深緑野分、集英社文庫。
「戦場のコックたち」「ベルリンは晴れているか」が
気に入って、色々読むけど、この2つを超えるものはないなあ。
これは、ちょっとダークな短編集。
伊藤が消えた
潮風吹いて、ゴンドラ揺れる
朔日晦日(ついたちつごもり)
見張り塔
ストーカーVS盗撮魔
饑奇譚(ききたん)
新しい音楽、海賊ラジオ
最後の1つのタイトルは白地に黒文字だけど、
残りの6つは黒地に白文字。
最後だけちょっと希望のあるような話だったけど、
どういう意図なのかな。
解説にあるように、「オーブランの少女」の逆を行く、
「男のイヤミス」という制作コンセプトがあるらしいが。
どうにもならない閉塞感漂う殺伐とした話ばかりだ。
特に「饑奇譚」が、正義感起こして過去を変えたつもりが
どっちにしろ最悪になるのが胸糞悪い。
まあ、カミサマはそういないのであって、
いないわけじゃないけど、いつもいるわけでもないと。
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