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ピンピンコロリは「最悪な死に方」という説

2023-08-11 10:36:49 | 健康・医療
大部分の高齢者が元気に暮らしていて、寝たきりなどの要介護にならずに死にたい、つまりピンピンコロリを希望しているようです。

しかし老年医療の専門家が、これについて反論している記事を見ました。加齢・老化による生活機能低下は、個人差はあれすべての人が直面せざるを得ない問題であって、その自然の流れを力ずくで変えることは不可能です。

巷には「寝たきりにならないために」とか「認知症にならないために」という文言を掲げた書籍やネット記事があふれていますが、これらに対する有効で決定的な手段や特効薬が存在しないため、これらの言説が世にあふれているとも言えます。

徐々に生活機能の低下をきたすなどの要介護状態に至ることなく、いきなり人生の最後を迎える「ピンピンコロリ」とは、本当に幸せな逝き方といえるかと疑問を呈しています。ここでは何人かの具体例を挙げていますので、その代表的なものを紹介します。

これは75歳の男性のケースです。高血圧で薬を飲んでいますが、他に大きな病気もなくなんら不自由なく暮らしています。そんなある日、後輩たちと軽く飲んで帰宅した玄関先で、急に胸が苦しくなって倒れこんでしまいました。

驚いた妻は救急車を呼びそのまま救急病院へ運ばれましたが、到着時にはすでに心肺停止の状態でした。心臓マッサージと人工呼吸器が取り付けられ、救命措置が取られましたが、心拍は再開することなくそのまま救急室での死亡確認となりました。

これが典型的なピンピンコロリの例ですが、いわば予測されえなかった突然死という事になります。この急変を目撃、共有した人は100%救急車を呼んだり即座に救命救急措置をすることになり、これは通常避けられません。

こういったことからいえることは、現在の我が国におけるピンピンコロリとは、住み慣れた家のベッドで平穏な最期を迎えるのとは全く真逆の環境で起こるという事です。

つまり家族の立ち入りを禁止された救急室の中で、人生で初めて会う人たちに囲まれて最後を迎えることになる可能性が極めて高いという事になりそうです。こういったことから筆者はピンピンコロリが最悪の死に方としています。

しかし私にしてみると、倒れて心肺停止になれば多分意識は無くなっているはずです。つまり意識がなければ、自宅のベットで家族に見送られようが、救急病院であろうと亡くなる本人には分からないことです。

それよりもその直前まで元気で普通に生活できる方が重要と考えています。つまり穏やかな死などほとんど意味が無い(その前に意識がなくなる)といえるのではないでしょうか。


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