風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

バイクの走り納め

2014-12-31 | バイク


 羽田発の第一便で帰省する娘を迎えに岡山空港に向かう。車に乗せて家の近くの病院に直行。診てもらうとインフルエンザA型だった。
 これで娘のお正月は寝正月に決定。薬局で処方箋の薬を買って家に戻った。息子のお嫁さんも高熱が出ているとのこと。インフルエンザの可能性が濃厚だ。風邪気味だけど熱が出ていないのは家族でばあちゃんと僕の二人だけ。今年のインフルはお年寄りに優しいのかもしれない。



 カーポートの片隅で埃まみれになっていたオートバイに気付く。カミさんが11月14日に入院して以来、バイクどころではなかった。でも年末だから掃除をしてきれいにして年を越そう。
 そしてピカピカにしたら、久しぶりにバイクで息子の工房まで走ってみよう。昨晩、バッテリー充電もできている。
 夕方まではお天気も持ちそう。今年の走り納め、薪ストーブの焚き納め、ギターの弾き納めができそうだ。

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羽田発の第一便

2014-12-30 | 健康


 玄関をお正月のお花で飾った。今年も残すところ二日。

 今日また東京の娘が羽田発の第一便で帰ってきてくれる。乗り遅れないように、朝5時に電話を入れる。電話に出て、声を出す前に咳き込む。咳が止まらない様子。昨晩は風邪薬を飲んで寝たので熱は収まっているみたいだけど、電話機を通して咳き込む声を聞くとかなりしんどそう。
 娘の正月休みは実家で寝正月になりそうだ。残された家族が全員揃って正月を迎えれることが嬉しい。わずか四日ぶりの再会なのに待ち遠しい。

 

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ギターを奏でる

2014-12-29 | 健康


 今年もあとわずか。今年一年、世界中でいろんなことが起きた。日本でも大きな出来事がいくつも起きた。
 そして我が家にも年末に大変なことが起きた。 永久の別れがあった。確かに現実に起きたことなのに、まだその結果を実感として受け止めきれていない自分がいる。

 午後、一人で久しぶりに息子の工房に行き、週末にカミさんとよく一緒に過ごした部屋を訪ねる。一人でギターを奏でる。
 ソファーベッドに横になり、下手なギターに、ただ静かに耳を傾けてくれていた人が今はここにいない。何曲か弾いて、すぐにやめた。
 下手なギターでも辛抱強く聴いてくれる人がいないことがこれほど寂しいことだとは思わなかった。ぽっかりと心に穴が空いたまま、虚脱感に陥っている。
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Jacqueline Dupre のCD

2014-12-28 | 健康


 あれから早9日が過ぎた。
 慌ただしい日々が続いた。葬儀の打ち合わせ、通夜、葬儀、告別式、挨拶回り、役所への届出などなど。
 年内、仕事納めまで残された日は少なくて、慣れない手続きに疲れる。ばあちゃんと息子はこぞって風邪で熱を出してダウンしてしまった。息子のお嫁さんは昨晩、高熱だったので、今朝、いつも通り目覚めて起きてこれるか心配だ。

 昨晩はご婦人がお一人、弔問に訪れてくれた。カミさんが元気だった時の話題は嬉しいけど、帰られた後で切なさが残る。心の中はぽっかりと空いたままで、これから先、いつまでも空隙が埋まりそうもない。
 ふと、カミさんの声を聴きたくて思い出そうとする。はっきりと記憶にあるのに、思い出せない。もどかしい。もう一度、声を聴きたい。
 よく家でカミさんと一緒に聴いたJacqueline Dupre のCDを今朝もかける。ベートーベンのチェロ・ソナタがぽっかりと空いた心を少しだけ癒してくれる。
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長い一日

2014-12-20 | 健康


 長い一日だった。
 カミさんが逝った。
 頭の中が空白になり、気がつくと一日が終わっていた。
 
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娘のJAL便を待ちわびる

2014-12-18 | 健康


 厳しい寒気はピークを過ぎたらしいけど、今朝も寒い。居間の温度は4℃。石油ストーブのスイッチを入れて点火するまで、時間がやたら長く感じられる。
 明日の土曜日、東京に住む娘が母親の看病のために帰省してくれる。11月中旬に再入院してから6週連続してJAL便で帰ってきて、病床の母親を看てくれる。母親にとって娘は一番頼りがいがあるようで、カミさんも娘の帰岡を今か今かと待ち遠しい様子。
 それに比べると、僕は毎日病室をたずねて少しはカミさんの役に立っているはずだけど、娘とは比べものにならない。病室でスタバのコーヒーを飲み、何げない会話を交わすだけ。ほんの少しは介助まがいのことをしたり、頼まれた用事はこなすけど、痒いところに手が届いていない歯痒さ、もどかしさがあるはず。自分のお腹をいためてこしらえた血のつながる子と比べて、亭主なんてもともと他人だからしょうがないか。
 僕も明日の娘の帰りを待ちわびている。遅れずに岡山空港に向かおう。
 
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瀬戸内れもん味 イカ天

2014-12-18 | 健康


 「瀬戸内れもん味 イカ天」という菓子を食べながらコーヒーでくつろぐ。広島県尾道市の「まるか食品」で製造されているお菓子だけど、レモンの香りとイカ天のバランスがいいので、食べだすとやめられなくなる。ふと、高村光太郎の「レモン哀歌」が頭をよぎった。

    そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
    かなしく白いあかるい死の床で
    私の手からとつた一つのレモンを
    あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
    トパアズいろの香気が立つ
    その数滴の天のものなるレモンの汁は
    ぱつとあなたの意識を正常にした
    あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
    わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
    あなたの咽喉に嵐はあるが
    かういふ命の瀬戸ぎはに
    智恵子はもとの智恵子となり
    生涯の愛を一瞬にかたむけた
    それからひと時
    昔山巓でしたやうな深呼吸を一つして
    あなたの機関ははそれなり止まつた
    写真の前に挿した桜の花かげに
    すずしく光つレモンを今日も置かう
                 「智恵子抄」より

 いつ口ずさんでも、味わいのある詩だ。
 瀬戸田のレモン畑を思い出す。レモンの国内生産量はダントツ広島県が1位で、51%を占めている。2位 愛媛県、3位 和歌山県と続く。瀬戸内海沿岸は気候が温暖で降雨量が少ないので柑橘類の栽培には適していることはよく知られている。安全安心な国産レモン、瀬戸内のレモンがもっと広く消費者に受け入れられてもいいと思う。

 昨晩、カミさんが氷を口に入れてというので小さめの氷のかけらを口に入れてあげると美味しいって笑みがこぼれた。おかわりをしたあと、こんどはイチゴが食べたいという。病室の冷蔵庫で冷やしたイチゴを2個、乾いた口に入れてあげると美味しそうに食べてくれた。

 病院を出ると、吹きすさぶ冷たい風に首がすくんだ。きょうも寒い夜だ。
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ロシア通貨ルーブルの急落に思う

2014-12-17 | Weblog


 この冬一番の冷え込みだ。朝、居間の温度計を見ると4℃だった。
 師走の衆院選も自民党圧勝で終わり、国内は平静さを取り戻したけど、原油価格の急落に伴い、資源国ロシアのルーブルが急落している。ルーブルの価値が年初以来、対ドルで半減した事態は尋常ではない。
 原油輸入国の日本も手放しで喜べる状況ではない。これがドイツに悪影響を与えることになるとEU全体に、ひいてはアメリカに、とか悪い連鎖が頭に浮かんでしまう。
 為替も株価も急激な変動はろくなことにならないことは経験則で知っている。波乱含みの相場でボロ儲けしている組織や個人がいるのだろうけど、庶民にはほどほどの変化が心地いい。

 
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がんばって、は酷すぎる

2014-12-16 | 健康


 ラジオ深夜便「明日へのことば」で「ビジネスでアフリカを豊かに」と題する佐藤芳之さんの話を聴く。東京外大を卒業後、アフリカのガーナに渡って長くアフリカ社会に関わってこられた佐藤さんの話は興味深かった。

 昨日、カミさんの病室に行くとちょうど夕食を摂っているところだった。といっても主食は手つかずで、副食をほんの少し食べただけ。日に日に食が細っている。身体も痩せ細ってきている。冷蔵庫から出してきた食べさしのフルーツゼリーを少しだけ食べた。
 それでもカミさんは一言も弱音を吐かない。しんどいとか、辛いとか、カミさんの口からこぼれたことはこれまで一度もない。希望をもって難しい病気と闘っている。力をふりしぼって一日一日を大切に生きている。
 だからカミさんにこれから先も僕は「がんばって」とは絶対に言わない。言えない。
 これまで一人寡黙に辛抱強く、十分にがんばってきたし、がんばってきた姿を見てきたから、これ以上、がんばってなんて言わない。そんなの酷過ぎる。

 今年もあと半月。寒い日が続いている。池の氷は昼過ぎても融けることはない。年の瀬までは近いのに遠くに感じている。でも、そろそろ年賀状を作らなくては。

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口内を潤すスプレー&ジェル

2014-12-15 | 健康


 煮麺を食べたいとカミさんが言うので、いったん家に戻り、太い素麺を茹でてタッパーに入れ、茅乃舎のだしで作っただし汁は魔法瓶に入れて持って行った。美味しい、って笑顔で食べてくれた。日に日に食が細っている。食べたいものを食べれるだけ食べてもらいたいと思う。

 午後、娘を岡山空港まで送っていく。渋滞もなくすんなり空港に到着し、フライトまで時間があったので保安検査場のそばのテラスでしばらくおしゃべりをする。話はお母さんの病状のことばかり。来週も看病に帰ってきてくれる。ありがたい。保安検査場を通過して、振り返って手を振る娘を見送った後、また病院に向かった。

 夜、娘からメール。お母さんのために、口の中を潤すスプレーとジェルを送ったから、という内容。病状なのかカミさんの口がやたらと乾いて、飲み物をストローで飲むのも難儀するくらいだ。口内が乾くのを見かねて、娘が東京に戻った後、どこかで買い求めて送ってくれたようだ。
 カミさんが喜ぶ姿が目に浮かびそうだ。荷が届く日が待ち遠しい。

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ありがとうの一言に励まされて

2014-12-14 | 健康


 土曜日の夜、岡山駅前の居酒屋『鳥好』で開かれる山の会の忘年会にでかけた。カミさんや娘や息子夫婦に「飲み過ぎないで」コールとともに見送られて大学病院の病室を出る。賑わいを見せている夜の街を歩いて駅に向かった。
 定刻15分前に着くとすでにほとんどの会員が揃っていた。長年一緒に山歩きをしてきた山仲間と近況を語り合い、歓談しながら呑む酒は旨い。あっという間に2時間半が過ぎ、お開きとなった。
 バス停からカミさんにメールする。カミさんからすぐに返事が返ってきた。カミさんの調子はよさそうだ。体調が悪い時はメールを打つのも大儀で返事が遅く、文章にも乱れがみられる。メールのレスポンスと文章はカミさんの体調のバロメーターにもなっている。

 今年四回目の入院生活も早一ヶ月が経過した。難しい病気と向き合って入院生活を続けているので、精神状態や感情に起伏や変調があっても不思議ではないのに、カミさんは常に安定していて沈着冷静。これまでただの一度も辛いとか悲しいとか言ったことがなく、弱音や泣言を並べることがないことに感心している。感銘を受けていると表現してもいいくらいだ。
 これといった趣味を持たないカミさんにとって、余暇を過ごす唯一の楽しみは本を読むことなので、多くの本を通じて精神性が僕の想像を遥かに越える高みに達しているのかもしれない。今の病状を天命と受け止めて希望を失わずに静かに病気と向き合っている。
 病室で病臥するカミさんに迎えられ、「ありがとう」の言葉を添えて笑顔で見送られて病室を出る毎日。どちらが病人なのかわからなくなりそうなくらい、カミさんの「ありがとう」に励まされて僕は生きている。ありがとう。

 母親の看病のために一週間の特別休暇をとって東京から帰省してくれていた娘を今日の午後空港まで送る。娘にも心からありがとうと言って見送ろう。

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ソファベッドの寝心地

2014-12-13 | 健康


 今日一日、外出許可をもらい、日中だけカミさんに自宅で過ごしてもらうことになった。付き添っている娘とカミさんが相談して話を進めたようだ。
 カミさんの身体がとても弱っているので、少しの移動でも疲労が激しく、自宅で過ごしてもらいたい思いと病院の個室でゆったりと過ごしてもらいたい思いと、どちらの選択も僕には悩ましい。
 数日前に、自宅一階の居間に急きょ、工房からソファベッドを運び込んでカミさんの寝間を作った。二階の寝室まで昇り降りする体力が今のカミさんには残っていないからだ。
 昨晩はそのソファベッドに娘が寝た。朝、娘曰く、枕の傾斜が少し急すぎたかもしれないとか、娘なりに母親を案じて寝心地を試してくれたようだ。今日は日中のほとんど、そこにカミさんが横臥して過ごすことになる。
 外も白んできた。朝8時には家を出て娘と一緒にカミさんを迎えに行こう。 

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医師の一言が持つ力

2014-12-12 | 健康


 今週は東京で暮らす娘が一週間の特別休暇をとって、毎日自宅から病院に通い、カミさんの付き添いをしてくれている。カミさんも遠慮なくあれこれと頼めるので、大いに助かっているはず。何よりも精神的な支えになってくれているはずだ。
 いつものように、仕事終えると病院に向かい、院内のスタバでコーヒーを買ってから病室に行くと、娘と息子夫婦がカミさんのベッドを囲んで談笑していた。昨日とはうって変わってカミさんの表情が明るく穏やかだった。昨日は一時帰宅した疲れがでたのかもしれない。
 聞くと、今日は久しぶりに主治医とお話ができたこと、明日の午後には個室が空くので個室に移れることになったことが原因しているのかもしれない。主治医の先生は外来の時から4年余りお世話になっている先生でカミさんも全幅の信頼を寄せている。先生のたった一言、一声がカミさんに大きなエネルギーを与えてもらっていることに感謝せずにはいられない。今、主治医の先生を含めて4名の担当医に手厚く診て頂いていて、難しい病状と向き合うカミさんは精神的に深い安らぎを頂いている。

 今晩はまた忘年会がある。早々に引き上げて病室に向かいたいけど、いくら個室とはいえ酒臭い息で病院に行くのはためらう。カミさんに「またーっ、この酔っぱらいが!」って叱られるのが目に見えている。忘年会がすんだら、おとなしく、娘とばあちゃんが待つお家に真っすぐ帰ろう。

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一晩だけの一時帰宅

2014-12-11 | 健康


 一ヶ月ぶりカミさんが自宅に戻った。一晩だけの一時帰宅が実現した。病室から車椅子で病院の玄関まで移動して、僕が運転する車に乗って自宅まで帰って来た。カミさんは車窓から外の街の景色をじっと眺める。家に戻り、今朝、一階に急ごしらえしたベッドに横たわる。おかえりー。
 ばあちゃんとも一ヶ月ぶりの再会。ばあちゃんには病状について伝えてなかったので、カミさんの弱った身体と顔色に驚いた様子だったけど、会えた喜びは隠せない。わずか一晩だけの帰宅だったけど、家族6人、全員そろって食事もできた。カミさんの希望を聞いて、すき焼きをすることになり、娘が天満屋の地下のお店でお肉を買ってきてくれた。鍋を囲んで賑やかに笑顔と笑い声で包まれる最高の夕食。
 すっかり衰弱した身体で病院から自宅まで移動するのは心身ともに辛かったと思う。でも弱音も吐かずに堪えて、カミさんは家族の希望に応えてくれた。
 夜、カミさんが眠るベッドのそばに寝袋にくるまって寝る。明け方の3時頃に目覚めたとき、カミさんも目覚め、静まり返った部屋でカミさんとゆっくりと話ができた。これまでのカミさんと一緒に歩んできた人生を振り返って、結婚、子育て、旅の話など楽しい思い出話が尽きなかった。二人だけでゆっくりと流れる時空を逍遥する。カミさんはその後、また小さな寝息をたてて寝入り、僕はラジオ深夜便に耳を傾けた。
  
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一切れの巻き寿司

2014-12-10 | 健康


 夕方、カミさんから「大漁寿司」の特上巻きが食べたいと、メールが入る。腹水を4リットルほど抜いてもらったら、一気に食欲が出たようだ。会社を終えて、近所の「大漁寿司」に寄って病院に向かおうとしていたら、先に病院に着いた息子から「僕が寿司を買いに行く」というメール。
 病院に着いたらまだ息子は戻っていなかった。病院食が配膳されたけど、息子がなかなか戻ってこなかったので、病院食を食べたらと勧める。
 食べ終えてしばらくしたら息子夫婦が病室に戻ってきた。聞くと、近所の大漁寿司も他のチェーン店も月曜日は休日で、チェーン店のうち一店舗だけ開いていたので買えたとのこと。巻き寿司が食べたい、ではなくて、大漁寿司の巻き寿司が食べたいとカミさんが特に「大漁寿司」を指名したことに息子夫婦は忠実に応えようとしてくれたから、遅くなってしまったようだ。岡山市内を車で走り回って手に入れた寿司を、すでに満腹になっていたカミさんは、せっかくだからと、一切れだけ飛び切り美味しそうに食べた。遅れたことを詫びながらも、その笑顔を見て息子夫婦から笑顔がこぼれた。
 チェーン展開している庶民的な「大漁寿司」は、元気だった頃、カミさんが自転車で買い物のついでによく買ってきていた寿司だ。だからこそ、食欲が出た今、急に食べたいと言い出したはず。そのリクエストに応えるために、夜の岡山市内を車でかけずり回って買ってきてくれた子供夫婦。そしてお腹いっぱいなのに巻き寿司の一切れだけを美味しそうにつまみ、笑顔で「ありがとう。美味しかったあ」と喜ぶカミさん。
 「大漁寿司」の巻き寿司のお陰で、家族の絆、愛情をあらためて感じさせてもらった。
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