医療通訳士の学校「東京通訳アカデミー」 その成り立ちと現況

2012-12-08 18:03:21 | Weblog
医療通訳士の学校「東京通訳アカデミー」その成り立ちと現況

(1)[国家資格]通訳案内士をとりまく現状
有資格者(国)通訳案内士になるためには、大学を卒業してからも10年近くは勉強や経験を続け積み重ねる必要があると言われ、実際に合格者の平均年齢も30歳代半ばです。
ではそんな高度な国家試験合格者に、どんな仕事が待っているのかと言えば、主には観光・商業・工業などの産業分野と学術分野での国際セミナーにおいての通訳と翻訳です。
スポーツや芸能関係での通訳・翻訳は、それらの分野では昔から国際交流が広く行われている割には少ないのです。
その通訳案内者は、戦前からの国家資格・通訳案内士制度・数十年間の歴史において、実に全国に1万5千人を超えるほどに多く各都道府県において登録されています。ただ、首都圏に偏在しています。理由は、地方ではなかなか仕事がないからです。
しかし、首都圏内においても、観光事業、取り分け国際観光分野においては、例えば、東南アジアでの鳥インフルエンザやサーズ禍問題、世界経済を揺るがしたリーマンショック、東日本大地震津波災害、尖閣諸島問題、円高問題など等・・・絶えず大きな経済変動や外国人の安定的な訪日に向けての大きな障害が次々と起こり、訪日観光客数は、年間2000万人とか3000万人とかといった政府の大きな目標とはかけ離れて、極めて少ない600万人前後で浮き沈みしているのが実情であって、観光ガイドで生活できるほどの確実な仕事はありません。その年収平均は、200万円程度ではないかとさえ言われます。
以上のような外国人観光客数の少なさに加えて、中国人や米国人・ロシア人には、本来は有資格者でなければ合法的にはできないはずの「無資格で観光案内を有償で引き受ける」といった違法な行為をする違反者が極めて多いため、有資格者数が国内需要を大きく上回り、(ごく最近では公認会計士や弁護士などの高度専門職においても見られるように)有資格者にはなかなか仕事が回ってこない過酷な状況が当たり前になってしまっています。

(2)医療分野
では観光分野とは異なり、医療分野では通訳案内士の仕事があるかと言えば、この分野でもハードルは決して低くはないのです。

(a)なぜなら、第一に、医療分野では、我が国の医療への信頼を維持し、患者の生命や身体への危険を避けるために、診療室・検査室・薬局内などにおける通訳者は、医療に関する幅広くかつ高度な専門知識が必要であり、単なる観光ガイドの知識や経験では大きくその知識や能力が不足していると言わざるを得ないのであり、医療現場で通訳者でありたいと願う者は、通訳案内士の国家資格を取得後にも更に、あるいはその資格取得の道とは別途に「東京通訳アカデミー」の専門講座などを通じて医療に関する知識や医療現場で求められる特殊で高度な通訳技能を身に着けていく必要が絶対的 
にあるからです。
現に、地域によっては、ボランテイア医療通訳者も利用されていますが、往々にして外国人患者の家族や知人、あるいは病院の看護師などが緊急時のアシスタントであり、医療の知識において不十分か外国語能力において不十分であったりして、患者の生命や身体の緊急時の通訳者としては不適格と思われる場合があり得て、誤診や医療過誤トラブルへの発展さえ危惧されかねません。
そこで、多民族国家でもある米国やオーストラリアでは、早くから州政府の関与と支援で医療通訳士資格が100時間前後の研修や訓練の後での認定専門士とされ、通訳者向けの報酬等の面でも医療体制の万全化が図られています。

(b)第二に、医療の国際化促進、即ち、日本の医療機関や医療現場での外国人患者の受け入れが叫ばれるようになったのは、僅かに数年前からなのです。その動きすらも、保守的な医師や病院関係者などによる国際化反対、外国人患者の受け入れに向けての抵抗が非常に強く、今でも地方に行けば、医療は社会保険制度で守られている日本人相手にのみ行われるべきだと考えている閉鎖的な考え方の医師も少なくはないからです。

(c)ところが、3年前に遡る国際医療福祉大学大学院長・開原成允先生における医療の国際化開始宣言、そして千葉県鴨川市にある亀田総合病院における世界病院機構JCI認証取得を大きな転換点として、今日では、既に6病院・施設によるJCI認証取得が進むほどに、医療の国際化が進行し、そこかしこで必要とされる医療通訳士の需要も盛り上がる一方という状況です。
現に、平成21年9月に開校した医療通訳士の学校「東京通訳アカデミー」では、2年後の昨年9月より平日開催でスタートしたハローワーク基金訓練講座「医療ツアーアシスタント養成講座」は僅かに1クラス(20名)でしたが、来年1月の求職者支援訓練講座では4クラス編成(約100名)に成長することになっています。 
その他、土曜日や日曜日の週末開催での有料講座にも受講生が参加し、メディカルツーリズム推進分野や医療通訳などの資格、あるいはそれと同等レベルの知識や技能の取得を目指して、文字通り、日夜にわたり猛勉強に励んでおられます。

(3)東南アジアでのメディカルツーリズムの活況とその理由
ちなみに、十年余り前から東南アジア諸国、とりわけタイやシンガポール・マレーシア・インド・韓国などでは、主に外貨獲得・一国の経済活性化目的で、欧米や中東地域からの患者獲得を基本的な国策と捉えている国々が多く、この動きをメディカルツーリズムないしは医療ツアーと呼んで、ますます活況を呈しつつあり、この傾向が日本にも大きな影響を与え続けているのです。
では、なぜ東南アジアなどで医療ツーリズムが活況を呈しているのかと言えば、欧米で医療を学び治療実績を挙げてきたアジアの多くの医師たちが、母国に帰り、母国の安価な人件費を利用して,安価でかつ先進的・高度な医療行為をし始めたからです。もちろん、この動きに合わせて、欧米やシンガポールの投資家たちがアジア各国内で国際ホテル並みの豪華な病院や観光施設等を建設していき、欧米や中東地域からの患者や保養希望者たちを集め、治療と同時に異国情緒豊かな保養や観光を楽しむためのツアーをも提供することに大きく貢献していきました。

(a)米国では、種々の理由から、とりわけ医療費が、他国の10倍前後と際立って高騰しているにもかかわらず、安価で高度な医療の恩恵をいつでも受けられる便利な医療保険制度を利用できる人が非常に少なく、この人たちがいわゆる医療難民となって、治療費が極めて安くかつ治療レベルも満足で、治療後に観光も楽しめるメキシコやコスタリカといった周辺各国や東南アジア・ブラジルなどの海外・国外での治療に出かけているのです。

(b)他方、英国やカナダからは、医療費そのものは国のサービス分野とされているものの、医療施設が少ないために迅速な医療・治療を受けられない、待機期間が長い患者たちが待ちきれずに大量にアジア諸国や南アフリカなど、国外・海外での治療受診に向かっているのです。
ヨーロッパの人たちは、昔から、同じキリスト教圏内という親しみ安さで、伝統的にハンガリーやオーストリアなどに向けて、歯科治療目的と同時に温泉保養や中世の文化や建築物が色濃く残る地域の観光目的で中央ヨーロッパに旅行することが多く、治療を求めて国境を超える医療ツーリズムには全く違和感はありませんでした。

(c)中東地域やアフリカ諸国からは、心臓病治療などを始めとする高度レベルの医療機関がまだまだ少なくて、非常に困っている富裕層はもちろんのことながら、治療チャンスを求める多くの人たちが、続々とアジア各国やインドなどに安価でレベルの高い医療を利用するべく、国境線を超える医療ツアーに出かけているのです。

そもそもこれら世界各国からの外国人を受け入れる病院は、いずれもが高度に専門化した知識を持ち、多くの経験を積みかつ米国や日本のような医療先進国で訓練を受けてきた医師やスタッフ、通訳者を多く抱え、治療施設やサービスレベルも高く、受診者の満足度も非常に高いのが通常です。
更には、治療後において望めば、同時に観光をも楽しめる施設や機会・案内ガイドにも不足がないという万全の態勢が整えられていることが特徴となっています。


(4)「医療」と「国際化」こそは、平和日本の持続的繁栄の基本軸
 かくて、閉鎖的な日本の医療業界でも、上記のような医療の国際化、外国人患者の受け入れを、人道主義の観点からも進めたいという病院や医師の動きが活発化し、メディカルツーリズムないしは国際医療交流を日常的に見かけるようになりました。
 もとはと言えば、日本の医療水準は、世界中でも米国やドイツの水準と並べても全く遜色がない、際立つ高さを具現してきました。
 例を1~2挙げれば、一基が80億円や120億円もすると言われる高価でかつ高いレベルの知見や操作技術を要する粒子線や重粒子線による(“がん”患部の周辺にある正常細胞を傷めないで、がん細胞のみを集中的に攻撃することができる特殊な)がん治療装置の設置数は、「世界広し」と言えども群を抜いて一位であり、指宿市「がん粒子線治療研究センター」(財団法人メディポリス研究財団)などの充実した治療と保養施設などは、他国の追随をほとんど許さない分野である。
 他の例は、この度、ノーベル医学賞受賞に輝かれた京都大学・山中伸弥教授において発見された「再生医療の資源や創薬のツールとしても期待されるiPS細胞」に関する画期的な研究成果とそのバックグラウンドの高さでしょう。

(5) 「医療」と「国際化」、そこに「教育」という基本軸を加えた「東京通訳アカデミー」
 「医療」と「国際化」が、平和日本の基本軸であるとすれば、そこに「教育」という3本目の軸を加えた施設・機関こそが、今後の日本の成長と発展とをリードする事業体であると考えています。
 医療通訳士の学校「東京通訳アカデミー」は、この様な考え方の下に、幾度ものまた深刻な存続の危機に見舞われながらも、未来を信じて、また多くの人々からのご支援を戴きながら設置され、辛抱強く運営され続けてきました。
 ここで改めまして、皆さまへの感謝の気持ちを深めさせていただきつつ、皆さまの末永きご健勝とご発展とをお祈りしつつ、平成24年の締めくくりのご挨拶とさせていただきます。

平成24年12月8日 土曜日
(英語・中国語・ロシア語)医療通訳士の学校「東京通訳アカデミー」
CoolJapanExpo株式会社 代表取締役 岡村寛三郎
〃         講師・職員多数

学習塾の将来像、社会人対象分野の開拓事例ご紹介、「東京通訳アカデミー」

2012-12-08 11:24:21 | Weblog
学習塾の皆様方へ

皆様のご清栄をお慶び致します。
本年に於きましても、学習塾の運営を通じて長年にわたって交流を続けさせていただいた方々はもちろん、初めてお会いさせていただいた方々なども含めまして、多数の方々の益々お元気なご様子に接しまして、とても嬉しい気持ちにさせていただきましたが、今後の皆様方の益々のご発展を心よりお祈りしています。
ところで、当方は、姫路中心での学習塾・岡村ゼミナールを運営させていただく傍らで、学習塾の全国ネットワークの日本教育者セミナーを細々と運営させていただいてきました。
しかし、53歳からの7年間を英語学習に専念し国家資格「通訳案内士」を取得した後の61歳からの7年間は、社会人向け就業機会の提供事業として、東京で医療通訳士の学校・
「東京通訳アカデミー」を創設しその運営に専念して参りました。
そこで、合計14年間もの間、学習塾の多くの皆様との交流が大方は途絶えておりました。
しかし、この間、将来の厳しい少子化・高齢化・地方の過疎化傾向を見越して、顧客層を広げるために、(a)東京という大マーケットにおいて、(b)社会人を対象にして、彼らの就業機会の確保・開拓支援の事業として、病院に外国人が治療目的や健康診断目的などで訪問された時の「言葉や文化の橋渡し役」としての医療通訳士の育成に努めて参りました。お陰様で漸くその苦労も実り、社会人向け事業「東京通訳アカデミー」が軌道に乗る見通しもついたため、そのビジネスを長男(日米両国の公認会計士・岡村憲一郎)の(株)BizNextやアカデミーの職員たちに任せ、私は姫路に帰郷して“全国私立学校振興協会”(一般社団法人日本教育者セミナー)を立ち上げながら、再度、学習塾の皆様方との交流を開始させていただくことにしました。
他方、郷里の姫路を中心としましては、地域の学習塾の団体「播磨民間教育ネットワーク」が、約20年間にわたって俊英ぞろいの若き塾人たちによって運営され続けてきましたので、こちらも益々の成長と活性化に向けて協力する決意です。
 そこで、学習塾の皆様方には、もしご関心がございましたら、医療と国際性と教育の3本柱を組み合わせた最先端の社会人教育の現場である“医療通訳士の学校”「東京通訳アカデミー」をご見学していただける機会をご提供させていただきたいと思います。
 学習塾の皆様方におけるビジネスの将来像構築にご参考になれば誠に幸いです。
平成24年12月8日
一般社団法人日本教育者セミナー・理事長・岡村寛三郎

≪ご招待≫
(1) 2013年1月27日(日)
(2) 午前11時~12時半・・・教室・事業等の紹介セミナー
(3)午後12時半~午後2時・・・懇親昼食会(無料招待)
(4参加・お申込み・・・医療通訳士の学校「東京通訳アカデミー」岡村寛三郎宛
  〒101-0052東京都千代田区神田小川町3丁目8番 神田駿河台ビル8階
  電話03-5577-6373 Fax.03-5577-6372 イ・メール:okamura3@oksemi.co.jp
  携帯090-9097-76213