渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

天然砥石の力

2020年06月30日 | open

多くの日本人の間でも、日本固有の天然
砥石
事についてはよく知られていな
いようだ。

実は、地球上では唯一日本の京都にのみ
刃物の仕上げ天然砥石の鉱脈が存在する。
これは神のイタズラだ。
二億数千年前の地殻変動は、地球上で唯一
日本の京都にのみ刃物の仕上げ砥石を存在
させたという、この宇宙を創った神のほん
のこの星でのイタズラだ。
刃物の仕上げ砥石は日本の京都にしか存在
しない。
 
日本刀がなぜ世界で唯一、実用武器であり
ながら国宝にもなる美術工芸品となれた
か。
それは、一重に、地球上で日本の京都のみ
仕上げ砥石が存在したからだ。
そして、やがて日本の研ぎの技術は世界で
比類なき程までに発達した。日本だけ
が刃物研磨の技術が
突き抜けており、他国
とは別格だ。
朝鮮や大陸中華で刀剣が残らなかったのは
砥石と研磨技術を持っていなかったから
だ。
こればかりはいくら韓国がえげつない捏造
を繰り返そうとも歴史の事実、ものの真実
なので動かしようがない。
 
例えば、京都本山(ほんやま)の仕上げ砥石
でもいろいろある。
研ぐ刃物の質性に適合した京都本山天然
砥石は長い歴史の中でいろいろ使われて
来た。
天然砥石で研いだ刃物とセラミック
ケミカルで研磨した刃物には、その研ぎ
面の潤いに格段の差がある。
これはもう肉眼でも画像でも、見てすぐ
に誰でも判る。
 
通常の出荷状態の平地の研ぎ面。


天然本山の合さ(あいさ)で研いだ平地。
鎬地は出荷状態。




別角度から、通常面側。


天然砥石研磨。


違いは明らかだ。
これは単に砥石の粒度の問題だけではな
い。
天然砥石で研ぐと「何か」が起きている
のである。
それは、「ある化学変化」が起きている。
研ぎ面がよく下りる「砥石が利く」あるい
は「利かない」とは別次元の事が起きて
いるのである。
切れ味だけの研削研ぎに気を取られると、
なかなかこの天然砥石の根幹を成す
絶妙
資質の存在には気づかない。
結果、ただのツルピカ磨きをやってしま
う。
 
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