uncolored wind

私に吹く風
アートとモノづくり

胸の内

2011-04-23 18:32:36 | 本と雑誌

母~オモニ 母~オモニ
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2010-06-04

姜尚中「母~オモニ」

在日の方々の苦悩と生き様。

新日曜美術館の司会者や、その他諸々で大活躍の著者に興味を持って入り込んだ小説。

淡々と流れる話に、日本という国の残虐さや差別意識、劣等感がサラっと触れられている。

そして、母という存在の大きさがクローズアップされる。

受け継がれる血の濃さが「オモニ」という言葉で強烈な印象を落とす。

ああ、私も人の子。

嫌が応無しに何かを受け継いで誰かに継承するんだなと思う。

そんな社会的な差別など眼中にないけれど、わたしはどこへ行こう。


毎度のことながら

2011-04-13 20:21:58 | 日記・エッセイ・コラム
4月。
一期一会の4月。
新転地でまた新たな子どもたちと出会う。
学校に来れなかった子も、今のところ頑張ってる。
すごく、いい人たち。
幸せ。
人に一生懸命になっている間に、あっという間に一日が過ぎて、いつもの発熱で帰宅して倒れ込む。
でも、こんなふうに考えた。
「春はいいよ♪変われるチャンスだよ。人間を一本の管だとしたら、しばらくは新しい自分を通しても、先からは古い自分しか出ないけれど、時間が経つと新しい自分しか出なくなるから。」
「人の気持ちを深く詠んでしまって、何となく気まずくなるなら、そういう自分とは一生の付き合い。うまく自分を乗りこなして操作を覚えるといいね。」
今日は無理をしてでも聴きたい、わんちゃんのギャラリートークへ駆け込んだ。
ああ、やっぱり子どもにココロを重ねることは私のエネルギーであって、このこと無くして制作は有り得ない。
誰もが足掻いているのに、大人になると「何でもないよ」とすましてみせる。
私はそんなにスタイリッシュには生きれないなあ。
わんちゃんの空間に居ると、自分に素直になれるから不思議。
素のままの自分で害の無い人間をめざそう。
人間成っとらんから、まだまだ修業が必要だわ。


精神世界の救世主

2011-04-02 21:54:46 | 映画
精神世界の救世主
学校では節電を呼び掛けるポスターが、3日間でたちまち仕上がった。
事の重大性が誰にも響いている。
感性や創造。
人とわかりあうこと、つながること。
…と言いながら、
録画撮りしていたものをチビチビ観る。
「パブリック・エネミーズ」…ジョニー・デップ。
社会の敵っていう意味らしい。
ジョニー・デップがかっこよい。
ああいう恐慌の時代、アウトローは生きて行けたんだろう。
誰もが善人な顔をして、少しずつ悪のしがらみに染まっていた。
偏見や差別や貧困と格差。
そういう時代に戻らないようにしたいなあ。
「フィッシュ・ストーリー」…伊坂幸太郎原作の映画化。
売れないバンドの最後のアルバム。
前衛パンク音楽がいつか人類を救う物語。
風吹けば桶屋が儲かる…同様に、売れない音楽がどうなって人類を救うのか…。
面白い。
斉藤和義が音楽をプロデュースしているのもいい。
うまい。
エンドロールの「SummerDay」が爽やかだった。
「ラブリー・ボーン」…猟奇殺人で亡くなった少女の残留意識。
さ迷う魂。
日本だと、遺体の発見がうやむやになるエンディングは無いだろうなあ。
精神世界を映像にしたかったのがよくわかる。


新たな地で。

2011-04-02 21:44:36 | 日記・エッセイ・コラム
新たな地で。
職場が変わることになって、すっかり気落ち。
美術科の定め。
送別会の度に泣きそうになっては堪える。
号泣の保護者に会っても堪える。
泣いたら次へ行けないのもわかっているから。
次に来る人もしにくくなる。
でも、一人になると、どっと寂しさが膨張して、一気に涙が出てくる。
お手洗いに立っては…、
帰り道の運転中…、
特別教室へ逃げ込んで…、
一人で仕事道具を詰めながら…。
最後の最後に、支えになってくれる人が居て、寄り添ってくれた。
何とか最終日を過ごせた。
退勤前に、同僚が子どもを連れて来てくれた。
大変なタイミングで、その子と遊ぶと癒されてきた。
天使のような子。
サボテンをプレゼントされて、会話してるとまた離れ難くなる。
帰途に着くときも、
その子が車の後を追って来るのがバックミラーに映り込んで、
結局もうぐすぐすの状態になってしまう。
翌日、新職場へ。
過酷なチームの状況に、落ち込んでなどいられない感たっぷり。
自分の役割ってあるんだ。
引き継がれた私の「城」は、前任のその人なりにかなり片付けてくれたらしい。
休日、掃除したら、 ゴミ袋4つ。
すっかり気管が埃にやられてしまった。
これから教育課程とシラバス作り。
元がないので、期日に間に合うように完成するしかない。
専門であっても、とっても大変。
私の後の方々へ、つたなくとも、ちゃんと置いてきてよかった。
未だ会っていない学級の子どもたちに向き合って、
ハートのある付き合いをしていこうと思う。
きっと大丈夫。
愚痴っぽくなったけど…、がんばれ私。