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頭頸部ガンの兆候や早期発見にできることは

2023-08-12 10:33:32 | 健康・医療
毎年7月が「頭頸部外科月間」となっており、頭頸部の病気に関する色々な情報が出ているようです。頭頸部とは鎖骨から上の目と脳を除いた領域を指します。

ここには口、鼻、耳、喉といった、嗅覚、味覚、聴覚、発声、飲み込みなど生活の質(QOL)を担保する機能を持つ機関が集中しています。そこにガンが発生すると、病気の進行に伴ってQOLが低下していきます。

耳鼻咽喉科頭頸部外科は「命と機能を守る診療科」であることを強く打ち出し、頭頸部ガンの早期発見に力を入れているようです。

頭頸部ガンのリスクとしては、どんなガンでも出てきますがタバコとアルコールがあります。頭頸部ガンではアルコールにも注意が必要で、特に「フラッシャー」という酒ですぐに顔が赤くなってしまう体質の人は、咽頭ガンや喉頭ガンのリスクが高くなるとされています。

また食道ガンや胃ガンとは病気が発生するリスクが重なり、それらの患者は喉や口にもガンが発生することが多いとされています。頭頸部ガンに関して日本では、ガン検診は行われていないのが現状です。

現時点では精度の高い頭頸部ガンの腫瘍マーカーは見つかっておらず、人間ドックや一般検診で早期発見するのは難しいのが現状のようです。それでも近年は胃の内視鏡検査の際に早期の頭頸部ガンが見つかることが増えています。

声がれや飲み込みの違和感、首のしこりといったことが気になったら、喉の内視鏡検査もできる耳鼻咽喉科での受診が早期発見につながることが期待できます。

頭頸部ガンでも治療の基本は手術、放射線、薬物療法となっています。ステージが低く局所に留まっている状態では、機能温存を目指した低侵襲手術や放射線治療を選択することが多くなります。

頭頸部領域では手術で腫瘍を取り除いた方が予後が良い、あるいは生活の質を残せるという場合があり、ステージ4でも手術を選択するというところが、他の臓器とは違う特徴です。

現在は診療ガイドラインが充実しており、部位とステージで一番に推奨される方法はかなり決まっています。その中で患者が望む「その後の生活」を考えて一緒に治療法を選択しているようです。

最近保険適用された治療法として「光免疫療法」と「ホウ素中性子補足療法」があります。この詳細は省略しますが、こういった新たな治療法が加わったことで、選択肢が広がったことは確かなようです。

舌を含む口の中や鼻、耳、喉、甲状腺や唾液腺を含む首には、若い人から高齢者まで腫瘍が発生する可能性は高いと言えます。

こういった部位に違和感があったり異常を感じたり、気になることがあったりした場合は、近くの耳鼻科に行くことが最も良いようです。


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