私の子供の頃は戦後まもなくで世の中が左翼中心になり、新聞は朝日か毎日どちらも左で、我が家はインテリ(?)好みの朝日を購読していた。
それから定年の2010年までの50年近く、朝日をずっと取り続けた。朝日が少しおかしいぞと思ったのは2003~2004年に海外出張を経験した時である。
どうも世の中が朝日の言うキレイ事では済まない。タイ、中国の訪問を重ねるたびに「日本の常識が世界の非常識」を嫌というほど知らされた。
上海に初めて行った、その夜にカラオケに連れて行かれた。まるで新宿の夜と変わらない。「毛沢東はどこに行った?」と一人心で叫んだものだ。
朝日に形作られた自分の半世紀を振り返ると何でもかんでも権力反対、当時は自民党の長期政権だから、自民党反対だ。世の中には何と不正が多いことか、これをただす正義の良心がインテリ新聞、朝日と言うのは今と論調は変わらない。
この朝日に小学生から50年近く洗脳され続けた。真剣に読んでいた訳ではない。毎日見出しと前文を拾い読みしただけで「良心」が養われ、世の中を「反権力」で見るようになった。
やっと定年で落ち着いて、明治維新から日清、日露、満洲・支那事変、大東亜戦争と本を読み返すと朝日の見方がいかに偏向しているか、良く判った。
今でも訳あって朝日を購読しているが、眺めているだけで極めて危険だ。こういう物の見方、考え方をしていると、人生がおかしくなる。自ら身を持って体験したから間違いない。