メディカルツーリズムの行方を占うボランティア通訳チームの応募に見る熱き思い

2011-03-24 19:11:11 | Weblog
メディカルツーリズムの行方を占う
(東日本大震災・ボランティア救援隊・通訳チーム隊員応募に見る、復興への熱い思い)

皆様のご清栄をお慶び致します。
さて、この度の大震災と福島原発損傷の影響は、正にこれから大きく成長しようとしたメディカルツーリズムに計り知れない大きなカウンターパンチとなりました。
そこで、この甚大な悪影響をどうやって跳ね返せるか?と問えば、もちろん、答えは簡単ではないでしょう。
しかし、智慧と気持を奮い起さねばなりません。このような大動乱な時期ほどに、機を見るのに敏捷で、辛抱強く復興策に取り組む骨太の人物が生き残り、新しい時代のヒーローとなるでしょう。
私の知人の中にも、こんな時だからこそ強気で行くのだと言って「逆張りを実際に実行する」方がおられます。
数年後に消極型と慎重型のどちらが勝利を得るか、なかなか見ものです。
ただ、数年後にならなければ結果が分からないと言うのでは、今、取るべき態度を決定できません。そこで、数年後の結果を想定して今日からの軌跡を合理的に推定していかなければなりません。
その時、歴史をつぶさに見直すのが最も近道でしょう。その上で、現代の科学技術の発展とその行方や人類の社会的次元での行動や行状を重ね合わせて、最終的な結論を導き出しましょう。
例えば、太平洋戦争直後の大混乱期で、東京駅前の土地を買い占めた三菱地所の先見の明や成功例は、正に長く歴史に残る物語でしょう。
近くは、中国の天安門事件で、北京で外国人がほとんど空っぽになった時、逆張りで北京に進出し中国政府との関係を育てて、不動産事業で大成功した人物の物語も聞いています。
メディカルツーリズムでいえば、ほとんどの業者は、こんな時期だから、もう諦めようとか、大幅に延期しようとか・・・考えるものです。
ところが、逆に、こんな時期だからこそと辛抱強く外国人誘致に向けて準備をし続ける、「愚直」とも言える執念深い姿勢で取り組み続ける企業ないしは人物がいたとしましょう。
しかも、メディカルツーリズムの将来における大きな成長を保証する客観的条件は、枚挙にいとまがない程に国の内外に多く実在しているのです。
例えば、2004年暮れのインドネシアの大津波災害や度重なる政治的混乱を乗り越えて世界第一位のメディカルツーリズム国として君臨するタイランドの歴史と成功を見るだけでも、如何に世界中が、外国人受け入れの国や医療機関を求めているかが明らかでしょう。
このようなメディカルツーリズム受け入れ国は、治療の内容や方法、アクセスのしやすさに関連する地理的条件、治療費の高低などを特徴にしつつ、世界中に(数十カ国ともいわれる程に)多様にかつ数多く存在するのです。決して、タイランドやインド、メキシコ、ハンガリーだけではないのです。
他方、国内での医療事情を観察すれば、外国人患者受け入れを認容し、受け入れを推進するべき人口動態的・経済的成長・社会福祉条件の充実の必要性などが直ぐに視野に明確に浮かび上がってきます。
こう云った国の内外における数多くの視点から総合的に判断して、これまで、政府も多くの民間企業もこぞって、メディカルツーリズムの導入と推進に力を入れてきたのではないでしょうか?
政府が、本年から医療滞在ビザ制度を発給させ、次年度から、外国人受け入れ病院向けの公的認証制度をスタートさせることを発表したことなども、すべて以上のような流れに沿ったものです。
そうであるならば、バブル経済崩壊後の長年にわたる我が国の経済的・社会的沈滞を打ち破る経済的躍進の期待を担ってスタートした医療の国際化・メディカルツーリズム推進への期待と信頼を、震災と津波災害・福島原発損傷で国民全部が打ち沈み込む今こそ、強固に持ち続け、近い将来に来るべき成長と興隆を現実のものとさせよう。
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東京通訳アカデミーは、この震災に於いて、一日も早い被害者救援と被災地の復興を祈り、かつ、上記のメディカルツーリズムの将来への重要な布石と心得て、「東日本大震災・ボランティア救援隊・通訳チーム」を編成しましたが、隊員応募者は、何と600名を遙かに超えました。
そのような中で、このような隊員応募者の被災者支援に向けた熱い思いが天に届き、この度、某国大使館より医療通訳チームの10日間にわたる派遣を依頼されました。
今週の先遣隊派遣予定が変更になり、いきなり「本隊」の26日早朝出発となりました。
この本隊派遣への準備作業は、17日の事務局立ち上げ以来、連日深夜までに及ぶボランティア事務局職員数名の手厚い支えにより順調に進められました。
今日は、10名以上が集まり、本隊派遣の直前の緊張した雰囲気の中で必死になって準備作業をこなしました。未だ明日一日も早朝から深夜まで準備を続け、派遣隊の活動に支障をきたさないような万全の諸策を実施予定です。
更に、今回の本隊の出発以降も、本隊と守備隊間での情報交信と情報収集に多忙を極めるでしょう。もちろん、同時的に、二陣以降の派遣にも備える態勢づくりが必要です。
皆様の一層のご支援をお待ちしています。

連絡先:東日本大震災・ボランティア救援隊・通訳チーム
boran@coolworldexpo.co.jp
平成23年3月24日 木曜日
特定非営利活動法人 日本通訳案内士連合 理事長 岡村寛三郎
☎03-3233-7518 Fax.03-3294-7410 Email:okamura3@oksemi.co.jp

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