「パンズ・ラビリンス」…「永遠のこどもたち」っていう映画に興味があった。
まだこちらでは公開されていなくて(T-T)
仕方なく、制作した方が監督した「パンズ・ラビリンス」を見る。
時代背景がスペイン内乱の頃で、母親が後妻に入ったところがファシストの巣窟。
子どもって、置かれた環境を受け入れて生きていかなくてはならない。
どんなにひどい仕打ちにあっても、希望を失わないで生きていく。
自分の不運を幻想に置き換えて。
ファンタジーと切り離して流れを詠むと、踏んだり蹴ったり虫けらのごとき生き様でしかなく、
子どもの内面であがく不幸を回避する思考が加わると、観ている方も何となく救われる。
さすがに「ヘルボーイ」や「ミミック」を手がけた監督らしく、
あらゆる部分に、同じ傾向の画面があって…、
私としては勘弁してほしかった。
ファンタジーでありながら、R-12というのも残念だけど、
大人社会のドロドロの描写があってこそ、作品が深まっているんじゃないかな。
「魍魎の匣」…京極夏彦。彼はすごいねえ。
キャストも阿部寛、堤真一、椎名桔平、宮藤官九郎…と、豪華。
人間の深層心理。ともすれば、誰にでもおこり得るも魍魎世界。
生きながらえる事への執着とカニバリズム。
戦争という集団心理的で閉鎖的で、生命に優劣を付けられる異常事態。
そんな人間のエゴが伝わってくる。
椎名桔平のずっこけキャラと、宮迫の熱血小心キャラが、
から揚げについてくるレモンとパセリのような役割を果たしている。
これ、いいんじゃないかー。
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