風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

林原健氏は岡山の誇り

2014-06-14 | 薪ストーブ

 Krystian Zimermanが奏でるピアノ曲、Frederic Francois Chopinの4 Balladesを聴きながら、『林原家』を読み終えた。読後感はすごくよかった。林原健氏の弟の靖氏の『破綻』を読み終えた後の気分悪さとは対照的だった。読み終えて、爽やかな気持ちになれた。
 岡山に学生時代から住み始めて以来、林原の破綻は最大級の衝撃だった。同族経営の超優良バイオ企業の林原がなぜ潰えたのか、あれから3年も経つのに自分の中で未だ消化しきれずにいた。
 この本に記されているように、大企業とステージが違う基礎研究に社長の独断で長期間取り組むことはオーナー経営者にしかできないことだろう。同族経営だから良いとか悪いとか言えるものではなく、インターフェロン、トレハロース、マルトースなどを生み出した事実が、同族経営の可能性と彼の事業家としての優秀性を証明している。企業経営のガバナンスの問題点は少なからずあるけれど、不動産価値の下落による担保力の低下が、多額の借入金に依存する長期研究型の事業スキームに狂いが生じてしまったことは不運だった。それに乗じて企業エゴむき出しの行動に出た金融機関にその正体と本質を見た。
 この健氏の著書のお陰で、今まで胸に痞えていたものがきれいにとれた。健氏の冷静で客観的な分析と問題提起がすばらしい。あらためて林原という未公開会社が岡山という一地方にあり、林原健氏がリーダーシップを発揮して素晴らしい製品を生み出した林原の歴史は岡山の誇りだと確信した。

獺祭のスパークリング50でワールドカップ開幕を祝う

2014-06-14 | 日本酒

 息子夫婦が父の日の祝いに『獺祭 スパークリング50』(発泡にごり酒)を提げてやってきた。さっそく威勢よく栓を抜いて、一緒にワールドカップ開幕を祝った。
 繰り返しテレビから流れるブラジル・クロアチア戦のネイマールの同点ゴールシーンを見ながら、スパークリング50を味わう。すっきりした味で喉越しがいい。まるで日本酒っぽくなくて、スパークリングワインみたい。
 アルコール分15度、精米歩合50%、瓶内熟成スパークリング、要冷蔵とある。にごり酒は昔からあるけど、スパークリングとは、なんて斬新でおしゃれなのだろう。
 このような日本酒のバラエティを広げるチャレンジングは海外を意識した結果だろうか。日本酒になじみの薄い若い人たちのエントリー酒としてもよさそうだ。
 この山口県岩国市にある旭酒造はビジネスモデルの成功事例としてマスコミによく取り上げられる。日本酒に付加価値をつけてブランド化した獺祭。売り方がうまい。日本の蔵元はこのビジネスモデルから学ぶことが多くありそうだ。世界の人々に繊細で奥深い日本酒の味が日本文化や日本民族とともに、正しく理解される日が必ず来ると信じている。