稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

【考察】剣道形太刀三本目の打太刀の刃先の向きの今昔

2016年12月06日 | 剣道・剣術
剣道形太刀三本目の打太刀の最初の突きは刃先は右下である。

そのあと、仕太刀の突き返しに対しての刃先の向きは、
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右足引いて右鎬で右に押さえる。この時の刃先は僅かに右下。
左足引いて左鎬で左に押さえる。この時の刃先は僅かに左下。
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実は、昭和40年代、50年代は逆だったのである。
(逆で無かったという人もいるが、私の習った範士八段先生は全員が今と逆だった)

極端に書くと下記のようになる。
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右足引いて半身になり、峰で右に押さえる。この時の刃先は左下。
左足引いて半身になり、峰で左に押さえる。この時の刃先は右下。
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(今回の形の講習会で相方となった七段先生も逆だった)
(「僅か」にでは無いことに注目されたい)

で、考察。

引いて鎬で押さえる時は今も昔も打太刀は仕太刀の咽喉部に剣先を付ける。

昔に習ったやり方だと、峰で押さえるので極端な半身の必要性があった。
木刀の反りも今より深い物があったので、30度から45度ぐらいの半身が必要だった。

この、昔のイメージのまま、今のやり方でやってしまうとどうなるか。

打太刀が咽喉部に付けようとすると、木刀の反りのため、
仕太刀の剣先は打太刀から大きく外れてしまう・・・のである。

これでは仕太刀の位詰めにはならない。
剣先が外れたままで気位で詰めていくなど有り得ない。
ところが実際の形稽古では、打太刀が刃先の角度を付けすぎて押さえるため、
剣先が外れたまま位詰めをするという妙な事が少なからず見受けられるのである。

打太刀は、仕太刀の位詰めの邪魔をしないよう、
刃先の角度に充分に気を付けて仕太刀を押さえるべきなのだ。
気持ち的には真下。やや半身になるので僅かに刃先の角度がつく程度。

打太刀は咽喉部、仕太刀は胸部を、お互いが正しく捉えるように気を付けたい。
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