小さな頃から、釣りが趣味で自分の船まで持っていた祖父に連れられて、鮒釣りやキス釣り、イトヨ釣りといった釣りをやったことがあった僕だが、自分から釣りをしようと思い立ったきっかけは、マンガ「釣りキチ三平」だった。
小学6年生のときだったと思う、教室にみんなが持ち合ったマンガを図書館のようにするスペースがあった。
そこにあった釣りキチ三平、当時はちょうどイトウ釣りが単行本になっていた。(ここに出てくる漆黒のABUアンバサダー5000Cは僕にとって最高にカッコいいリールだ)
そこで見たルアー釣りには興味を持ったし、まずは自分から釣りをしてみようと行動を起こすことにした。
はじめて自分で釣りに行ったのは、思い立ったのが冬ということもあり、吹雪の中 自転車に乗って鮒釣りに行った。
もちろん釣れるわけもなく、びしょびしょになって凍えて、しもやけになった手を石油ストーブで温めたのが記憶にある。
そんな釣りキチ三平だが、以前は33巻くらいまで持っていたものの、だれかにあげたので最近まで手元になかった。
そこで、古本で1冊ずつ揃えて今は55巻以降後半が数冊飛んでいるものの60巻近くまである。
気が向いたら1冊ずつ揃えようかなと思っていたものの、後半の単行本はタマ数が少ないようで、1冊1冊が見つからない上、見つかっても高価。
特に最終巻の65巻は、たまに売りに出ていることがあると1冊1万円以上の値が付くことも当たり前。
考えてみれば他のマンガもそうだが、たいてい最初の頃は買うものの、人気が出てくると当初の予定外だろう登場人物が増えていったり、想定外だろう取ってつけたようなストーリーに変化していくために、読者は興味を削がれて買うのをやめる場合が多くなるため後半の部数は伸びないのだと思う。
スラムダンクなんかは一気に人気がなくなったのか、とんでもない終わり方をしているが、ムリヤリ続けるくらいならそれはそれでいいと思う、所詮はマンガだ。(釣りキチ三平も後半ほんどはストーリー性もなく、本来のストーリーの方は急展開して終了する 銀河鉄道999のキャプテンハーロックのように同作者の他マンガの登場人物、マタギに出てくる野イチゴ落としの三四郎なんかも登場するありさまだ)
ということで、1冊が1万円もするのなら、大人買いで全冊買ってしまって、ダブっているものは売ってしまえということになった。
たいてい釣りキチ三平全巻65巻+別冊2巻で3万円~の売値でアマゾンなんかで見る。
オークションでも大して変わらないが、何冊か製本の接着が開いているというものが出た。
開いている何冊かは僕が持っている巻なので入れ替えれば問題ない、入札した。。。当初より当時の価格1巻約350円×67冊=23450円は想定していた。
それ以内で僕が落としたと思ったが、もう1人競ってきた。
想定価格を若干上回ったところでまで競ってきたので「これでダメならあきらめよう」とブラウザもメールソフトも閉じた。
高値更新されただろうな、としばらく経ってメールを見ると、なんと僕が落札した。
今や「キチガイ」という言葉は差別用語だったり放送禁止用語であるために「釣りキチ」という言葉は使われることはなく、釣りに夢中な人を表現する言葉は「釣りバカ」に変わっているが、釣りバカなんてマヌケな表現だよな。
11/16追加> 落札した単行本が届いた。(^_^)
それ以前に落札しておいた。鳥海山の初冠雪を見上げる三平くんと一平じいちゃんのポスターも、ポスターフレームに入れてピクチャーレールに下げて飾ってみた。
秋田県であるから右側に鳥海山より低い山を見るところから内陸側からの景色だと思う。(現在はこのように人工物が一切映らずに麓から鳥海山が見えるところはほとんどないという)
鳥海山は、僕にとって特別な山。
釣りキチ三平の実写版の映画ロケ地である法体の滝がある百宅地区、矢口先生の他作品 マタギにも百宅マタギという名でその地区のマタギが登場する。
百宅という地名に聞き覚えがあった僕は、そこが山の奥であるという認識はあまりなかった、海からそう遠くないイメージだし、秋田県なんてどこでもちょっと車で走れば海じゃないかという感じだが、釣りキチ三平もマタギも海から遠く離れたイメージしかない。
それほどまでに現在は、交通が栄えてしまったということだ。。。文明というのはおそろしい。
この百宅地区も、景勝地である法体の滝も含め、数年後にはダムの下に沈むということを知った。。。
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