真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

増える簡易宿所

2018年08月23日 | Weblog
訪日客の増加を背景に、規制が緩く運営しやすい「簡易宿所」が急速に増えている。目立つのが、中古の雑居ビルや賃貸マンションといった既存建物の「転用」だ。一部では増えすぎて競争が激しくなり始めた。簡易宿泊施設は5年で3倍になった。

訪日客に人気、ゆるい規制だからだ。5月下旬、東京都豊島区のJR目白駅から徒歩数分の雑居ビル2階に、簡易宿所「bnb+」がオープンした。中にはカーテンがかかる寝台の空間が20室、2段重ねで並ぶ。客の6割が外国人だ。

運営会社「大和人(やまとんちゅ)」の高志保博孝代表は2016年9月、訪日客の受け皿として簡易宿所に目をつけ、都内と奈良市内に計14施設がある。駅前のビルの空いたフロアを投資家に借りてもらい、簡易宿所としての運営を同社が引き受ける。高志保氏は「ホテルや旅館は始めるのにコストも高いし施工期間も長い。中古ビルを使った簡易宿所は小回りもきいて採算がいい」と話す。

不動産会社「宅都ホールディングス」も、5月に賃貸マンションにする予定だった地上9階建てのビルを丸ごと、全13室の簡易宿所に変えた。マンションでは1部屋あたり月十数万円の収入だが、簡易宿所として1泊平均16500円、稼働率8割で運営すれば、月40万円ほどの収入が見込める。経費を引いてももうかると判断した。

京都市によると、京町家を活用した簡易宿所は18年3月末に543施設。5年前の90倍に増えた。不動産会社「八清」(京都市)はこれまで約50カ所の京町家の改修を手がけた。1棟貸しで4~6人が泊まり、1泊の料金は3万~4万円。西村孝平社長は「京町家の保全のために宿泊施設にしたら人気が出た。京都らしいと感じてもらえている」と話した。

ただ、規制緩和で簡易宿所のメリットは減っている。競争も激しくなっており、浅草や上野といった簡易宿所の多いエリアでは値下げ競争が激しい。1泊3500円程度だった相場が、1千円近く下がり稼働率が落ちてきた。物件の価格が3年前の2倍ぐらいに上がっているところがあり、採算が合わなくなってきた。

これからも訪日客は増えるだろうけど、競争は激しい。
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