長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は 物をこそ思へ
末永く愛してくださるというあなたのお心も確かなものかわからず、お別れした今朝は、黒髪が寝乱れているように、私の心も乱れて、物思いに沈んでいます。
長からむ心も知らず 「長からむ」は、「黒髪」の縁語。「長からむ心」は、永久不変の愛情。「も」は、係助詞。「知らず」は、信じがたいの意。「ず」は、打消の助動詞の終止形で、二句切れ。
黒髪の乱れて今朝は物をこそ思へ 「こそ」と「思へ」は、係り結びの関係。「の」は、比喩を表す格助詞。「乱れて」は、「黒髪」の縁語で、「黒髪の」を受けて黒髪が乱れることを表し、「今朝は物をこそ思へ」に続いて心が乱れて物思いにふけるばかりであることを表す。これらが「の」によって結ばれ、黒髪が乱れる“ように”心も乱れて物思いにふけるばかりであることを表す。「今朝」は、後朝、すなわち、男女が結ばれた翌朝の意。「は」は、区別を表す係助詞で、この日の朝が特別であることを示す。「こそ」は、強意の係助詞。「思へ」は、ハ行四段の動詞「思ふ」の已然形で「こそ」の結び。
「知らず」の「ず」を連用形とし、「信じがたく、…」と解釈する説もある。
たいけんもんいんのほりかわ (生没年不詳)
平安後期の歌人。源顕仲の娘。待賢門院に仕えた。
末永く愛してくださるというあなたのお心も確かなものかわからず、お別れした今朝は、黒髪が寝乱れているように、私の心も乱れて、物思いに沈んでいます。
長からむ心も知らず 「長からむ」は、「黒髪」の縁語。「長からむ心」は、永久不変の愛情。「も」は、係助詞。「知らず」は、信じがたいの意。「ず」は、打消の助動詞の終止形で、二句切れ。
黒髪の乱れて今朝は物をこそ思へ 「こそ」と「思へ」は、係り結びの関係。「の」は、比喩を表す格助詞。「乱れて」は、「黒髪」の縁語で、「黒髪の」を受けて黒髪が乱れることを表し、「今朝は物をこそ思へ」に続いて心が乱れて物思いにふけるばかりであることを表す。これらが「の」によって結ばれ、黒髪が乱れる“ように”心も乱れて物思いにふけるばかりであることを表す。「今朝」は、後朝、すなわち、男女が結ばれた翌朝の意。「は」は、区別を表す係助詞で、この日の朝が特別であることを示す。「こそ」は、強意の係助詞。「思へ」は、ハ行四段の動詞「思ふ」の已然形で「こそ」の結び。
「知らず」の「ず」を連用形とし、「信じがたく、…」と解釈する説もある。
たいけんもんいんのほりかわ (生没年不詳)
平安後期の歌人。源顕仲の娘。待賢門院に仕えた。
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