ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

イタリア・ヴェネチア Kokonton Galleryのグループ展

2017-11-30 21:34:28 | ヴェネチア


イタリア・ヴェネチア Kokonton Galleryのグループ展に参加させていただきました。

Kokonton Galleryからそのグループ展の様子がFacebookで紹介されましたのでご報告いたします。

Kokonton Galleryのグループ展


私は作品だけの参加でしたので、イタリアで活動されています作家の皆様とお会いできずに少し残念でしたが、

参加させていただけたことはとても嬉しかったです。

Kokonton Galleryの皆さま、どうもありがとうございました。


このグループ展には毎回違うテーマがありまして、

今回は「波」です。

人それぞれ
顔が違うように
波の捕らえ方やイメージも色々あって
とても面白いです。

私はヴェネチアの海のおとなしくとも決して止まない
生き物の鼓動のような波が大好きで
よく橋の上から眺めて楽しみました。

波を見ていると不思議なんですよ
目的があるのかして
つぎからつぎへと飽きることなくやってきますし
だれのことも気にしていないようですし
それでもどことなく愛情を感じますし
きっと女性なんだろうなって
かってに思っています。

なんとなくその気になったら

波に向かって
波にもまれて
波に乗って

勢いよくいきたいものですね~






トトロの木

2017-11-15 23:15:01 | ヴェネチア

「トトロの木」 透明水彩画 A5(210×148)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵 

今日ご紹介いたしますのは、
イタリア・ヴェネチア、Kokonton Galleryにて2017年に発表させていただいた思い出の作品です。


ヴェネチアでの今回の滞在で水彩画を描くにあたり
テーマにしていたことがありまして、
私が遊び心でいつも風景に感じています
妖精とか妖怪とか精霊とかの
見えないけどいるような気がする生き物を描きいれようと決めていました。

それは遊び心の中で感じてはいるのですが、
具体的に見えるものでもないので、なかなかうまくいきません。
ラフスケッチでいろいろ現れても
結局本番スケッチで追い出される始末です。

滞在して何週間か過ぎ
あれこれ試している間に
今ここで体験している芸術的な感情が心の中で大きく芽生えだし
それはヴェネチアの古い建物の奥底に流れる軽やかで華やかな美しさのようでした。

現場でスケッチすることはとても楽しいのですが、
どうしても古い建物の古い表情を鉛筆線で拾ってしまうものですから
色塗りのときにその線に拘束されて、古い色から入れてしまい
その奥底に流れる軽やかで華やかな表情とは別物として出来上がってくるのでした。

さらにあれこれと試している間に一月が過ぎ
妖精とか妖怪とか精霊とかも入れれないまま
軽やかで華やかな美しさも出せないまま
残りの滞在一月半で個展が待っています。

そこで
思い切って

不器用な私が
ほんとに思い切って

あの楽しい水彩画の醍醐味である
現場での鉛筆線を
捨てることにいたしました。

あ~

どうか
何とか
個展に間に合いますように!


ドゥカーレ宮殿

2017-11-09 00:10:00 | ヴェネチア

「ドゥカーレ宮殿」 透明水彩画 A4(297×210)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵 


今日ご紹介いたしますのは、
イタリア・ヴェネチア、Kokonton Galleryにて2017年に発表させていただいた思い出の作品です。


「ドゥカーレ宮殿」

私はヴェネチアでもっとも恐ろしい噛みつきそうな顔をした宮殿を知っています。

夜なんかライトアップされていますから
牙がギラギラ光ってなおさら恐ろしい表情なんです。
いつも大きな口を横いっぱいに広げ
近づこうものならきっとガブリです。

それは特別気の荒いブルドックのようにもみえますし
いつもフォークで食べられてばっかりの
仕返しがしたくてたまらないケーキのお化けのようでもありますし

とにかく噛まれてはつまらないので
私はさわったり近づいたりしないようにしています。


人生で私は何度も何度も噛まれてきました。

飼っているオカメインコがひっくり返って起き上がれないのを
助けてあげたときにガブリ

沖縄の小浜島の海でゴシキエビを探していたときに
穴に隠れていたウツボをとりあえず握ってみたらガブリ

カバの子供にさわれる機会があって、口の中を撫ぜてやってくださいと言われ
カバの口の中に手を入れたらガブリ


もう噛まれたくはありません。

噛まれるぐらいだったら・・・・


噛んでやる!

うれしいプレゼント

2017-11-06 23:20:57 | ヴェネチア

「プレゼント」 透明水彩画 A5(210×148)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵 


今日ご紹介いたしますのは、
イタリア・ヴェネチア、Kokonton Galleryにて2017年に発表させていただいた思い出の作品です。


これは2枚目にできた作品です。


上の方に描いてあるのは
海に浮かぶサン・ジョルジョ・マッジョーレ島。

ヴェネチアを見守るように正面にあって
船に乗らないと渡れない、ほとんど教会の小さな島です。

私はこの教会のバランスのとれた美しさがとても大好きで、
飽きずにいろんな場所から眺めてはスケッチをしました。

午後の散歩でいつものようになにげなく橋の上で足を止めて
サン・ジョルジョをぼんやり眺めてスケッチをしていましましたら
目の前の海が太陽の光を受けて波にもまれてきらきら光って
その目まぐるしく動く光りのリズムが心地よくて
心の中まで照らされ、ほてるようなあたたかい気持ちになりました。

それはだれかにプレゼントしてもらっているような嬉しさです。

そのあたたかな光を両手ですくって
誰にも気付かれないようにそっと目の前に置いてくれている

そうだとしたら
とても嬉しいですね。


もしかして・・・・

サン・ジョルジョ さん

イタリア・ヴェネチア Kokonton Gallery 

2017-11-02 19:13:33 | ヴェネチア




イタリア・ヴェネチア、Kokonton Galleryでの海外初個展は無事終了いたしました。

写真はKokonton Galleryの素敵な皆様と私です。


ご紹介いたしますと、
左からペアーさんアツコさんご夫妻、私、ジュリアさん、ジュンコさんです。

ギャラリーオーナーのアツコさんとはヴェネチアに初めて絵を描きに行ったころからの友人で、
そのご縁で今回の個展の運びとなりました。

ギャラリィーは白くて可愛らしい広さで、
正面にはオレンジ色がかった茶色い木枠のショーウインドーがあって
とても素敵な画廊なんです。

大通りからはショーウインドー越しに作品を眺められるので、
通りがかった旅行者が立ち止まって気楽に入ってくれますね。

ビエンナーレ会場にも近いし
スタッフの皆様はあたたかく親切でもちろん日本語ですし
ベネチアで個展をされたい方には超お勧めですよ。


Kokonton Galleryはこちら




「運河沿いの帽子のお家」 透明水彩画 A5(210×148)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵 

今回、
7月の終わりごろから10月の個展に向けて3ヶ月間滞在いたしました。

ヴェネチアに個展のための水彩画を描きに行ったのですが、
個展まで2か月半あるし
あせらず真面目に向き合って描いていたら十分に間に合うと思っていました。

人生なかなか思い通りにはいかないもので・・・・

顔が青くなりながら
どことなく笑顔に影がある感じで
この小さな1枚目の作品がやっとの思いで出来上がったのが
個展の10日前。


いったい なにがあったのでしょうか?


・・・・