HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

ネギ(葱) 

2023-05-15 | 春 白色系

久し振りにネギ坊主。
花が咲いてしまう頃には、ネギは固くて食用には向かなくなる…
そう言われるのだけれど、地上の緑の部分は固くなっても、土を被せた部分は白い。
光に当たらないようにしたこの白い部分(これも茎や根ではなく葉)を食用にする。
だから、地上に出ている部分の緑は光が当たった葉。




















(2023.04.09 松江)






ネギ(葱) ヒガンバナ(←
ネギ ←ユリ)科ネギ属 Allium fistulosum
(2023.05.02 林崎町)

【ネギの葉の裏表のこと】
葉の維管束では表側に導管(水分の通り道)、裏側に篩部(養分の通り道)が普通。
ネギを輪切りにして撮影された画像でもはっきりとその二点が捕らえられており
結果としてネギの「筒状の葉」の内側が表、見えている緑の部分が裏側とになっている。


▲ 花数は違うけれど、ハタケニラの花後と同じように
一つ一つの花は子房部分が3室に分かれる果実が出来、黒い種子がばら撒かれる。▲

【再掲 植物分類体系のこと】
従来の分類体系ではユリ科とされてきた多くが、分子レベルでの分類体系では新しく「ネギ科」として分離・独立した。
ネギ属、ハナニラ属、ハタケニラ属、ツルバキア属の4属で、確かに見た目ではユリ科の特徴があったものも多い。
分類体系を編む手法そのものの変化なので、どの体系が正しい、どれが間違い…と言う単純なことにはならない。
アガパンサス(アガパントゥス)は現時点ではユリ→、ネギ→、ムラサキクンシラン→と変遷して
ヒガンバナ科に分類されていると書いている。
ユリ科、ネギ科は従来の見た目からの類似性で編まれてきた分類体系であり
ヒガンバナ科は、従来のエングラー体系の見直しで編まれた「新エングラー体系」での分類。
アガパンサス(ムラサキクンシラン)科は、近年分類体系の一手法として採用されている分子レベルでの分類体系から
変遷したものであり、細かな部分などまで素人が手出し口出しできるはずもない
出来ることは、どの分類体系を使うか、使うのであればあれもこれも混ぜ合わせるのではなく一つの体系に絞ってゆくことだ。
ただ、分子レベルの手法を用いての植物分類体系構築はまだ緒に就いたばかりで今後も書き換えが進むだろう。
だから、アガパンサス(ムラサキクンシラン)科 → ヒガンバナ科 と記述するのは
新エングラー体系を混合して使用することになるのだと判断したのだけれど
APG第3版ではヒガンバナ科ネギ亜科(アガパンサス亜科、ヒガンバナ亜科など)とされている。
どの体系を使うかは、素人レベルでは個人の判断で良いのだろうけれど、混合して使うことだけは避けたい。
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 ネギ2022 チャイブ(エゾネギ)2022 ノビル2022 ハタケニラ2022 ニンニク2022
  ニラ(韮、韭)2022 ルリフタモジ2022 ラッキョウ2019 ヤマラッキョウ2020 
 トリスタグマ・レクルビフォリウム2023 ハナニラ(花韮)2021 アリウム・ネアポリタヌム(アリウム コワニー)2022 アリウム・ギガンテウム2021
 アリウム・ギガンテウム(花葱)2019 アリウム・トリケトラム2022 アリウム・ミレニアム2021 アリウム・ロゼウム2021 アリウム・ビネアレ(ワイルドガーリック)2022 アガパンサス2022

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2 コメント

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ネギのこと・・・。 (こいも)
2023-06-15 15:30:31
林の子さん
色々とお料理には使うのに、今までネギにカメラを向けたことがありません。
ですが、たまたま、ネギボウズに出逢うと無性に撮りたくなってしまいます。
ネギのこと・・・もっと知りたくなりました。
ネギボウズの後は種子ができるのかな~・・・
そう思いながら行って見るとネギ坊主は消えてしまいました。
もう少し見ていたかったのですが、なかなか上手くいきません。
難しいことはわかりませんが、もう少し長い間見ていたかった~~~。
ネギの葉の裏表のこと・・・次は見てみたいと思います。
ありがとうございました。
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ネギの種子 (林の子)
2023-06-15 17:57:16
農家の方にのんびりと畑の畔などでお話を伺っていると面白いです。
その場所で出来た作物に花を咲かせるのは、その場所に合った種子が採れる…からです。
今では野菜畑でわざわざ種子を採取しなくても、ホームセンター辺りで売っているので苦労知らずだ…と笑われますが
良い野菜はしっかりとそこで育ったものを手間暇かけないといけない…。
https://blog.goo.ne.jp/ken328_1946/e/94a606d1702932b23e684742ddd6368b
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