医療通訳士講座・開講スケジュールと医療通訳士への需要予測

2011-05-13 09:00:16 | Weblog
医療通訳士講座・5月~6月の開講スケジュールと医療通訳士への需要予測

5月15日(日)、英語・医療通訳士1級講座、開講
6月2日(木)、第2期・ロシア語医療通訳士1級講座、開講
6月9日(木)、中国語・医療通訳士1級講座、無料(準備)講座、開講

皆様のご清栄をお慶び致します。
ところで、来年度からは、厚生労働省の所管下で、外国人受け入れ病院向けの公的認証制度が始まりますが、その認証条件としては、多言語での医療通訳士を始め外国語による治療契約書式等の整備が必要とされています。しかもその認証取得希望病院数は、全国で2,500にも上ることが予測されています。
そこで、今後数年内に必要とされる医療通訳士などは、国内病院で勤務する正規スタッフの他にも、24時間勤務の交代要員や緊急時の予備人員等も併せれば、全国で2万人を超える膨大な数に達するでしょう。
その他にも、インドや中国などを含めて多くの東南アジア諸国などに駐在する日本人ワーカーやその家族数は、年々増大傾向ですから、現地の病院向けにも相当数の医療通訳士が必要でしょう。
そこで、少なくとも、英語・医療通訳士において2,500人×4倍=10,000人、中国語・医療通訳士において2,500人×3倍=7,500人、ロシア語・医療通訳士において2,500人×2倍=5,000人程度の需要があると推定されます。
このような膨大な数の(重病・難病の患者にも付き添える優秀な)医療通訳士養成は、短期間ではとても無理です。
しかも、医療通訳士に付きまとう困難な問題は、その通訳業務において絶えず医療過誤トラブルに巻き込まれる恐れがあることです。更に不運な事には、通訳業務には、現在では業務上のトラブルに対応する損害賠償保険制度がなく、万一の場合には、通訳者が個人で大きな損害を負担しなければならない危険性があることです。
この損害賠償責任保険制度の新設については、是非とも政府や保険業界・医療業界などのご理解とご支援のもとに、一日も早く制度設計が着手されることを願っています。
このように医療通訳士の業務は、医療過誤トラブルに巻き込まれないための対策として、医療に関するハイレベルな専門知識や通訳技能の習得のみならず、通訳業務の報告(カルテ)の書式にも特別に工夫された様式などが絶対に不可欠であり、医師や看護師の業務同様に重い責任を負う職業といえます。
以上、数年内に全国にまたがる大量の多言語での優秀な医療通訳士を育成する方法や医療過誤トラブルを回避する方策とその責任軽減の施策などにつき、東京通訳アカデミーでは既に、種々の有効な対応策と提案を用意しています。
しかし、基本的に、全国規模で大量の人材を育成する課題については、とりわけ教育施設の設置・運営において必要な資金上の問題が大きく立ちふさがるため、政府や医療関連業界におけるご理解とご支援を願わざるを得ません。

平成23年5月13日 金曜日
東京通訳アカデミー・学院長・岡村寛三郎
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