん並んで付いていた、刺されると痛そうな毛虫たちも一緒にいなくなっていたことです。

2、3匹は川下の岩にひっついていましたが、果たして食べたのかどうか・・・?


どっちかな~ 気になるな~♪



モロッコ・シャウエンの 緑色のオリーブの実

2009-01-07 23:41:08 | 透明水彩画モロッコ
Copyright2008-2009 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「雨のしらせ」透明水彩画 4号F 2007年作
モロッコ・シャウエン

※この作品は大阪府堺市にある■カジュアルフレンチ アッシュにて展示中です。


シャウエンで一月ほど毎日同じ大衆食堂のタジン(モロッコの代表的料理で肉と野菜の煮込み料理)を食べていると、胃が痛くなってきました。
地元のモロッコ人はもちろん毎日食べていますし美味しくて好きなのですが(特に羊肉が好きです)、油っこいのが難点でスープの上に油が7ミリほど分離して浮いています。日本人の私には毎日食べると問題みたいです。

かといって他のメニューは焼き鳥だけなので、選択肢が無くとても困りました。
そこで考え出したのが良く噛んで食べて、消化吸収能力アップ作戦です。
一口50回の設定でガンガン噛みまくり、相席の人が3回は入れ替わるぐらい時間をかけて食べました。
ところが1週間ほど経つと、あまり噛みすぎたせいで今度は奥歯が痛くなり、おまけに胃の痛みはさらに強くなり、絵を描く集中力にも支障が出てきて、夜は痛くて寝れないぐらいです。

奥歯は痛いは、胃は痛いは、足はダニに噛まれてかゆいは、シーツにほっぺたが触れるとチクチクして痛いは・・・・!!!


「さようなら タジン・・・」

とうとうタジンと決別です。

大衆食堂へは夜に焼き鳥を食べに行くだけにして、昼はホテルの自分の部屋で食事することにしました。
チーズとトマトとバナナとオリーブの実をおかずにして、アラビアパンでいただきます。
やはりここでも毎日同じメニューです。

オリーブの実は自家製漬物で、計り売りのとっても美味しいやつで、唐辛子入りと無しの2種類でしたが、どちらも美味しくお昼のささやかな楽しみにしていたぐらいです。


あ~ また食べたいな~ 緑色のオリーブの実♪



ちなみに私の飼っているオカメインコのモモちゃんは、緑色のオリーブの実は食べませんが、緑色のハコベの実は大好きです♪




モロッコ・シャウエンの きーこーきーこー

2009-01-06 20:32:07 | 透明水彩画モロッコ
Copyright2008-2009 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「朝のシャウエン」透明水彩画 30号F 2007年作(個人蔵)
モロッコ・シャウエン

シャウエンでは毎朝6時に目が覚めると、屋上の洗濯小屋に行って桶に衣服と洗剤を入れて水に浸してから朝食に出かけていました。
朝7時にならないと店が開かないので、朝食をとる前に付け置き洗い作戦です。屋上からの景色は早朝だけあって、山とか空とか雲とかがドラマチックで気持ちいいです。洗濯ついでに外を眺めていると機械かなにかの音が聴こえてきます。

「きーこーきーこーきーこー・・・・・」

毎朝聴こえるこの音は朝しか鳴っていないので、きっとパンの粉とかそんな物を挽いて一生懸命つつましく働いている、お爺さんお婆さんのちょっと疲れた機械の音だろうと、かってに想像していました。

今朝も規則正しく鳴っています。

「きーこーきーこーきーこー・・・・・」

お爺さんお婆さん毎日休まず偉いな~! 孫に小遣いでもあげたいのかな~♪ オレも見習わなくちゃな~。

あっ 向かいの屋敷の庭にガチョウらしき大きな鳥が雄雌2羽いる!
飼っていていつか食べるのかな~

それにしてもあいつら 「きーこーきーこー」 の音に合わせて首動かしてるな~

雄が 「きー」
雌が 「こー」

「きーこーきーこーきーこー・・・・・」  えっ 鳴き 鳴き声?


あっ~! 彼らの愛のハーモニー  ・・・・でした!!



ちなみに私の飼っているオカメインコのモモちゃんも、規則正しい口笛のリズムに合わせて、首を上下に動かし鳴いてくれます♪





モロッコ・シャウエンのシャワールーム

2009-01-05 23:20:12 | 透明水彩画モロッコ
Copyright2008-2009 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「町の裏山」透明水彩画 4号F 2007年作(個人蔵)
モロッコ・シャウエン

シャウエンの町で、滞在しているホテルのベット事情の悪さに耐えかねて、今日は朝から新たなホテル探しをすることにいたしました。

私が払える宿代には、到し方のない限度額があるものですから、そう簡単には見つかりません。30号の絵を横にねかせられるスペース(ダブルベット可)と、水彩作業が出来るテーブルと椅子のある明るいスペースは必須の条件でして、そこにダニのいない人型にへこんでいない清潔なベットの条件を入れましたので、ハードルはかなり高いです。

私の払える宿代で全ての条件を満たすホテルがなかなか無くて、いや、まったく無くて、3日ほど探しまくりましたが無駄でした。

結局このホテルに世話になるしかありません。他に無いんですから!

腹をくくると少し気分は楽になって、いつものようにホテルに一つしかない共同トイレの中にある共同シャワーを浴びに行きました。シャワーは別料金になっていまして、フロントのおじさんにお金を払って鍵をもらいます。3階の共同トイレの中にある狭いシャワールームには、明かりが無くトイレの通路の裸電球一つっきりなんです。それでも明かりはドアの上の小さな明かり窓から少しだけ入ってくるので、薄暗いですが見えなくもありません。だれもシャワールームを掃除しないので、あまり見えすぎると部屋の汚さに気を失います。
たまにトイレに入って来た人が、出て行く時についでに明かりを消していくことがあるので、その時は大声を出します。

シャワーを浴びている途中にガスボンベが無くなると水になるので、無くなりそうな時はドキドキします。

なんやかんやありますが、やっぱり一日の疲れをシャワーで流して(ダニも)締めくくりたいものです。


あっ 上から何か落ちてきました。

「にょろにょろにょろ・・・・」

何でしょうか~? 動いていますね~  ・・・・ヒル?

薄暗いのでよくわかりませんが、よ~く見てみますと・・・・ミミズ!

吸血ヒルでなければ 「オーケー」 です。



あっ また落ちてきた!  「にょろにょろにょろ・・・・」






モロッコ・シャウエンのオレンジの花

2009-01-04 23:40:06 | 透明水彩画モロッコ
Copyright2008-2009 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「学校への道」透明水彩画 4号F 2007年作(個人蔵)
モロッコ・シャウエン

シャウエンの街路樹にはよくオレンジの木が植えられていて可愛らしいです。
私が滞在し始めた4月には、オレンジの木に白い小さな花がたくさん咲いていました。匂いがとてもいいので地元の人は、そのオレンジの白い花を摘んで生ミントティーに入れ、季節と香りを楽しんでおられました。
もちろん私のお気に入りの生ミントティー屋の頑固爺さんも、ちゃんと白い花を1つ2つ入れてくれまして、生ミントとの愛称も良く、いい香りがして美味しかったです。

滞在しているホテルの小さな庭にもオレンジの木が植えてありまして、オーナーが危なっかしく脚立にまたがって白い花を収穫しているところをよく見ました。
私の部屋は二階で、窓からの眺めも良くオレンジの木の前あたりなので、いい香りが部屋まで入ってきて気持ちよかったです。

が、いいことばかりでないのが安宿の宿命でして、ベットのマットがかなりくたびれております。お尻のあたりが一番深くなった人型にへこんでいて、もちろん寝心地は最悪なんです。
おまけにマットにはダニも住んでいて、寝間着から出ている首や手首や足首などを噛まれます。体が露出しているところに虫除けを塗ると、虫除けを通り越して寝間着の中に入り、やわらかいところを噛まれてしまいます。塗らない方がまだましみたいです。

あまり働かない掃除のおばさんがいてまして、シーツだけはたまに変えてくれるので喜んでおりました。
が、屋上に洗濯小屋があるものですから、屋上で水彩画作業をしている私は、シーツの洗濯工程を目撃してしまいショックを隠しきれません。
シーツは大量の漂白剤と洗濯粉を溶かした大きな水槽に一晩漬けられまして、翌日あまり働かないおばさんが、濯ぎもせずそのまま水槽から取り出し干して、乾くとたたんでおしまいなんです。

ど~りでシーツに肌が触れるとチクチク痛いわけですね~。


引越ししてやる!!




モロッコ・シャウエンのホテルの屋上のハトさん

2009-01-03 23:48:06 | 透明水彩画モロッコ
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「階段グルリ」透明水彩画 4号F 2007年作(個人蔵)
モロッコ・シャウエン

私の滞在しているホテルは旧市街の外側で、町並みの楽しさはあまりありませんが、屋上に上がると素晴らしくシャウエンの山々が見渡せて気持ちいいです。

1階の広場にあったプラスチック製テーブルと椅子を、オーナーの了解を得て屋上に上げ、スケッチは現場で水彩は屋上で仕上げることにしました。ホテルの屋上は私専用の制作スペースになり、静かで誰にも邪魔されないので絵を描くのには好都合です。欠点は日陰が少ないことですが、オーナーが気を利かせてパラソルを貸してくれたので解決いたしました。(ただし雨の日は無理です)

「誰にも邪魔されないのって幸せだな~ 集中しまくり!」

なんて思って制作に励んでいたら、足を引きずったハトが1羽、私の足元を歩いていました。
かわいそうなやつだな~と思い、たまたまリュックにクッキーが入っていたので、一つ崩してハトにあげました。

ハトさん大喜びでおいしそうに食べて大満足です。
つられて私も残りのクッキーを食べました。

食べ終わって制作に掛かると、ハトさんはクッキーのお代わりが欲しいらしく、私に催促してきました。
「もうないよ」 と言ってもハトは諦めません。
催促がだんだん激しくなり、ついに強行手段の水彩画の上ダイレクト着地作戦決行です。

「コラ!」 ・・・・利きません。

「しばくぞ!」  ・・・・止めません。

「わぁぁぁぁぁぁぁぁ~」  ・・・・無駄みたいです。

追っ払っても追っ払っても突然絵の上に着地してきます。
彼も生きる為に必死ですが、私も生きる為に絵を描いているので譲れませんし、毎日腹いっぱいやって和解すべきか少し考えましたが、周りを見渡すとハトだらけなので自爆行為だと思い、心を鬼にして餌をやらないことにしました。
この日から彼との戦いが毎日つづきます・・・・・。


「ハトさん絵の上には着地しないで~ おねが~い♪」




禁断の赤ワイン♪

2009-01-02 23:37:37 | 透明水彩画モロッコ
Copyright2008-2009 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「いつもの階段」透明水彩画 4号F 2007年作(個人蔵)
モロッコ・シャウエン

私の行きつけの大衆食堂では、店員にジャッキーと呼ばれております。
もちろんジャッキー・チェンのジャッキーです。

「お~いジャッキーの焼き鳥だ!」
「ジャッキーのサラダ出来たぞ!」

なんて感じです。

夕方食事時になると働き終わった男衆がわんさか押し寄せてきて、店は超満員になります。シャウエンの町は基本的にお酒禁止みたいで、(飲めるのは2軒の高級ホテル内のバーと、1軒の許可されたバーのみ)押し寄せてきた男衆が食事と一緒に飲む飲み物はジュースになります。

「おい!コーラくれ!」
「オレはスプライト!」
「オレンジジュースよこせ!」

などと男らしい言いっぷりでガンガン飲まれております。

ある日のこと、晩ご飯を食べにいつもの大衆食堂に行きました。入り口で店員の一人に 「今日はジャッキーの友達が来ているぞ あの席だ!」 と言われて案内され行ってみると、年配の日本人ご夫婦が仲良く食事をされていました。
せっかくなので相席させてもらい食事を注文してお話をしました。ふとテーブルを見ると紙コップに赤黒い液体を入れて飲まれていまして、 「なんですかその液体は?」 と尋ねてみると

「赤ワインだよ♪」

えっ! 禁断の赤ワインが、ジュースの飛び交うこの大衆食堂で、持ち込みによって飲んではる!!!
一瞬引きましたが、「まっ どうぞ一杯♪」 と進められて、つい頂いてしまいました。

「うっ うま~い♪」

さすがにボトルはやばいので、「お~いお茶」のペットボトルに詰め替えておられて感心いたしました。


モロッコ産赤ワインいけるジャン♪




モロッコ・シャウエンのロバまね少年

2009-01-01 22:23:26 | 透明水彩画モロッコ
Copyright2008-2009 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「ロバの働く町」透明水彩画 30号F 2007年作
モロッコ・シャウエン

あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

ジャパンシリーズを新年にアップと考えておりましたが、まだまだ出来てこないので、旧年にひきつづきモロッコシリーズでよろしくお願いいたします。

ろくびー


シャウエンの城壁に囲まれた旧市街は、道が狭いうえに階段が多いので、荷物運びにはロバが活躍していました。
ロバはなんとなく下向きで馬よりカッコ悪い感じがしますが、結構好きな動物です。
絵のネタを探しにスケッチブックを持ってうろうろしていたら、町外れの空き地にロバがつながれていまして、草を黙々と食べていました。ロバの近くに大きなアザミがトゲトゲしく綺麗な赤紫色の花を咲かせて生えていたのですが、トゲがひどいので食べないだろうと何気なく思い観察しました。

ロバはアザミの前までくると、唇にトゲが刺さらないようにひきつらせながら歯で噛んでむしり取り、熱々の豆腐を口いっぱいに放り込んだ時みたいにホクホクと美味しそうに食べてしまいました。
もちろん見ていた私の口も同じように歯がむき出しのひきつった顔になっていました。

ロバの鳴き声は、ちょっとカッコ悪い情けない感じのする鳴き声です。
初めに 「あ~~~ひぃ~~~」 と大きく伸ばした後、早く大きな呼吸に合わせて 
「おーひーおーひーおーひーおーひーおーひーおーひーおーひー・・・・」 としばらく連発してフェイドアウトです。

ある日シャウエンの町中の路地で絵を描いていたら、ロバが荷物を背負ってスタスタ私の横を通り過ぎていきました。ロバのお尻は可愛らしいな~と見とれていた時、後ろの方から!

「あ~~~ひぃ~~~」
「おーひーおーひーおーひーおーひーおーひーおーひーおーひー・・・・」

振り返ると少年の口からロバそっくりの鳴きまねで!
つづけて荷物を背負った本物のロバが少年をチラ見して、曲がり角で見えなくなる瞬間!

「あ~~~ひぃ~~~」
「おーひーおーひーおーひーおーひーおーひーおーひーおーひー・・・・」

ロバまね少年は見事ロバを鳴かせてくれました。

ロバが鳴き返してくれた時の少年のガッツポーズに力が入っていたので、たぶん成功率は低いものと思われます。

スゴイぞ!ロバまね少年。


ちなみに私の飼っているオカメインコのモモちゃんのハトポッポ(メロディーのみ)の鳴かせ成功率は、95パーセントです。