翔平君の8月時点での成績
(134試合が終了。残り28試合)
OPS:1.071(1位) 打率:・0307(3位)HR:44(1位)打点:95(3位)得点101(1位)出塁率:・410(1位)四球85(1位)死球3 長打率・661(1位)塁打数323(1位)安打数150(4位)
2番打者としてMLB歴代トップのOPS
大谷翔平(2023)OPS 1.227
クリスチャン・イェリッチ(2019)OPS 1.111
アール・アベリル(1934) OPS 1.104
ポール・ゴールドシュミット(2018) OPS 1.104
(OPS→出塁率と長打率を足した数値、On-base Plus Sluggingの略)
今シーズンは、打者として完成の域に近付きつつあると言えます。過去は良いバッターではありましたが、最高のバッターでは、ありませんでした。どの項目でもランキングの上位に来ます。欠点のないホームランバッターです。ホームランだけ多くて、他の項目は悪いバッターは結構います。全項目が平均して高いのは、超一流だけです。去年のアーロン・ジャッジもそうでした。
そして、年度別に2番の打順を打った時だけをカウントしたOPSがあります。
翔平君は、歴代1位のシーズンを送っています。このランキングの上位には、古い時代の打者が多く新しい打者は・
(2位)クリスチャン・イェリッチ(2019)OPS 1.111
(4位)ポール・ゴールドシュミット(2018) OPS 1.104
新しい打者が少ない理由は、OPSの考え方自体が最近までなかったからだろうと思います。それまでは、やはりメジャーでも打撃三冠の数字が打者評価の指標であったのだろうと思います。
OPSの概念が確立されて以降は、OPSと出塁率が最も重要視される指標になりました。
以前が打率であったのが、今のメジャーでは「出塁率」と認識されます。だから打率は、あまり重視されていないと思います。
これがメジャーにおける近年の革命の指標面での大きな認識の変化です。要は、どの数字が得点に近いかを統計学的分析した結果、出てきたのがOPSです。OPSが高いほど得点確率が高くなる傾向が示されました。打率はOPSより、ずっと相関性が低かったのです。得点との相関性を、一番高い確率で示すと言うことでOPSが打者評価の最も大切な指標になりました。
OPSの計算は簡単で・・
長打率+出塁率
つまり、この指標が統計学的に解明されてメジャーでベースボール革命が起きたと言えます。以降、OPSの考え方がメジャー全体に浸透して、今ではOPSの高いバッターが優秀なバッターとして認識されています。
日本のプロ野球がメジャーと比較して極端に実力が落ちる部分は、OPSの概念がないことによる部分が大きいと思います。
打撃三冠で打者を評価すると、「長打率+出塁率」の部分がスッポリ抜け落ちます。
つまり野球で最も大切な、得点との相関性の低い指標を評価基準として使うから、得点が結果として少なくなるというわけです。
最も大切なのは、「長打率」です。長打率が低ければ、単打ばかりになります。何本もヒットを重ねなければ、得点が入りません。
「出塁率」を評価しなければ、塁に出る回数自体が少なくなります。余計に得点が少なくなるという悪循環に陥ります。
つまり今の日本のプロ野球は、得点との相関性の低い指標を重視するので得点能力がチーム全体として極端に低くなっています。結果として、ロースコアのつまらない試合が多くなります。
メジャーの試合を見慣れた人は、馬鹿らしくて日本のプロ野球の試合を見る気がしないと思います。それが、日本のプロ野球の試合のコンテンツ価値を低くします。
昔ながらのつまらない試合が多ければ、ファンは減るという単純な事実です。
一時期パ・リーグの試合が面白かったのは、「見て面白い試合=点の沢山はいる試合」が多かったからだろうと思います。今のパ・リーグの打撃成績は、泣けるほどに低いですね。単に勝ち負けだけを考えているから、ロースコアのつまらない試合が多いのだろうと思います。
今年の打者成績を見ると、パ・リーグの打者の能力の低さには呆れます。1軍に居ていいメンバーはOPS評価なら10人くらいでないですか?
それ以外、打者は2軍みたいなメンバーばかりだと言うことです。試合がつまらない一番わかりやすい理由です。2軍の試合を見たって?しょうがないでしょう?