uncolored wind

私に吹く風
アートとモノづくり

第5回『アイヌ民族についての講座』

2011-09-20 00:24:13 | アート・文化
第5回『アイヌ民族についての講座』
いろいろと裾野を広げて、表現活動をしながら美術教育をはたらきかけていこうと考えていた。
伝統文化について、ある企画を思い立って、詳しい方に相談したところ「推進委員の一員に」と声をかけてもらえた。
今回から。ただ、このプロジェクトは3年計画でそのラストの1年らしい。
金曜の夜に函館に走る。
講座のメインは結城幸司さんの講演会。「アイヌ民族の今」。
もともとアイヌ民族はお金のために労働をするような生活形態ではなく、全て自然の中で生命を受け継いできた。
それが和人化を強制されたことで奪われた。
その環境では成す術がない。
幼い頃に馬鹿にされ、民族の威厳を削がれてきた。
教育の中でも。
本当に身につまされる内容。
日本人は今やすっかり過去に学べなくなった。
だから、歴史を辿るよりも、芸術表現を通じて、新しい世代がエネルギッシュに生きて行ける世の中にしていきたい。
そこは結城さんとの共通の考えだった。
結城さん自身が版画家で表現をして生きている。
子どもたちへのお話なども巧みと聞いた。
その後、ワークショップ。
2グループに分けて2コマ。
私はアシスタ ントのように。「紋様・ムックリ作り」のコマを担当。
もう一つは、「北海道の地名とアイヌ語」。
相手は大人なのだけれど、平刀・木彫板・竹の性質などを知らない方が多くて驚く。
小学校の教科書があんなにも技術のレクチャーを扱っていたことを思い出して、危機感がつのる。
ムックリは鳴らせるようにみんなが悪戦苦闘。
楽しんで参加していた。
北海道の土地からの生命力を感じてこその「伝統文化」なのだと思う。
また一つ、私は大きな扉の前に立つことになった。
その話はいずれ、追い追いに。


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